パピとママ映画のblog

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シグナル ★★★★

2015年07月29日 | アクション映画ーサ行
『地球、最後の男』のウィリアム・ユーバンクが監督を務めたSFスリラー。何かに感染したという理由で政府の研究施設に監禁された若者たちの不安と恐怖、やがて彼らの肉体に起こる異変を描く。『ガンズ&ゴールド』などのブレントン・スウェイツ、『マトリックス』シリーズなどのローレンス・フィッシュバーンらが顔をそろえる。謎が謎を呼ぶ先の全く読めない展開に加え、鮮烈なビジュアルの数々にも目を奪われる。

あらすじ:マサチューセッツ工科大学で学ぶニック(ブレントン・スウェイツ)とジョナス(ボー・ナップ)は、校内のパソコンをハッキングするノーマッドを名乗るハッカーの正体と居場所を探ることに。彼らはニックの恋人ヘイリー(オリヴィア・クック)も連れ、ノーマッドがいると思われるネバダへ向かう。米国の南西部を移動中に、ジョナスがGPSを駆使して正確な居場所を割り出すが、つまり、挑発的な謎のハッカー“ノーマッド”のシグナルを突き止めたところ、そこで何者かにさらわれてしまう。政府の隔離施設で目覚めたニックは、自分が「何かに感染したために」政府の研究施設に隔離されことを、施設研究員の男(ローレンス・フィッシュバーン)に教えてもらうが……。

<感想>知らないうちに異様なパワーを身に付けてしまった大学生たちの窮地を描いているのですが、謎めいた研究施設の中で、主人公のニックの気持ちと共感していく。隔離施設に対する不安と疑惑、そして自分たちが地球外生物に接触したことで“感染”という言葉に気持ちが揺らぐ。
米国の都市伝説として根強く囁かれる宇宙人によるアダプト(改造手術)を題材にした新感覚のサスペンスです。拉致されたニックの不自由だった足が、切断されていて機械の義足がつけられていた。その足で走ると俊敏な速さで走ることができるとは。

それに、PCが得意なジョナスは、両手が機械義手になっており、これでは得意のPCをたたくことが出来ずイライラ。だが、その手で地面を叩くと土煙を出しながら地面が崩れ落ちるパワーを身に付ける。

ひとつのアイデアを発展させたSF映画で、出だしは上手いのでこれはもしかして、超人兵器創造作戦なのかと思ってしまった。例えば「キャプテンアメリカ」とか「ロボコップ」みたいな、しかし、監督のウィリアム・ユーバンクは1982年生まれというから、世代的にどんなものを見て来たのか、物語の発想が古い気がしました。そこにシャラマンやノーランをスパイスしたもので、新しくはなかった。でも、こういうのって嫌いではありません。
侵略がテーマということになるが、それにしてもちょっと物足りなさを感じるのは低予算映画の限界なのかも。オハイオ州の原野風景の中に異空間を拡げるデジタル特撮など、視覚的に楽しい場面もあるがもうひと工夫が欲しかった。

知っている俳優さんは、『マトリックス』シリーズなどのローレンス・フィッシュバーン(ラストで分かるのだが、まるでA.Iのようだ)だけということからも、トリックが待っていそうな気配がプンプンと匂ってくる。

不可解なやり取りも、クライマックスのラストでの種明かしで「なるほど」と、辻褄が合うものの誰にも予測できない驚愕の結末が待ち受けているのに驚いた。この終盤の突き抜けたアホさが唯一面白いのだが、中途半端で何をしたいのか解らない。真相が解き明かされて、UFOがクラゲ型でスケルトンなのがお気に入りです。
あまり知られていない個性的な俳優をキャスティングして、ヒネリの効いた物語と映像センスで魅了させるSFスリラーの佳作ですね。
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