今日は実際の患者さんの話です。
22歳男性 「右肩関節が痛い」っと訴え来院されました。
現病歴:雨の日にバイクを運転中にスリップをし、転倒し右肩を強打し負傷し、当日に来院。
右肩関節の挙上不能。その他の動きは制限ない。肩関節の不安定症が検査で陽性に出た為、ご厚意にしていただいている整形外科に対診依頼する。
レントゲンでは異常なし。
MRI画像で、それぞれ→の部分が病変となります。軟骨部分が分離しているのがわかると思います。
「肩関節上方関節唇損傷(SLAP損傷)」。これは、楽天の田中将大投手、スケートの安藤美姫選手の肩関節痛の原因となった事でご存じな方も多いのではないでしょうか。
肩関節唇は膝半月板と同じく,関節の動きをスムースに誘導する役割と,骨同士がぶつかる衝撃を和らげる働きをしていますが,度重なる外力(主に圧迫力)により断裂したります。今回は交通事故で、一度による外力ですが、通常は投球動作などの繰り返しの動作でなります。
治療法ですが、主に保存療法でインナー等を鍛えるカフエクササイズを行い、肩関節周辺の筋バランスの修正、体幹バランス訓練などを行います。
しかし、保存療法で効果が上がらない場合、やむを得ず関節鏡視等の手術が必要になります。
今回は、保存療法で効果が出てきているので、手術にならずにすみそうです。
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