2014年04月21日

剛田武氏の”剛田主義”

”ドラえもん”に登場する”ジャイアン”というキャラクターを御存知でしょうか?

”ドラえもん”を読んだ或いは観た事が、無い方には、
ひょっとすると、この譬えは却って分かり難くなるかも知れませんが、
世代を超えて愛されている国民的作品とも呼べるものですのでご容赦を。
存外、この機会に慣れ親しんで頂くのも悪くはないかと思います。

剛田武(ごうだ・たけし)、通称、ジャイアンは、
所謂、典型的且つ誇張表現化された”ガキ大将”と呼べる存在です。
最近は、時代に即してマイルドな雰囲気に改訂されている様でもありますが、
とは言え自己中心的で、独占欲も強く、暴力主義的である点は変わりません。
基本的な構図として、もう一人の主人公、のび太がジャイアンの被害に遭い、
主人公、ドラえもんが未来の秘密道具でとりあえず助ける流れがあります。

それは兎も角、物語中でジャイアンが言い放つ最も有名な台詞が、
「おまえのものはおれのもの、おれのものもおれのもの」 です。
平仮名ばかりで読み難そうなので今一度。
「お前の物は俺の物、俺の物も俺の物」。

この台詞に象徴される、彼の傍若無人な所有権の主張を、
いつしか冗談で”ジャイアニズム”と呼ぶ様になりました。
”ジャイアン主義”、つまりは”剛田主義”という訳です。

極端に自己中心的な振舞い。正に”傍らに人無きがごと(若)し”。
ここまで言われると、最早清々しさまで感じるかも知れません。
読み、観る側は、あまりの無茶苦茶な言い分に笑ってしまいもする訳です。 

しかし他人事の様に思っているかも知れませんが、
私達は皆、大してジャイアンと変わらない振舞いを日々しているのです。 
誰もがジャイアンの様に自己中心的な振舞いを繰り返し、
誰もがジャイアンですから、一方で誰もがのび太でもあり、
その被害に遭っているという訳です。 

hongaku_ji at 23:55│Comments(0)

コメントする

名前
 
  絵文字