ピピウが生まれてから39 〜ストマ閉鎖手術〜 | 憧れの(?)Italia Firenze生活

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イタリアはフィレンツェに住みつき早十数年。
日本語を教えながら、イタリア人の夫と息子と暮らしています。
私の平凡なイタリア生活の実態を御紹介♪

イタリア、フィレンツェにて、イタリア人の夫と暮らしています。

2017年春に第一子となる息子ピピウ(仮名)を出産。

ただ、26週というかなりの早産で生まれてしまった息子。

息子が生まれてからNICUを卒業するまでの過去の出来事を当時の日記をもとに書いています。




〜ストマ閉鎖手術〜

人工肛門(ストマ)閉鎖手術の日。

ストマが閉鎖されるのは嬉しかったのですが、正直、不本意でした。

本当なら、ちゃんとお尻から💩が出るようになってから閉鎖したかった…。

ドクターたちは私たち夫婦よりそう思っていたはずです。

この時、体外に出てきていたストマの長さ7cm。

これ以上は待てないとの判断でした。




手術当日の朝。

執刀医の外科医局長Dr.Nがいつものように手術の説明にNICUにいる私たち夫婦のところへやってきました。

「もう聞いてると思うし、特に説明することもないのだけれど…。
ストマを閉鎖する。
手術はそんな難しいものではないよ。
本当なら閉鎖手術はもう少し待ちたかったが、こんなに早くストマが出てくるとは思っていなかった。」

と。

「造影剤検査の結果を見る限りでは腸閉塞は見られないし、計算上はストマを閉鎖すれば便はお尻から出るはず。」

それに続けて…

「ただ、申し訳ないがリスクも言うよ。
もし、閉鎖手術後便が出なければ、もう一度ストマを造設することになる。」

とも。

知ってはいるものの、執刀医のDr.Nの口から聞くとドキッとします。

すると、

「でも、前回の手術の時、腸の状態は悪くなかったし、4月の手術の時に比べ、腸は確実に成長して(伸びて)いる。」

と。


腸が伸びてる?!


その言葉を聞いて、すぐに質問してしまいました。

「今は何センチあるんですか?!
どのくらい伸びたんですか?」


4月の初めての腸の手術で小腸のほとんどを失った時、Dr.Nは残存小腸約12cmと言いました。
ただ、ピピウはかなりの未熟児で生まれているため、出産予定日までに伸びる可能性があるとNICUのドクターが言ってくれていました。

そうだとしたら、今、何センチあるんだろうとすごく気になったのです。

私があまりにも力んで質問したからか、Dr.Nは少し笑いながら、

「残念だけど"成長した"としか言えない。前回の手術では長さをはかったわけではないから…。」

その答えにちょとがっかりすると…。

「お母さん、僕に魔法が使えたらすぐにピピウの腸を元通りにするよ。
そして、世界中の病気の子供を救いたい。
でも、私は残念ながら魔法使いには生まれず、人に生まれて外科医になった。
だから、魔法は使えないけど、外科医としてできることを精一杯やるよ。」

と。


質問する時にがっつきすぎたかなぁ…と反省。汗


でも、私のトラウマだった外科医局長がどれだけ親身になってくれているか、本当に精一杯ピピウのためにしてくれているということは、NICUでの生活と、後に外科病棟でお世話になった時とで、よく、よーく分かっています。
本当に信頼できる医師の一人です。




リスクはある。

でも、医師たちの腕はたしか。

ピピウも強い子。

きっと上手くいく。

そう自分に言い聞かせました。



その後、麻酔科のドクターが来て説明。

「もう、説明しなくても分かってると思うけど。」と。笑


ピピウ、5回目の手術。
未熟児網膜症のレーザー治療を合わせれば8回目の麻酔と手術室。




手術は予定通り開始、そして終わりました。

ピピウの体にあったストマは閉じられました。

後はお尻から💩がちゃんと出るのを祈るのみ!




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