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カテゴリ

2016.09.21
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カテゴリ:SF小説

ある夏の日に Hope-6 lesson




チャーリーのおはこ、ホットドッグとベーコンエッグ、それに搾りた
てのオレンジジュースでブランチを味わった。

「ご馳走様、美味かったよチャーリーありがとう」
「ご馳走様、チャーリー本当においしかったわ!」

チャーリーの目が糸のようになった。

「それは良かった!相変わらずのファストフードをそんなに気に入っ
てくれて、嬉しいねぇ」

チャーリーが本当に嬉しそうに言った。
彼はナプキンで口を拭うと二人を見て、「第3の目」を理解できたか
どうかを訊ねた。

勇一が口を開いた。

「『第3の目』とは、大昔、頭頂眼として頭頂部にあったものが退化
して今は脳の中に隠れるようにひっそりと存在する・・松果体として
・・そういうこと?」

「あ、それ分かり易い!ね、チャーリー、そうでしょう?」

勇一は、ほんの一瞬ヨーコに向けた目をすぐにチャーリーに戻した。

チャーリーは、一旦ヨーコに「そうだね」と相槌をうっておいて
勇一に向き直った。

「ヨーコの言う通りだよ。君はちゃんと理解できている。言うこと無
しだ」

目を細めて勇一の理解度に満点をつけた。

「さて」とチャーリーは身を乗り出して言い、頑丈な一枚板のテーブ
ルに両ひじをついた。

「二人ともちゃんと理解できたようだから、次に進むよ」
「分かった。いよいよ松果体の鍛錬方法だね!」
勇一が目を輝かせて言った。

「そうだ・・・テレパスは、誰でもなれるというものじゃない・・・
だが、君達はすでに優れた受信者だから、きっと習得できるさ」
ヨーコが首をかしげた。

「優れた受信者?」

「そうだよ。テレパシーという能力を会得するためには、まず、優れ
た受信者であることが求められる。その上でもう一つの能力を身に付
けたなら優れたテレパスになれる。そのもう一つの能力とは何だと思
う?」

勇一は、一部がレコードの棚に占領されたカウンターにヒントを探し
てみたものの、そんな訳ないとテーブルに目線を落とし、ヨーコは、
チャーリーの目を覗き込んで答えを見つけようとしたが、チャーリー
が自らの手で目を隠したため、ため息と共に首をひねった。

「OK,それじゃヒントをあげよう。電話で話をする時に欠かせない
ものは何だ? 受話器と・・」
「話す方!」
ヨーコが答えると、チャーリーが声を立てて笑った。

「間違っちゃないけどね・・・送話器だよ!まあ、君らは一体型しか
知らないだろうが、昔は別々になっていたんだ」
「へえー・・・?」
二人同時にあっけにとられた顔をした。

「例えが古すぎたようだな・・・ここはひとつ、説明の仕方を変えよ
う・・・要するに優れた受信器があっても、送信器がなければ会話は
成り立たないだろう・・・そう言いたかったんだが・・・」

何とかして伝えたいという思いが強すぎると、こんな空気を作る事が
ある・・勇一は、そこは言わないでおくことにした。

「チャーリー、僕らはちゃんと準備が整っているんだろう?急かす訳
じゃないけど具体的な方法を教えて欲しいんだ」
「OK!じゃあ始めるよ。まず優れた受信器とは、今の君たちのよう
に先入観を持たず、心を開いて何でも素直に聴き取ろうという姿勢で
いられる存在のこと。ここまで、問題ないね」

二人は大きく頷いた。

「よし、次は送信だ。いくら受け手が優れていても、自身の思念をし
っかり送り届けることが出来なければ、はね返ってくる受信者の考え
をキャッチ出来ない。もっと言えば、優れた送信者とは、聴き取る相
手の心を開かせることが出来る能力を身につけた者のことで、それに
は、聴き取る相手の心の不安を払拭することが絶対条件となる」

勇一とヨーコの口は半分開き、目が点になったままだ。







さて、久しぶりに聴いたら、やっぱり良かった!

Jeff Beck-Led Boots
Eagle Rock,Thanks for up!





いつも応援ポチを有難うございます。
今日もよろしくお願いします♪



  





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最終更新日  2016.09.21 00:48:31
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