こんにちは!税理士の高山弥生です。
なんで法人税って損金にならないの?
・・・戦前は損金になってたようですけどねえ。
損金というのは税法上
益金から差し引いていいもの。
税金を計算するときに
税金が減る方に作用するもの
ですね。
固定資産税なんかは
費用になりますし
もちろん損金になります。
延滞税は
費用になりますけど
損金にはなりません。
どちらも税金なんですけど
延滞税がダメなのは
悪いことをした
(期限までに納付しなかった)
それで払ったものを
損金にして
税金が減るのはおかしいから。
じゃあ、なんで法人税は
損金にならないのか?
悪いことをしたわけじゃないのに???
法人税が損金にならないのは
説として大きく二つあります。
①利益処分説
②所得波動説
①は、法人税は所得から
納めるもので、利益処分的な
性格を持つから損金にならない
とする説。
②は、法人税を損金と考えると
もうかって所得が発生、
多額の法人税が発生すると、
所得が減少する。
所得が減れば法人税が減少し、
法人税が減少すると損金が
減少して所得が多くなり
税額が大きくなり。。。
循環して利益が変動してしまいます。
所得の増減よりも税額に納税額が
振り回されるのは
国としては租税政策上好ましくない。
から。らしいです。
まあ、いろいろ理屈をこねまわしても
戦前昭和15年までは
損金算入だったそうで
戦争にお金がかかるので
課税ベースの拡大のために
損金不算入にしたらしいですね。
税金は政治に振り回される
運命のものですね。。。
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