1941(昭和16)年の真珠湾攻撃から2年後の1943(昭和18)年8月17日(火)から9月23日(木)にかけて、上野動物園で陸軍の要請により戦時猛獣処分が行われました。空襲により施設が破壊された場合、脱走し、人的被害の危険性を防ぐ目的で猛獣達、14種27頭が殺されました。空襲は多くの人々の生命や財産だけでなく、遠くの地から無理矢理連れてこられた動物園の猛獣たちも犠牲になったのです。

             「訪問日・2017(平成29)年8月13日(日)」

 

上野動物園の弁天門。

 

 

 

動物の慰霊碑は、東園にあります。

 

 

 

ホッキョクグマ。戦時中は食べ物を与えられず餓死。

 

 

 

トラ。戦時中は毒殺。

 

 

 

ライオン。戦時中、2匹の内、1匹は毒殺。もう1匹は槍で刺殺。

 

 

 

ゾウ。戦時中は餓死。撮影しませんでしたが、ニシキヘビは日本刀で首を切り、斬殺。因みに「バトル・オブ・ブリテン」と呼ばれた航空戦で、ヒトラーのドイツ空軍と死闘を展開した英国も戦時猛獣処分を行っています。米国も計画はありましたが、本土が空襲される事がなかったので、実施されませんでした。

 

※「バトル・オブ・ブリテン」。 英国の制空権をナチスドイツが獲得する為に行われた数度にわたる航空戦。

 

 

戦争遂行の国策とはいえ、手塩に育てた動物達を殺害しなければならなかった飼育員達の無念さは計り知れなかったと思います。いつもながら無力な私に出来る事は、安らかに眠る事を祈るだけです。気のせいか断末魔の動物達の悲しい声が聞こえたような気がしました、、。

 

 

 

戦時猛獣処分から、もうすぐ74年が経ちます。戦時猛獣処分で殺された動物達の事を知ろうが知るまいが、あと2日で8月15日の終戦記念日です。子供達の笑い声が戦時中に起きた悲惨な出来事が嘘であるかのように感じさせていました。もう2度と戦争のない、いつまでも平和が続く動物園の一画で、安らかな眠りについて下さいと語りかけ、さらなる平和への誓いを新たにして慰霊碑を後にしました。

 

 

 

おまけです。池之端にある江戸時代創業の老舗そば店、「蓮玉庵」さんで昼食をとりました。因みに森鷗外や樋口一葉らの明治の文豪の作品にも登場しています。

 

 

 

 

板わさと、たらこ昆布をつまみに。

 

 

 

ビールの後は日本酒で。

 

 

 

日曜の昼下がり、最後は美味いそばで締めましたが、何とも云えないやりきれなさを感じながら帰宅しました。

 

 

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