タイで女性のサクヤンマスターにサクヤンを彫ってもらいたい、というお問い合わせ。
異国で、しかも男性に彫られるのが不安なので、できれば同性に彫ってほしいということでしたが、残念ながら女性のサクヤンマスターは存在しません。なぜならサクヤンを彫れるのは男性のみと決まっているからです。
サクヤンは彫れないというか、彫ることが許されないのです。
これは伝統であり決まりなので仕方のないこと。
実際女性のアチャーンと呼ばれる人は数多くいますが、それはブレッシング専門で日本で言うところの占い師のような存在といったらいいでしょうか。
しかしながら、アチャーンと名乗ってがサクヤンを彫っている女性も数名います。
女性なのに？ そう疑問に思って訪タイ時に聞いてみると、あれはサクヤンの真似事で金儲け、ということです。
例えばこのアチャーン・ランという女性。フランス人のタトゥーアーティスト、マシュー（写真）という人物に教えてもらって勝手にサクヤンを施術しているのです。
実はこの二人、結婚していて夫婦揃って外国人相手にサクヤンビジネスを展開しています。
ただこのフランス人、サクヤン好きが高じてカラワートになったわけですが問題も多い人物。それだけにトラブルになっているようです。
実はこれ、サクヤンの伝統を無視した暴挙として、タイのサクヤン界でも非常に問題になっているのです。しかもタイ人ではなく、外国人が勝手に教えていますからね。
どこの国もそうですが、そこに根付いた文化、慣習というものがあります。その伝統が受け継がれて今日があるわけです。
その伝統をぶち壊す。それも外国人が… 同じ外国人アチャーンとして恥ずかしい限りです。
話は逸れましたが、なぜ女性がサクヤンを彫れないのか。答えは明確です。
“タイ仏教において尼僧（比丘尼を除く）の存在は認められていない”から。
ですから女性のサクヤンマスターをいないのです。
至極単純な話ですね。
確かにタイには女性のアチャーン（先生）は存在します。それはアチャーンといっても占い専門で、仏教とはなんら関わりがありません。
というわけで、残念ながらサクヤンを彫る僧侶、アチャーンは男性のみですので、タイでサクヤンを彫る場合は注意してください。
もし女性でもサクヤンが彫れるという人物がいたら、それはただのタトゥーアーティストか、偽カラワートです。
女性が彫るサクヤン=偽サクヤン。ご注意ください。
▸注意喚起：偽サクヤンを彫られないために
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