めちゃめちゃ私の好みの本だよ!!(≧▽≦)


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2003年12月の発行の本なので、本書にある地図はだいぶ塗り替えられているかもしれない。コンビニや全国的な飲食店チェーン、TVCMなどによって、日本の各地にある食の多様性を失くしちゃっているよ!だいたい、どこに行っても同じような店があって、同じようなものが食べられるって、安心で楽だけど、つまらなくもある。


これは、2002年から日本経済新聞のHPで連載された記事をまとめたものだけど、食文化の研究書という堅苦しいものではなくて、読者のメール(証言)を多用した考現学。あるいは、証言集か。

私が、はじめて関西ではところてんを酢醤油でなくて黒蜜で食べると知った時の、あの衝撃、あの衝撃がよみがえる。

自分が食べているものが、普通、標準、当たり前と思っている。海外に行って珍しいものを食べてへーとなる、でも実は日本国内でも食の多様性っていうのはものすごい、それを知った時の衝撃。自分が日本代表だと思ったら、単にじぶんち代表にすぎなかったと知る恐怖。


そうそう、私が初めて名古屋に行ったのは高校生のころで、名古屋ではみな「みゃーみゃー」話していると思ったら、普通に日本語を話していて驚いたよ・・・って、超失礼な私。

でも、肉が関東が豚肉で、関西が牛肉って知ったのは社会人だったかなあ、あれも驚いたね。

ポークカレーというのは、ビーフカレーやチキンカレーと比較するときの言葉で、普通はカレーで豚肉、と思っていた。本書を読んで、なぜ関西で肉まんと言わず、豚まんというのか、理解できたよ。肉まんといったら、牛肉が入っていることになるからね。


本書ではソースかつ丼も取り上げられていて、私はソースかつ丼は群馬だけかと思っていたよ!

主人に連れられて、藤岡の甘楽亭で食べさせられたソースかつ丼・・・なんでこんなものをありがたがって食べるのか、たまごも玉ねぎもない。貧乏なエリアのかつ丼なのか、と思ったね。主人は超幸せに食べていた。

今では、私も「ま、これはこれでおいしいよね」と思っているけどね。

それに、ソースと言っても、別にブルドックソースではなく、だし醤油のようなものだったり、だし醤油にみりんやそのほかの甘味を入れたようなものとか、お店によって違うんだよね。本書で、ソースのソースかつ丼エリアがあったり、しょうゆ系があったり、何もなしで自分でソースをかける系があるって知った。

日本、ひろし!


ソースも、主人はウスターが好きで、私は子供のころからブルドックの中濃ソースしか自宅になかったから、「なぜ?」と思っていた。そもそも、ウスターソースって何?と思っていたよ。

本書でソースエリアの説明を読んで、目からうろこよ。


生物は多様性があるほうが、より生存率が全体として高まるそうだ。つまり、単一の状態になると、滅ぶ。

著者は多様性なくならないで~と訴えるけど、私もそう思うよ。多様性があるから、おいしいものが生まれるのさ!

とはいえ、セブンイレブンとか、全国展開している企業の商品の美味しさ。西と東で味付けを変えているというのはここではおいておいて、ああいう企業の開発努力は、感心する。安くて、美味しい。そして営利を追求する熱意。でも、それはきっと、地元の文化とかさ、そういうものを駆逐していくんだよね。これもまた、生存競争というものか・・・生存競争の結果、単一の状態になると、みんな滅ぶんだよなあ、と思いつつ、「うまーい」と食べている私である。ぶーぶー






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