行き先の無いYさん 2 | らんのGH日記

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日々感じた事を きままに書いてます。

前回の続きです。

その看護師には Yさんが精神科の病院を退院する時に会った事がありました。

彼女が送迎を任されたのだと思います。

車いすから立ち上がろうと ゴソゴソ動くYさんに


「危ないから ダメだって言ってるでしょ。

 足が危ないって。 ここに 置いとくのっ」


と 見下ろしながら何度も何度も言ってました。

ちょっと 怒ってたのかもしれない。



その看護師が枕を切り裂いたYさんの傍で 話しかけてた私に


いかにYさんの状態が悪いか

精神科の医師の薬があっていないか

どうしてこんな状態で 退院させたのか

ここは福祉施設であるから、この施設で薬の調整なんてできない、おかしい とか

鋏をもちだして 他の利用者さんに何かあったら ここの評判に関わる とか

相談員や施設長は 介護のレベルが低いなんていうんですがここの職員はよくやってる だとか


まくしたてられてしまった。



ある程度、想像はついていたことだから、「ご迷惑かけてることはわかっています」

と 最初はこの看護師の言葉を黙って聞いていたんだけれど


あまりにしつっこいのと

彼女が話すたびに Yさんがとなりで

「ごめんなさい わるかった 」と 謝るのを見て 悲しくなりました。


「自分が悪いことしたって この人 わかってるんですよ。

 いつも なにかすると こうやってきまって あやまるんだから。

 でも、○●さん(相談員の男性)や施設長に私がこんな話をしたって言わないでくださいね。

 わたしたちは 一生懸命やってるんです。でも ダメなんですよ、ここは病院じゃないから」


と 言う言葉を聞いて

「わかりました。無理ならしょうがありません。この人のこれからの事は相談員さんと相談

させてもらいますから。ほんとに 申し訳ありませんでした。」

と 帰ってきました。


この看護師さんは 認知症の人の対応を知らない。

どこかの病院から初めて施設に来たからわからないんだって 本人も言ってたんだけれど

そういう問題でも ないような気がする。

頭から叱ったり 注意したりすると  だれでも反発の気持ちがわいてくる

認知症の人は特にそんなところに 敏感。

Yさんは きっと この施設では 問題となる行動を起こし そのたびに謝り続け

また 同じような 問題となる行動をし続けるのかもしれない。


ここは 無理なのかもしれない、でも、この施設だけが Yさんを受け入れてくれた。



でも 無理なのかもしれない。


後日 この施設の相談員と 長い長い電話をしました。