イースター休暇2週目の先々週から先週にかけて、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン交響楽団の第6回定演で、オルフ作曲「カルミナ・ブラーナ」がシュレスビヴィヒ=ホルシュタイン州各地で5回上演されました。私もシュレスヴィヒ=ホルシュタイン・コンサート合唱団員として、参加させてもらいました。

シュレスヴィヒ=ホルシュタイン・コンサート合唱団は一昨年、マーラーの交響曲『復活』の上演を機に結成されました。私は大学時代以来、合唱はやっていなかったんですが、すごく好きな曲なので、ぜひ演奏する側に回ってみたい、と思っておそるおそる応募しました。これがご縁の始まりです。

シュレスヴィヒ=ホルシュタイン交響楽団は、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン州立劇場のオーケストラです。本拠地はドイツ北端のフレンスブルクですが、キールを除く州全体をカバーしているため、フレンスブルク以外にもレンズブルク、シュレスヴィヒなど各都市を回って上演しています。

いちいちシュレスヴィヒ=ホルシュタインと書くのがめんどくなってきたので、SHと省略しますね。

SHコンサート合唱団はフレンスブルク組とイッツェヘー組があり、他にハンブルク国立劇場補助合唱団メンバーなどのハンブルク組があります。キールから一番近いレンズブルクは、あまりに希望者がいなくて残念ながら消滅。

昨年はフレンスブルク組に入れてもらっていたのですが、今年は練習の日程が合わず、ハンブルク組に入れてもらいました。フレンスブルクもそうでしたが、ハンブルクのメンバーも気さくでオープンな人が多く、すぐに打ち解けられて、日本語で挨拶してくれる人も出てきました。

合唱指揮者のシュテップッティスさんは、3箇所を回ってそれぞれのグループを指導します。練習時間は3グループ合わせて、200時間は超えているだろうとのこと。

本職に加えて素人集団の指導まで大変だろうに、いつもにこにこと機嫌よく、遅刻することもなく、練習は冗談を飛ばしながら楽しく、しかし目標は妥協せず。すごいバランス感覚です。おばさま団員が「カルミナは30年ぶりだわ」と言うと、指揮者が「じゃ、児童合唱だったんだね」と混ぜっ返します。当然、団員の信頼は厚く、みんなから愛され、尊敬されています。

シュテップッティスさんは、いつもプログラム関連資料を用意して、団員に配布してくれます。今回は、カルミナ・ブラーナのテキストと対ドイツ語訳、発音規則、オルフについてなどの情報を冊子にしてくださいました。

シュテップッティスさんおススメのカルミナ・ブラーナ。「日本語が付いてるんじゃないかと思う」と言ってたけど、残念ながら中国語。



コンサートの半月ほど前から各グループがフレンスブルクに合流し、オーケストラ指揮者にバトンタッチします。ゾンマラーさんという、若干若めの、SH州立劇場音楽総監督。合唱指揮者さんも、引き続きサポートに回ります。最終的にはSH州立劇場合唱団員、SH州立劇場補助合唱団員、SHコンサート合唱団員、ハンブルク国立劇場補助合唱団員他を合わせた、プロ・アマチュア混合の、130名ほどの大合唱団に。さらに9~15歳の女の子約20数人からなる児童合唱が加わります。

長くなるので、いったん区切ります。