三角骨障害とは | Finally today is tomorrow! 

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ブログを読んでいる方の中には、三角骨って何? 三角骨障害って何? 

と思っている方もたくさんいると思いますので、ここで簡単に説明しておきますね。

正しくは、「有痛性三角骨障害」というようです。

そして、三角骨とは、かかとの上、足首の後ろ側、距骨の後ろに存在する過剰骨(副骨)で、5~10%の人に存在する言われています。

つまり、10人~20人に1人は、生まれつきその三角骨がある状態であるということ。

その他に、、ダンスやサッカー等、足をよく使う運動により、足首にある骨、距骨の突起部分が骨折、分離して三角骨になったり、距骨と離れていなくても、突起がありその部分が足に痛みを生じさせたり…どのタイプも全て三角骨と言うようです。

そして、それらの三角骨が原因で、サッカーでボールを蹴ったり、バレエのポワントの状態で痛みを伴うのが有痛性三角骨障害です。

サリーナの場合は、大きさを見ても、左足の足首に多分生まれつきあったんじゃないかなぁと思います。(取り出した三角骨の写真は別記事参照:「三角骨障害 手術成功!」) 

右足にはありません。その為、昔から左足の甲の出方が悪く、知らず知らずの内にその左足をかばうように踊っていたのか、右足の方がよく痛くなったり、アキレス腱炎になったりしてました。

副骨なので、全く必要のない骨です。あっても普通の生活をする上では支障がないことの方が多いようです。(ごくまれに、歩くだけでも痛い人もいるようですが。)

サリーナの三角骨は ↓ 下の写真によく似ていました。知らない人が見ると、そこにあるのが普通に見えるくらいの大きな骨です。


千葉大学整形外科「足の外科外来」のページより

こんな、小さ~い三角骨もあります。浮遊タイプで、動き回るのが痛かったりするそうです。

古東整形外科「三角骨障害」のページより


骨が離れてなくて、引っ付いてる後突起タイプの三角骨も。

下記のブログで、とても分かりやすく説明されています。

足関節捻挫に合併する病変 ~有痛性三角骨~
ブログ「整形外科・スポーツ整形の画像診断・読影を学び、要点をついた撮影法を考える」より



そして、三角骨障害は、絶対に手術をしないといけない…ことはありません。三角骨があっても、メンテナンスで痛みを軽減し、踊り続けることも実際に可能なようです。

整体で、三角骨を痛みのない位置に定着させる…なんてことも可能なんだとか。

大半の三角骨障害は”骨の痛み”ではなく、筋肉やアキレス腱の痛みなんだそうです。時には、ねんざ後遺症による関節の癒着で痛みがあり、マッサージ治療で痛みがなくなったり…なんてことも。

だから、手術を選択するには、それが本当に三角骨による骨の痛みなのか、筋肉やアキレス腱の痛みなのか、そこを見極めることがとっても大切だと思います。筋肉やアキレス腱の痛みなのであれば、テーピング、マッサージ、整体、電気治療などのメンテナンスで、痛みをなくして踊り続けることも可能だそうです。

サリーナの場合は、完全に「骨」の痛みでした。

以前、アキレス腱炎と診断されたこともありますが、その為の治療はしっかりとしたので、今はアキレス腱には全く問題はないとのこと。

筋肉やアキレス腱の痛みではなく、「骨の痛み」であることは、ボーンスキャン(日本語では、骨シンチグラフィー)により、この目で見て、実際に確かめることができました。

三角骨が、距骨を圧迫し、ちょうど三角骨と距骨が接する部分に疲労骨折と同じ痛みと炎症を引き起こしていたのです。ボーンスキャン(骨シンチグラフィー)の映像で見ると、その炎症部分が黄色く、一番酷い部分は赤く映るので一目瞭然!右足は全くな~んの色も映ってませんでした。

幸い、疲労骨折までには至りませんでしたが、先生に「骨も打ち身するんだよ。今は、疲労骨折寸前の、とても酷い打ち身の状態。」と言われ、なるほど~。

そして、その状態でできる治療法は二つ。

・とにかく安静で炎症(打ち身)が治るのを待つだけ。その症状が治るのには、最低3ヶ月~6ヶ月はかかるそうです。

・手術をして三角骨を取り除く。歩けるまで2週間、その後はリハビリで踊れる状態になるまでは術後の経過とリハビリ次第。完全復帰には3ヶ月~6ヶ月、時には1年以上かかることも。


手術をしなくても、安静にして炎症が治まれば、普通の生活をする上では問題はありませんが、サリーナの場合、治ったところで毎日踊れば、また同じことの繰り返しになる訳で… すでに、今までメンテナンスについてはやれることは全てやっていた結果でしたので、手術へと踏み切りました。

現在の三角骨の手術は、関節鏡視下手術が主流となっています。傷跡も小さく、メスで切り開かないので、回復も早いそうです。1ヶ月くらいで、普通の生活には支障がなくなるとか。

サリーナの三角骨は2㌢以上、3㌢近くある大きな三角骨でしたが、それでも関節鏡視下手術で取り除けましたから(ただし、取り出す為に、傷口部分は少し切り開いたそうです。)、よっぽどでない限りは、今の医療だと関節鏡視下手術で取り除けるのだと思います。

ただし、関節鏡視下手術は、高度な技術が必要とのことですので、経験豊かな先生を見つけることが大切ですね。

手術についての検索をしてる時も、他の手術で他の神経を傷つけられて、ずっと痛みが取れないなんて話しも読んだりして、本当に怖かったです。

失敗なく三角骨を取り除いても、痛みが取れなかったり(これは骨の痛みじゃなくて、きっと筋肉や神経の痛みですね。)、違和感を感じて前のように踊れなかったりで、バレエをやめてしまう人もいるようです。

とりあえずサリーナには、違和感を感じるのは当たり前のことなんだから、その違和感を乗り越えて踊れる様になるよう頑張りなさい!と言ってあります。

リハビリは痛いでしょうね~。あんな大きな骨を取り出したんだから、そりゃ違和感だってありますよ。10日間も固定してるんだから、足首を動かすのだけでも大変だろうし。元通りの筋肉と柔軟性を取り戻すのにも随分時間がかかると思います。でも、後はもう、先生の指示に従って、頑張ってリハビリするしかありません。本気の根性見せてもらいましょう!

数少ない経験者の記事を読んだり、体験談を聞く限りですが、あまりに早くリハビリを始めるのも問題ありなのかな?って感じました。リハビリは早く始めた方がいいって書いてる人もいたけれど、術後、しっかりと固定して足を使わないようにし、傷がしっかりと癒えるのを待ってからリハビリしてる人の方が、後々の経過を見ると、結果的には回復が早いような気がしました。あくまで私がそう感じただけですが。


とりあえず、リハビリは、焦らず慎重に、ゆっくりと! をモットーに、今後のサリーナを見守りたいと思います。