2014年10月19日日曜日

挨拶代わりに売りつけられる投資家

「不動産屋のセミナーに参加して、節税について、相談したらこの物件勧められたんですよ。」

と、見せて頂いた郊外築古アパートの資料。

先月、先々月と続けて2棟購入されていて、ざっと計算しても今年の給与分の課税所得も不動産所得で相殺できそうです。

そして、今回の買い増し提案。

場所も建物もたいして良くもない物件です。
だったら、今買わなくも来年でもいいんじゃないですかとお返事致しました。

実際のところ、不動産屋の答えは、いつだって、
「買いなさい」「売りなさい」です。

私が思うに、日本一販売しやすいのは不動産では、ないかと思います。
仲介業になると、自社在庫もないので売りやすい物件の情報を流通網から見つけて来ればいいのです。

物件が良ければ良いほど、説明の必要はありません。

なので、不動産屋の営業職、見た目はしっかりしててもバカな人多いです。
「バカでも売れるよ不動産」というわけです。

個人的には、バカな人は好きなのですが、それはたまに羽目を外してバカをする事であって、本当のバカは、日常から羽目が外れているから恐いのであります。

しかも、最近は出版ビジネスも盛んですので著書も以前より簡単に販売できるようです。

文章が書けなくても、代わりに書いてくれるライターもいます。の表紙は要注意ですね。無名の人の出版ラッシュがすごいです。

「短期所有で売りに出ている物件ってそういうことかもです」
この相談者の方が先に、購入された物件の売主業者の社長も出版しています。セミナーも行っています。

聞いた物件の住所から、地元の賃貸事情に詳しい業者に聞き込みを行うと、地元でも有名な悪物件で、身元も怪しい外国人の巣窟と化しているようです。

もちろん、問題は抱えたままで、手もかけずに転売されたようです。

あ〜ぁ。

この相談者の方は不動産の素人ですから、今後を想像しただけでも、背筋が凍りつきますね、、、。

売主の不動産業者さん、そんなのたかってたのでしょうか。

と、言うことで、私から不動産業者とは、不動産投資とは、何とやらと説明して差し上げ、現在の所有物件の現状の解明と改善に向けての必要事項の一覧を作成して差し上げました。

気がつけば、既に3時間近くが経過、もちろん、料金は無料です。

私には一円の得にもならないのですが、その方に取っては、下手するとウン億の損にも繋がるリスクが減らせたはずです。

だからと言って、そのコンサル料を請求をしたとしても、それでその方がコンサルの見積もりを断られた場合は、先の地獄が想像できるので、それも気持ち良くありません。

結局は、自己満足でやっているのです。
不動産コンサルタント業を追求しているわけですが、そういう事情もあって、ビジネスとしては難しいところですね。

どちらにしても、その人が助かるのであれば、自分にとっては、の積み立てに繋がって、それで人や物件との良縁が増えれば、いいんじゃないかとも思うのであります。

今、私の抱えてる案件の3割は、問題解決やリカバリー系のものです。時間と手間が掛かります。

そういう案件を受けず、売買だけに注力すれば、売上も倍くらいにはできるのでしょうけど、売上のほとんどは会社の口座に入るので、、、難しいですよね?会社員の立場って。

口座のお金は、私の権限では自由に使えないわけですから。そういう矛盾もあります。

そして、今回の相談者の方が帰り際に一言。

「初めてです。不動産屋さんに相談して、物件を提案されなかったの。」

うん、3時間話して、伝わったのそれだけです。

宿題やってきてくれるといいですけど。

わたしも、「より良い運用提案と問題発見と解決能力を身につける為に、日々自己研鑽しています」が、実はそれって、不良物件の出費」と同じ事なんですね。


どちらも『バカにならない』ってね!


なんって!

●わたなべ日報● 発行人:渡辺章好 
※本ブログは、私の体験を元にしたフィクションです。
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