前回の続きです。
今回の記事では各セクションごとにいろいろと書いてみます。

計算関連
練習を重ねても上達しない、といったことは感じません。
特に嫌がる感じもなし。
ただし、前回も書いたように、計算力が若干得点に反映されにくい傾向を感じるので、より高めの実力養成を念頭に指導していることが多いです。

線分図、面積図等を描くのは上手が目立つ
僕にとって意外だったことの一つです。
最初の頃は苦手だろうな、と思い込んでいましたが、どうやら違う。
その時点の学力から考えて、上手に描くことが多い。
ある程度練習さえすればお絵描きの要領なのかな、と最近は思ったりもしています。
描きさえ出来れば直感的に解答の道筋が見えるチャンスが大きく広がるので、これは使い方次第では相当に強い武器となり得ます。
女子の算数攻略の大きな鍵と言って差し支えないと僕は考えています。
描ける、分かる、解けた、簡単、またやる、の好循環に持ち込めば勝利はかなり近づきますからね。
結構な割合の特殊算、図を描ければ直感的にいけますよ(^∇^)

N進法、演算記号への抵抗感が少ない
この分野、男子だと相当に嫌われる傾向が強いのですが、女子はそうでもない。
拍子抜けすることも度々です。
一定の操作を指示通りにきちんと行う作業が要求される色合いが濃いのですが、「一定の」「きちんと」といったあたりが少なくとも中学受験時においては男子よりも女子が強いのかもしれません。
抵抗感の少なさは設問の完答に繋がりやすく、この分野は大問になっていることが多い印象なので、状況次第では鍛えるとお得と思います。
ただし欠点がありまして、出題頻度がどうしても低いんですね(;^_^A
それさえなければ、この傾向を意識していれば差をつけることに繋がりやすいのですが。

平面図形では相似、移動、空間図形全般は苦戦傾向
シンプルな面積、体積、角度あたりは何事もないのですが、上記の内容はどうしても苦戦傾向が目立ちます。
出題頻度も高い分野なので、実質的に最も差がつきやすいでしょう。
女子算数の鬼門と感じています。
細かい話はまたの機会に書きますが、基本事項の徹底した安定化、積み上げ、そして経験がとても有効に働く分野なので演習量が鍵になります。
ひらめきに頼っているとひどい目にあうので、思考の経験値を少しずつ積み重ねて、パッとひらめくのではなく理由をもって解法に至るのを理想像に置く練習がとても大切。
他でも同様ではありますが、図形では特に、ね(*^▽^*)

論理問題はあまり好まない傾向
出題頻度がそこまで高い分野ではありませんが、この傾向を感じます。
これ、男子は大体好きなんですよ。
だから算数を指導していて男子が多い時は論理問題は比較的ホッと一息なのですが、女子が多い時は印象が全く異なります。
問題の性質として条件が文章でたくさん書いてあるわけですが、そのため、問題に取り組む気持ちが結構大切で、前向きに取り組むと簡単に見えて、腰が引けていると難しく見える(;^_^A
そんなもんです。
先入観を取り去るのはなかなか大変。

以上、いろいろとセクションごとに書いてみました。
あ、そうそう、一つ追加で書いておきます。

算数が得意な女子はゴリゴリと計算力で力押ししたり、処理能力を前面に出したパワフルな方向性を好むタイプが多い
得意科目まで磨き上げるには計算力が最大の武器、というシンプルなことなのかもしれません。
切れ味よりも推進力が目立つ印象です。
意志の力と計算力のパワーで道を切り開いていく感じ。
鍛錬次第で具現化できそうな事柄なので、当たり前ではありますが、ひたすらの努力が何よりも勝るということなのでしょう。
心しておきたいものですね。

お問い合わせフォーム(直接お問い合わせフォームの画面が別画面で開きます。)