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ジャズベース 〜 周りの音を聴こう(2)
ジャズベース 〜 周りの音を聴こう(1)
に続きその2。
前回は同じベースラインでコード進行が違う場合、
どのように響きが違うかを考えてみました。
今回は先にコード進行を例示し、
そこからベースラインを考えてみましょう。
<譜例1-0>
次のように弾くと並列的な感じになります。
↓
<譜例1-1>
次のように弾くと、譜例1-1に比べ推進力が増します。
↓
<譜例1-2>
もうひとつ進行例を見てみましょう。
<譜例2-0>
Cメジャーに比べて、C7は構成音にトライトーンを含むので不安定感があります。
そのため安定的なFメジャーへ移行する勢いがあります。
この進行に対して次のように弾くと、
譜例1-1と同様並列的ではありますが、
元々のコード進行が動的なのでそのバランスは違います。
↓
<譜例2-1>
次のようにC7でE音を弾くと、
ルートを弾く場合よりもさらに不安定感があるので、
Fメジャーへの移行の勢いが増します。
↓
<譜例2-2>
譜例2-2のようなラインを例示すると、
「ルートを弾かなくてもいいのですか」
という質問を頂くことがあります。
コード進行の変わり目ではまずルート音を弾くことが基本ではありますし、
私のレッスンでもルート音を先ず弾くように練習しています。
ただ、"〜しなければならない"という発想は適切ではありません。
また、ルートだけ弾くのはつまらない、退屈だから違う音を弾く
という後ろ向きな発想で変化をつけるのも好ましくありません。
上記で説明した通り、
コード進行に対して、
どのような雰囲気にするのかという意図によって
弾く音をチョイスしています。
ほんの少ししかバリエーションを例示しませんでしたが、
たったこれだけの音の変化で
全体のサウンドをコントロールすることが出来ます。
当然無限のバリエーションがあり、
それによってベーシストはサウンドの方向性を決めることができます。
また、それだけ責任もある、と言えます。。
こちらもご参照下さい。
↓
このブログの読み解き方3 〜 目的と手段
このブログの読み解き方4 〜 目的と手段(その2)
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