美術館で展示と和菓子を楽しみました。
たまに行く「山種美術館」(広尾)。
日本画専門の小さな美術館ながら…
1階にはガラス張りの「Cafe 椿」。
(※カフェのみの利用可能)
(家具はイタリアのカッシーナ。)
毎回、展示に沿った和菓子を提供。
(南青山の「菓匠 菊家」より)
今回の展示は…
日本画の巨匠、横山大観。
(※2/25で終了してます)
大観は各所で見かけてますが…
桜の絵が印象的な他は、
実はあまり知識無く…(恥)
富士山を多く描いてると今回知りました。
(不勉強ぶりに驚かれそう…恥恥)
なので、和菓子も富士山など♪
人多かったので、持ち帰りにしました。
(山種美術館所蔵)
横山大観<心神>より
「雲の海」
(黒糖風味大島あん)
黒糖の甘さが香しく美味しい。
美術館を作るなら、と…
描かれた<心神>。
ミュージアムショップで購入した、
小冊子(500円)の表紙にもなっています。
大観によると、
古い本に富士山の事を「心神」と記載あり…
「心神」とは「魂」の事。
自身の富士山観が言い尽くされてる。
エベレストを眺め暮した経験のある大観。
確かに富士は「日本の魂」と思ったそうで。
横山大観、明治元年生まれ。
(インド、アメリカ、中国、イタリア渡航経験有り)
生涯で2000枚の富士山を描いているとか。
(山種美術館所蔵)
横山大観<山桜>より
「花のいろ」
(杏入り練り切り・こしあん)
杏の酸味で爽やかな甘さで美味しい。
大観が桜の中でも好んで描いたのが山桜。
ちなみに次の展示は「桜」です。
6年振りの桜コレクション60点公開。
全64点。
コンパクトな展示スペース。
順路が少々分かりづらかったけど…
疲れず全てをじっくり観る事ができる。
好きな美術館です。
日本画のぼかし。
そもそもウットリだけど…
大観のぼかしは絶品!と知った。
消えそうに薄っすら淡く…。
「墨は五彩を兼ねる」
(古来からの言葉)
それを本当に魅せてくれたように思う。
富士山画の中では…
真ん中の<富士>が好き。
印刷では全然良さ出てない(凹)
構図など奇をてらったり…
激しい筆遣いで驚かす事はない。
でも心の「芯」が見える気がした。
他の日本画であまり感じた事ない「芯」。
(日本画全般、美しくて好きですが)
モチーフとしての富士山と桜。
戦中、旭日旗と共によく描かれた経緯有り。
しかし大観は戦後も描き続けた。
富士山を描く、とは
己の心を描く事。
形だけなら子供でも描ける。
説明文に大観の言葉が有り…
感じた「芯」に納得。
撮影OKは1点のみ。
横山大観<作右衛門の家>
(山種美術館所蔵)
(ガラスの反射で撮り辛い。2枚目は2画像くっつけてます。)
奇をてらわない印象の大観だけど、
色選びはちょっと面白い気がする。
これは多色使いな方。
もっと少ない色味で…
墨のように濃淡で魅せてる事が多い印象。
それにしても緑や青の選択が…
他の絵でも意外と明るいと言うか。
なぜそのトーンを選んだのか気になる。
記載を見つけられず残念。
絵によっては金箔使いも。
ただし派手ではなく。
薄っすら気付かないくらいだったり。
あと面白かったのは絵巻物。
巻物は、絵のランダムな羅列も多い中…
ちゃんと絵が繋がって、
超特大パノラマになってる。
日本伝来の形式である絵巻物。
描くのは楽しみ。
そして意義があると思っていたとの事。
また「職人の絵」を嘆いていたようで。
鳥を描くにも、
花を描くにも、
宇宙を描けなければ…と。
音楽でも踊りでも一緒かと。
技術の向こうに、
世界の広がりを感じるものに惹かれるので…
絵も言葉もストンと入ってきて、
清々しく感じました。
横山大観、昭和33年90歳で逝去。
↓よろしければお願いします ブログランキング参加中
↑できればコチラも ブログ村
芹沢友綺
写真・文の転載禁止
…………………………………………………
コメントのお返事より先に、
時間予約投稿で記事が更新される場合があります。
ご了承くださいませ