医者になるには「覚悟」を持ってほしい | 医療とバレーボールとアメリカ留学記

医療とバレーボールとアメリカ留学記

2016年5月9日からアメリカオハイオ州のオハイオ州立大学に留学することとなりました。日本では埼玉の大学病院でリウマチ膠原病内科医をしていました。冨永こよみ選手を中心に上尾メディックスを応援しております。これからは基本的には留学中の日記が主となります。

患者さんや家族との接し方というのは本当に難しいものです。

患者さんからしてみれば優しい先生を望むのは当然のことです。

でも、優しい先生の中には優しいだけでなく気が弱い人もいます。

しかし、時として患者さんや家族から高圧的に接しられることがあります。

こういう時に気の弱い人は本当は間違ったことをしていないのにビビッてしまい、とんでもない誤解を与えてしまうことがあります。

これは私を含めて全ての医者が経験することであり、研修医時代に一番辛い想いをするのがこのときです。

多分ほとんどの研修医が最初は優しく患者さんと接します。

しかし、このような辛い経験を重ねるごとに、常に気持ちを強くという想いが空回りして、いつの間にか上から目線の態度の悪い医者が出来上がってしまうことがしばしばあります。

一方、気が弱いままずっと進んでしまった場合はいつまで経っても患者さんや家族の方との接し方に苦労してしまいます。


結局はビビった姿を決して見せずに冷静に対応することに尽きますが、これは本当に経験が必要ですし、口で言うほど簡単ではありません。

そのために大前提としては間違いないことをやるということ。

やってきたことに落ち度がなければ怯むことはない。

しかし、だからといって強く出すぎてもいけない。

落ち度があったら謝るしかない。


私はもともとはとっても気の弱い人でした。いや、今でも気が弱いです。

今ではこういう状況に対しても大きなトラブルを起こすことなく、冷静に対応することが出来ています。

思えば自分でも気がつかない間に打たれ続けたんだなと思っています。

医者というのは失敗が許されないのはもちろん、知識や経験不足も当然許されない。

さらに、患者さんや家族と良好な関係を気づく人間性も必要。

責任をもって医者という仕事を全うすることは当然でありながら非常に大変なことなのだが、私はいつの間にかそういう世界に足を踏み入れていたのです。

気がついたらもうちょっとで医者としてとりあえず一区切りの目安となる10年選手になるのだが、最近忙しい日々を送っていき、なおかつ研修医の指導をしていて、ちょっと自分のことを思い返す機会が増えています。

一つ私が願うことは、医者になるには「覚悟」を持ってほしいということ。

辛いことも多いのだが、その「覚悟」を持つことが出来れば、本当にすばらしい世界が見えてくると、最近つくづく感じる今日この頃です。

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