【何となくフト思い出したある「退行催眠」での怖いできごと】 | 横浜ヒプノセラピー|催眠療法でメンタルケア「カンクンの蒼い風」

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横浜のヒプノセラピー「カンクンの蒼い風」オフィシャルブログです。臨床経験7年、催眠療法士としてこれまでに200人のクライアントの症状を改善してきました。IHF認定マスターセラピスト/IHF認定セラピスト/ABH認定セラピスト/ITTO認定セラピスト



沖縄でも少し落ち着いたら開業しようと思っています。久しぶりにカウンセラー/セラピストとしてのお話しです。

細かなことを書くと長くなるので、サラっと。催眠療法と言っても大きく分けて三つの療法が存在します。基本的にワタシは前世療法は積極的には行いません。理由は後ほど。

今回のお話はある過去のトラウマが原因でパニック障害に苦しんでいたクライアント、仮にA子さんとしておきます。(写真はご本人です)実は人間の脳には、これまでの人生の出来事のほとんどが、パソコンの圧縮ファイルのようにしまいこまれています。何年も思い出すことのなかった、過去の記憶の引き出しを開けるのが退行催眠、と呼ばれるものです。

<その前に療法の紹介です>
1)リラクゼーション法:
とにかく「楽しいイメージ」だけを与えて行くことにより、最終的には無意識レベルルで自分の「ストレス」になるようなことはスルーできるようになります。簡単に言えば脳内をポジティブイメージだけにしてしまって、余計なものにフタをする、そんな感じです。
基本的には、ワタシはほとんどこのスタイルだけです。催眠療法というのは「メスを使わない脳外科手術」のようなものですので、リスクはできるだけ避けたい、そんな気持ちもあります。

2)退行催眠:
その人の過去の記憶の扉を一つづつ開けていって、症状の原因となっている「出来事」を探すイメージです。ここで大切なのは本人が思い出してもなかった、「余計なイヤなできごと」の扉を開けてしまった場合の対処です。
これを行うときは、過去のいろんな扉を開けていきます。その時に「安全な避難場所」となる、クライアントの「楽しい、あるいは好きなできごと」が詰まった扉を必ず用意しておきます。余計なものを見てしまったら、すぐに「避難」できる場所が必要になります。

3)前世療法:
前世に関しては、ワタシはあるのかと聞かれれば「分かりません」としか答えようがありません。個人的には、理論的な裏づけが存在しないことはしないのがワタシの主義です。
人間に前世があったとしても、必ず人間だったとは限らないと思います。ひょっとすると石だったかも知れません。どちらにしても立証しようのないテーマですので、これ以上の発言は避けたいと思います。

<A子さんの「余計な記憶」のトビラを開けてしまった・・・>

退行催眠はより直接的な原因にアプローチすることが可能ですが、さっきも書いたようにリスクもあります。この時はA子さんに頼まれて退行催眠を行ったわけですが、その時の出来事です。
たまたま開けたトビラはA子さんが小学生の時の記憶のトビラでした。

私:「今どこにいますか?」
A子さん:「おうちにいます」
私:「他には誰かいますか?」
A子さん:「お母さんと妹・・・」
私:「お母さんは何をしていますか?」
A子さん:「横になっています」
私:「休んでいるのかな?」

そこでだまるA子さん・・・

私:「どんな格好で横になってますか?」
A子さん:「首にネクタイを巻きつけています・・・」

そう、自殺未遂のシーンに出くわしてしまったわけです。すぐにA子さんも避難場所に移動。
後で本人に聞いてみると、その記憶は数十年思い出したことのなかったものだったようです。そしてA子さんが苦しんでいたトラウマとは、全く関係のない出来事です。

ある意味「無作為に」過去の記憶を取り出していきますので、このようなことも起こりえるわけです。ピンポイントにトラウマの原因にたどり着ける可能性もありますが、反面このような事態も起きてしまうこともあります。

又長くなってしまいました。説明しだすとキリがありませんので、たまたま今日思い出した過去のセラピーの1コマでした。