今日はジャパラボッチャに行ってきました
ボッチャは、ヨーロッパで生まれた重度脳性麻痺者もしくは同程度の四肢重度機能障がい者のために考案されたスポーツで、パラリンピックの正式種目です。 ジャックボール(目標球)と呼ばれる白いボールに、赤・青のそれぞれ6球ずつのボールを投げたり、転がしたり、他のボールに当てたりして、いかに近づけるかを競います。 障害によりボールを投げることができなくても、勾配具(ランプ)を使い、自分の意思を介助者に伝えることができれば参加できます。 競技は男女の区別のないクラスに別れて行われ、個人戦と団体戦(2対2のペア戦と3対3のチーム戦)があります。
(出典:日本ボッチャ協会)
(出典:日本ボッチャ協会)
ジャパンパラは、競技力向上を目的としていて、国際大会での競技成績の高い競技を中心に日本パラリンピック委員会が開催している大会です。
他の競技では、夏季だと陸上、水泳、ゴールボール(女子)、ウィルチェアーラグビー。
冬季だとアルペンスキーとクロスカントリースキーが実施されています。
ボッチャは、2016リオパラリンピックで銀メダルを獲得したので、今年初めてジャパラの開催種目となりました
ジャパンパラの良いところは、国際試合でかつレベルの高い試合を国内で観られること
各競技の日本選手権などももちろん面白いのですが、
やっぱりJAPANの試合って格別です
初めて観戦する友人と一緒に行く時も、やぱり日本代表の試合だと自然と応援にも力が入るので応援しやすくなるかなと思います。
さて、肝心の試合はどうだったかというと。
私は2試合しか観ていないのですが…
どちらも手に汗握る展開
ボッチャは試合中にコーチなどが外から指示を出してはいけないルールになっており、
観客ももちろん指示を出すようなコメントはできません。
必然的に投球中はぐっと息を飲んで見守り、ナイスショットが出ると会場がワッと沸く感じです
試合の話をする前に、簡単にボッチャのクラスについての説明を
ボッチャのクラスはBC1~BC4の4クラスに分かれています。
パラスポーツは障害の程度によってクラスが分けられ、多くの競技では数字の小さい方が障害の程度が重く、数字が大きくなるほどに軽くなります。
しかし、ボッチャはちょっとだけ違うんですね。
BC1とBC2は脳原性疾患の選手。
BC1の方がBC2よりも障害の程度が重く、投球においてアシスタントをつけることができます。
BC2の選手はアシスタントなしで、自分の力で移動も投球もします。
BC3はボッチャの中では一番障害の重いクラス。
アシスタントとペアを組み、「ランプ」と呼ばれる勾配具を用いて投球します。
アシスタントはボールの行方を見てはいけないことになっていて、選手からの指示に合わせてランプの角度や高さを調整し、ボールをセットします。
選手によっては言葉での指示が難しい選手もいるので、アシスタントの意思疎通も重要なポイント。
どんなのかは動画を見てもらった方がわかりやすいかも
この動画は、日本の高橋選手の投球です。
こちらはイギリス選手の投球。
ナイスショットがあると、日本の廣瀬選手のように雄叫びをあげる姿が印象的でした
BC4は、ぱっと見だとBC2の選手と同じように見えますが、脳原性疾患に由来する障害ではなく、
頚椎損傷や筋ジストロフィーなどの脳原性疾患以外の四肢障害の選手のクラスになっています。
BC4は足でボールを蹴る選手のみアシスタントをつけてOKらしいのですが、私はまだ足で蹴る選手は観たことないです。
こんな感じでわかれるんですね~。
元々、ボッチャが脳性まひの選手が取り組むために発祥したスポーツでもあるため、脳性まひのクラスがあり、その後さらに重度の選手のクラスとしてBC3ができて、その後に脳性まひ以外のクラスができたからBC4が別らしいです。
ちょっと余談ですが、
脳原性疾患って実際にどのように動作に影響が出ているのかって個人差もすごく大きく、またはっきり判明していない部分もまだたくさんあるそうなのですが、
選手によっては視覚野に影響があり、ボールの置いてある位置が実際とは異なって見えたりしているケースもあるそう。
選手はトレーニングの中で自分の見え方の特性を知って、調整しながら投球をするんですって
知れば知るほど奥深いボッチャ…
さて、今日の試合はというと。
今回の大会では、BC1-2のチーム戦、BC3のペア戦、BC4のペア戦が開催されました。
私が観戦した試合は13時から開始されたBC3のペア戦とBC1-2のチーム戦。
BC3の女子選手を初めて見たのですが、松永楓選手も田中恵子選手も前髪に花柄のピン留めをしていて可愛い
リオパラにも出場した高橋選手は今日も安定のマッシュルームカット
BC3はヘアスタイルがオシャレと覚えよう
試合自体はイギリスに破れましたが、最後まで接戦を繰り広げていました
15時からはジャパラ最終戦のBC1-2のチーム戦。
会場は満員
日本チームは先行で、1,3,5エンドで点を取り、2,4,6エンドはタイが点を取り…
一進一退の超接戦
6エンド終了時点で、5-5の引き分け
初めてタイブレークを観ました
タイブレークは、ジャックボールを真ん中に置いた状態でスタート。
先攻と後攻はコイントスで決めます。
観ていてぐっと力が入り、ただ観客席に座っているだけなのに体には疲労が…
場内解説のアナウンサーも「観ていて疲れますね…」とつい漏らすくらい。笑
いやー、本当に手に汗握りましたが、とりあえず今回も廣瀬選手の雄叫びは抑えました。笑