パピとママ映画のblog

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バーニング・オーシャン ★★★★

2017年04月23日 | アクション映画ーハ行
2010年4月、メキシコ湾で作業中だったBP社の石油掘削施設ディープウォーター・ホライゾンで起こった大事故を映画化したスペクタクルドラマ。施設内に閉じ込められた作業員たちの決死の脱出、救出活動の行方が描かれる。命の危険を顧みずに救出作業に挑む主人公マイクをマーク・ウォールバーグが演じる。
あらすじ:2010年4月。チーフ技師マイク・ウィリアムズ(マーク・ウォールバーグ)はメキシコ湾沖80キロの海上に浮かぶ石油採掘施設ディープウォーター・ホライゾンに向かう。安全テストが終わっていないにも関わらず、石油会社の幹部ヴィドリン(ジョン・マルコヴィッチ)はスケジュールの遅れを理由に掘削再開を迫った。突如警報音が鳴りだし、採掘口につながったバルブから濁った海水と原油が噴出。さらに海底油田から逆流してきた天然ガスが引火爆発し、作業員126名がいるディープウォーター・ホライゾンはたちまち炎に包まれてしまう。閉じ込められた作業員たちは被害拡大を食い止めようとするが……。

<感想>未曽有の“人災”事故の裏側と決死のサバイバルを完全映画化している。凄まじい爆発と大火災によって、周辺の自然環境や住民の生活に甚大な被害を与えたこの事故は、市場最悪の“人災”事故でもあった。その知られざる真実と作業員たちのサバイバルを実話をモチーフの「ローン・サバイバー」を成功させたピーター・バーグ監督だからこそ、その事故発生の原因と具体的に経過を劇化することにあると思いましたね。

ですが、事故が起きるまでのシークエンスが異様に長いので、いざ事故が起きると、待たされただけのことはある猛烈なスペクタクルが、これでもかとスクリーンに釘付けにされてしまうのだ。
ですが、正直、どこで誰が、何とやっているのかが分からないショットも多いのだが、巨大セットを実際に建設した迫力あるは相当なもので、闇を引き裂いて次々とほとばしる炎のエネルギーを鑑賞しているかのようだった。
個々のエピソードに重点を置いているので、ドキュメンタリーの映画時間とは一致していないと思うが、美術スタッフが造形したディープウォーター・ホライゾンが緻密なので、観ている方にしては、火災の現場を観ている気分になる。

金のために作業する人間を追い詰め、人災事故をつくる資本家側の代表者を演じたジョン・マルコヴィッチが悪夢のように怖かった。
それに、マーク・ウォールバーグが電気系の技師を演じており、工期の遅れを取り戻そうとする雇い主、BP社の幹部ヴィドリンが、重要な安全確認テストを省略し、強制的に稼働を指示する。掘削作業の最終段階を迎えたその夜、大量の原油が逆流し引火、取り返しのつかない事態になってしまう。

もしも自分が極限状況下に置かれたら?・・・突然の大惨事に襲われ、人間性が試される126名の作業員たちの姿が生々しく、自らを重ねずにはいられない。彼らの前に立ちはだかる“権限”という名の壁、無事を祈る家族の苦悩や生存者のトラウマにも目くばせしたい問題作であります。

主人公のマーク・ウォールバーグの妻には、ケイト・ハドソンが扮して、夫が常に危険と隣り合わせの仕事にも心配し、経済的に収入がいいためなのだが、それにしても、何か月間も海の上にある石油掘削施設で暮らすわけで、何が起こるか分からない不安はある。

チーフ技師マイク・ウィリアムズの上司には、カート・ラッセルが扮していて、安全管理を何よりも重んじ、責任感も人一倍のためジョン・マルコヴィッチ扮するBP社の幹部ヴィドリンと衝突する。爆発が起こった時に、シャワー室におり、ガラスが砕けて裸の身体全身に刺さる。マイクが助けに来てくれるので、助かり、救命ボートに乗ることが出来た。

他にも、マイクが助けた作業員たちはたくさんおり、最後に残った女性技士と一緒に石油掘削施設の上まで登り、下の海面は油が燃えている中に飛び込むということになるも、女性が飛び込むのは嫌だというのだが、一刻を争う事態の中で、マイクが女性を海へ落としすかさず自分もダイブするシーンが、圧巻でした。

あくまでも実録ドラマに徹しており、それゆえに嫌な奴が無残な死に様を見せるみたいな、因果応報な盛り付けはしていない。そうかと言って、事故を起こした企業を強く批判するわけでもないのに不満。
その不満を吹っ飛ばすのが、事故描写の数々であり、泥水、原油、火災、爆風が一緒くたになった果てに、石油掘削施設が崩落するさまは、実際の事故映像よりもエグ目になっていたと言う点は、良かったのではないかと。

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