パピとママ映画のblog

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TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ★★★・5

2016年06月26日 | アクション映画ータ行
『ピンポン』『舞妓 Haaaan!!!』などの脚本を担当してきた宮藤官九郎が、監督と脚本を務めて放つ異色のコメディー。主演を務めるのは、『ヘブンズ・ドア』などの長瀬智也と『るろうに剣心』シリーズなどの神木隆之介。ユニークな設定とギャグ満載の物語もさることながら、特殊メイクを施して鬼にふんした長瀬の怪演や、猛特訓したという神木のギタープレイにも注目。
あらすじ:修学旅行で乗っていたバスが事故に遭ってしまった男子高校生・大助(神木隆之介)。ふと目を覚ますと、炎が渦を巻く中で人々が苦しめられている光景が目に飛び込んでくる。地獄に落ちたと理解するも、同級生のひろ美に思いを告げずに死んでしまったことに混乱する大助。そんな彼の前に、地獄農業高校軽音楽部顧問にしてロックバンドの地獄図(ヘルズ)のリーダーである赤鬼のキラーK(長瀬智也)が現れる。彼の指導と特訓のもと、地獄から現世に戻ろうと悪戦苦闘する大助だが……。

<感想>今年の1月に発生した軽井沢でのスキーバス転落事故の影響で、本当は2月に公開予定だったのに6月25日公開となってしまった。いやぁ、その影響でもないと思うのですが、客席はまばらで空いてましたね。
宮城県出身の宮藤官九郎監督、「中学生円山」から3年ぶりに挑んだ監督作で、“地獄”が舞台の宮藤ワールドの集大成とも言える爆笑&爆音のロックコメディ。今回はCGを使わずに演劇のような、オールセットで地獄を描いているのだ。監督いわく、「スクール・オブ・ロック」みたいな痛快なロック映画を作りたかったようです。

修学旅行中の事故で命を落とした高校生・大助(神木隆之介)が、ひろ美とキスしたい一心で、赤鬼キラーKの指導のもとに地獄からの生還を目指して、ロックバンドを率いる赤鬼と共に奇想天外な冒険と抱腹絶倒の騒動を巻き起こすという内容。

地獄の赤鬼キラーKには、長瀬智也が扮しており特殊メイクで全身真っ赤なロックの地獄の赤鬼と化し、地獄の専属ロックバンド「地獄図」のボーカル&ギターであり、地獄農業高校の軽音楽部顧問でもある。大助に生き返りを指南する役でもある。
ここからはネタバレにて書いております。内容を知りたくない方はご遠慮下さい。
現世では、大助が通う練習スタジオの「スタジオぱんだ」でバイトをするメガネの近藤という純朴な青年であり、大助がアンプのコードを綺麗に巻かずにぐちゃぐちゃにして、電気系のショートで感電死であの世に行く。そのスタジオのなおみと言う女、尾野真千子扮するバイトの女と恋仲になり、同棲をして献身的に支えていたが、彼女が妊娠したのを知らないで死んでしまう。大助がなおみに死神というあだ名をつける。「スタジオぱんだ」も火事になりなおみと息子も死んでしまう。

まずは、他の生徒たちは天国に行ったのに、どうして大助が地獄へ落ちたのかというと、生前にSNSで“死にたい”などとつぶやき、軽音部で「スーサイド」という曲まで作っていたことで、地獄で最も重い罪“自殺”と判断されてしまう。

でも、同級生のひろ美ちゃんが大好きで、まだキスの経験もなしで現世に未練たっぷりであります。とにかく奇想天外にしてハイテンションなギャグと、胸キュン要素が同居する作品であり、そんな彼に導かれ地獄で四苦八苦する高校生には神木隆之介くんが扮している。
それに桐谷健太がCOZYと言って「地獄図」のドラマーで、キラーKに従順であり、ベーシストの邪子に優しい三枚目を演じている。現世はチンピラで、バイクで逃走中に事故で若くして死ぬ。
そして、邪子に清野菜々がふんしており、「地獄図」のベーシストで、大助を慰めたり、優しくしたりする赤鬼。現世では車上荒らしで、彼氏に刺されて若くして死ぬ。

そしてえんま校長には、古田新太が地獄で一番偉くてデカいのに驚く。さすがに芸達者な古田新太の閻魔様が、かなり決まっていて演技が上手い。毎週金曜日に輪廻転生の試験を行い、大助たちに裁きを与えるが裁きっぷりはかなり適当である。

それに、大助が恋するひろ美が大人になって宮沢りえが演じている。
えんま校長が大助に初めに裁きをする転生に、小鳥のインコに、これは可愛いし結構、奮闘するのだ。次がザリガニ、アシカ、カマキリ、山羊、カメレオンなど、全部入り口は、「スタジオぱんだ」のトイレの中とは。

やっと天国へいけたのに、天国は雲の上だが、和式トイレがずら~っと並んでいて、やっぱり地獄の方がいいと戻ってくる大助。天国の番人には荒川良々さんが扮していた。
その他にも地獄のミュージシャンたちでは、「地獄図」と敵対するじゅんこ率いる「デビルハラスメント」のほか、個性的な鬼ギタリストの“Char”、鬼ミュージシャンじゅんこBの“ROLLY”やじゅんこA“マーティ・フリードマン”とか、ジゴロック挑戦者の“野村義男”とか“ゴンゾー”たちが登場します。

やはり地獄のライブシーンが大きな見どころの一つですね。特に鬼ミュージシャンと地獄に落ちた高校生がバトルを繰り広げる「地獄ロックバトルロイヤル」=ジゴロックは本作のクライマックスでもあります。
大助とキラーKが爆音でギターソロを放ちまくり、メジャーデビュー(人間に転生する)を目指して戦う場面とかは、この映画の魅力のど真ん中を体現しているようで、爆笑と興奮が同時に押し寄せてくるのだ。地獄のコード、Hコードの弦が弾けない大助の特訓に笑った。特に長瀬智也のロックの歌声に痺れますから。
そして、赤鬼ことキラーK=近藤が、天国にいる恋人と息子のために「旅に出ようここじゃないどこかへ、あなたがいれば、そこは天国。あなたがいない、そこは地獄」と優しく近藤が歌う「天国」のバラードも中々良かった。
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