おばあちゃんになった。

 

違うな、おばあちゃんにさせてもらった。

 

立ち合い出産だった。

大切な娘が 苦しんでいる姿をずっと

見ていて、思わず泣きそうになった。

頑張れ! 頑張れ!と娘の背中を

撫でながら、こんな日が来たんだ、と

しみじみした。

 

痛みに鈍感で、普段少々のことでは

騒がない娘が

絶叫している姿や声を見聞きし、

いたたまれない気持ちになった。

 

そして

赤ちゃんが顔をのぞかせた瞬間

私は

嗚咽した。

 

疲れ果てた娘が、安堵した表情を見せた瞬間

心の底から「よく頑張った!」と

誇らしくなった。

 

そして 赤ちゃんの顔を見た瞬間 

信じられない!

本当に誕生してくれたんだ!と・・・

 

私は立ち合い出産したことで

ある感覚になった。

 

「生と死」

 

どちらも壮絶だ、ということ。

 

頑張れ!頑張れ!と

応援する気持ち。

 

これは、病と闘っている人にも 

かける言葉。

 

たくさんの機材に囲まれて、

バタバタと看護師やドクターが

処置をする姿。

身内以外 立ち入ることが

できない空間

 

命が誕生するときも

命が終わるときも

周りを囲む人たちは

その命を守るために

尽力を尽くす。

 

大きな違いは

笑顔が待っているのか

悲しみが待っているのか。

その違いだ。

大きな違いでありながら

何かが共通しているように思う。

 

いとおしそうに子供を抱く娘を見て

私に反発していた頃の

娘を思い出した。

 

親にならなければ 親の心を

知ることはできない。

 

私も あなたを優しく抱きしめていた。

 

来週里帰りしてくる。

私もその準備で大忙し。

娘の旦那さんも 娘と赤ちゃんに

会いがてら夕飯だけ食べに来る。

 

正直 えらいこっちゃ!と

思っているが、

いずれ娘も私の立場になった時に

同じ愛情をかけてあげられるよう

私は精一杯 やってあげよと

思っている。

 

母子ともに健康で

五体満足で 誕生してくれた奇跡に

私は 感謝の言葉しか見つからない。

 

これから 孫の成長を目を細めながら

見ていこうと思いますニコニコ