パピとママ映画のblog

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わらの犬 ★★★.5

2015年03月29日 | DVD作品ーま行、や行、ら行
ロサンゼルスに住む脚本家デヴィッドは妻エイミーと共に、静かな環境を求めて彼女の故郷ミシシッピー州の田舎へと引っ越す。だが、エイミーのかつての恋人チャーリーと再会した日から不穏な空気に支配され、やがて、都会者を嫌う地元の荒くれ男たちを敵に回したデヴィッドとエイミーは、想像を絶す暴力の世界へと引きずり込まれていく…。(公式サイトより)

<感想>1971年のサム・ペキンパーの名作「わらの犬」を「ザ・コンテンダー」のロッド・ルーリー監督がリメイクしたサスペンス。劇場未公開作品。サム・ペキンバー監督×ダスティン・ホフマンによる70年代の傑作バイオレンスを「X-MEN」のジェームズ・マースデン主演でリメイク。オリジナルの1971年での、ダスティン・ホフマンって若いですね。
舞台をオリジナルのイギリスからアメリカ南部に、主人公の設定を数学者からハリウッド映画の脚本家に置き換え、田舎町に引越してきた夫婦が地元民から嫌がらせを受け、最後に怒りを爆発させる姿を描く。主演はジェームズ・マーズデンとケイト・ボスワース。

自分の奥さんの故郷、アメリカの南部の田舎町へ引っ越してきたデヴィッド夫妻。家の屋根の修理に村の男たち数人に依頼するも、朝早くから来て午前中で仕事を終えて、昼からは狩猟にいくというお気楽さ。
だからなのか、全然仕事がはかどらず一向に修理も進みません。それに、その仕事仲間に妻のエイミーの元彼チャーリーとその仲間3人の男がいて、なよなよした脚本家のデヴィッドより体も逞しいし、それに今でもエイミーを好きなようなそぶりなんです。妻の方も2階の窓から下着姿で挑発してみたり、いかにも寝てもいいよと誘っている様子。
夫の方は、自分は大学を出てお前らより頭が良いというような、いかにも田舎者をこ馬鹿にしたような態度をとります。ですから村の男たちは、エイミーが男を連れて帰って来たことを良く思ってません。

その内、デヴィッドを狩猟に駆りだして、途中でチャーリーが抜け出し家にいたエイミーをレイプしてしまいます。その男だけでなく、もう一人男がいて、そいつにもレイプされてしまうんです。この奥さんにも非はあるので、責めることはできませんが、家に戻ってきた夫に、レイプされたことは黙っていて、妻はここから出て行きたいと言うのですが、デヴィッドは聞き入れてくれません。奥さん役のケイト・ボスワースのレイプシーンですが、身体がギスギスしていて余り色っぽくはないケイト、こういう役はぽっちゃりした女優の方が観た目がいいと思う。

夫のデヴィッドだって、狩猟に誘われた時、森も霧が立ち込めていてデヴィッドの耳を弾丸がかすめる。銃声が響きまるで自分が狙われていると錯覚します。その時目の前に大きな鹿が現れ、夢中で猟銃を撃ち仕留めてしまう。慌ててそこから道を探して迷ってしまい、林道に出るとパトカーが停まり今は狩猟に時期ではないと言うのだ。結局密猟していたことになるわけで、どうにかそれは免れたみたい。
この村から出たいと願っている妻に、もう少しここへ留まって脚本を仕上げたいと思う夫に対して、この村に住むなら村のルールに従わないとダメだと忠告される。
ある日のこと、デヴィッドの飼い猫が殺される事件が発生し、エイミーはきっとチャーリーの仲間が犯人だと推測するのですが、何も証拠がなくうやむやに。
毎週金曜日はアメフトの試合が有る日で、村の人達がこぞって応援に出かけ、コーチの娘がいなくなり捜すも行方不明。そこで犯人だと目星をつけられたのが、いつも娘に付きまとっている自閉症の男。その男が更衣室でコーチの娘を殺してしまう。慌ててそこを出た自閉症の男を、アメフトの試合の途中で引き上げて来たデヴィッドの車に撥ねられる。骨が飛び出る大怪我を負い、救急車を呼ぼうと家へ帰る夫婦。

ここからが見せ場なんですね。コーチが村の若者を連れてデヴィッドの家へ来るも、そのバカ男を差し出せと怒り狂う。口論中に保安官が来てコーチがライフルで保安官を撃ってしまう。デヴィッドの愛車(ジャガー)も燃やされ、家の中へトラックで突っ込んでくるのです。
猛然と怒ったデヴィッドは、コーチを銃で撃ち、2階から忍び込んできた男を釘打ち銃でビシビシと、トラックの運転手も撃たれ、残った色男チャーリーは2階の妻の所へ。痛快なのは、小屋にあった猛獣を生け捕る罠のカニバサミで、チャーリーの頭から被せる恐ろしさ。もう「ソウ」のような残虐な現場。

この夫も階段を蹴飛ばされて落ちたりして、だいぶやられているのに元気なのが不思議。最後は家が火に包まれて終わりなんですが、草食系男子のようなデヴィッドが、やるときゃ頑張るという男らしさを見せつけてくれ、初めっから銃を構えて自分の強さを見せつけていれば、こういう結果にはならなかったのかもしれませんね。しかし、こういうやつらには、話し合いなんて無理ですから、目には目で、銃で撃ち合いするしか能はありません。結局は自分の身は自分で守るしかないということでしょか。
注:タイトル、原題の「STRAW DOGS(わらの犬たち)」とは、中国の思想家老子の語録の中からとった言葉で、超人間的存在である天から見れば、人間の行動は護身のために焼くわらの犬のようにちっぽけな存在にすぎないという意味だそうです。
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