ウィステリア家具工房 ブログ

東京都あきる野市にて無垢材で家具を作っているウィステリア家具工房。仕事や趣味、日常の事を写真を添えて書き綴っています。

デスク天板の削り直し

2017-06-11 21:02:29 | 家具・木工品の修理
お客様よりご依頼された修理のご紹介。

ここのところ、ブログ等をご覧になり、修理のお話を頂ける様になりました。

代替のきかない修理、かなりの緊張感をもって作業にあたるので疲れます。でも、うまく進み納得の仕事が出来ると、自分として満足出来るし感謝してもらえ、嬉しい仕事でもあります。

今回はデスクにインクをこぼしてしまったので削り直して欲しい との事。

どこまでインクが浸透しているかは削ってみないとわかりません。

まずは平鉋で表面を削ってみました。



インク汚れの部分は凹んでます。きっと強くこすったのでしょう。

天板全体も凹凸があります。 様々な方法があるのですが今回はお客様とご相談の上、表面だけ削ることにしました。

問題はこの節 補修跡があります。 これが抜けそう・・・。 慎重に削ります。



まずは1回1mmほど電気鉋で横削り。 白い部分が削ったところ これだけ反っていました。



全体的に電気鉋で一皮めくりましたがインクの跡は消えず・・・。



いろいろな状態を考え徐々に削りますがここまでが限界でしょう。薄く残ってます。



インクの残りはあと5mm程浸透しているみたい。、これ以上削る事はできないので部分切除し木粉で埋めました。
当初はクリアオイル仕上げの予定でしたが、脚部との色の違いが激しいので、水性着色剤にて色をつけました。



その後、艶出しオイルを塗って完成です。



写真では脚部とだいぶ色が違う様に映ってますが、現物は若干の違いです。 焼けの激しい針葉樹なので、直ぐに同じ様な色になるでしょう。

今回はインクの浸透がどれほどなのか? 予想出来ずに作業を始めましたが、かなり奥まで入っていたのは想定外。
難しい判断でした。 
修理って、ホント難しいなぁ~~。

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