上得意の野々村さん(仮名)。
電子レンジご購入の相談。
その日の夕方、携帯電話にコールがあり。
(過日、無事、電子レンジ納品完了…都合3度の訪問にて)。
夕方、野々村さんから電話があり、「あ、でんきやさん、ウチの電子レンジ、動かなくなってしまって…。」
その日のうちに訪問したかったのですが、お通夜があり、
まちのでんきや「野々村さん、明日でもいいですか?実はお通夜に行く予定があって…。」
野々村さん「あら、ゴメンナサイ、そうなんですか。明日でいいですよ。一応カタログも持ってきてください。」
まちのでんきや「スミマセン…。」
上得意の今山さん(仮名)が亡くなり、お通夜に。
今山さんは、あけぼの銀行(仮名)の頭取も歴任された方で、それはそれは大人数の人がお通夜に参列されました。
その日、セレモニー会館あけぼの(仮名)はお通夜が一件だったのですが、それでも駐車場は大混雑、ホールに入りきらず、2階も開放し、モニター会場までビッシリでした。
長年、お世話になったお得意様が亡くなると、寂しい限りです。
そんなお通夜を終え、予定していなかったのですが、カタログを届けるだけならと、野々村さん宅へ出向きました。
喪服のネクタイだけ外し、すぐに失礼しようとしたのですが、
野々村さん「もしよかったら、見てってもらえますか?」
と、促され、故障した電子レンジを確認。
まちのでんきや「エラー〇〇が出ていますね。これ、高圧トランスっていう部品が故障していて、修理代が結構かかるんですよ。」
野々村さん「あらそう、まだ修理できるかしら。」
まちのでんきや「それが、こちらのレンジ、2001年にお買い上げいただいているので、もう16年経ちます。なので部品が取り寄せできません。」
野々村さん「ホント…じゃあ、買い替えね。」
というわけで、そのまま商談に。
まちのでんきや「喪服でスミマセン。」
野々村さん「いえいえ、お疲れの所ゴメンナサイね。」
(成約いただいた電子レンジは、比較的ハイグレードモデルのそれでした)。
オーブンはほとんど使用しないので、この棚に納まる手頃な品という条件で、普及タイプのレンジで十分というお話になりかけたのですが、問題がありました。
まちのでんきや「電子レンジは、ただ棚に納まればそれでいいというわけではなく、安全を確保できる放熱スペースが要るんです。」
野々村さん「あら、そう。じゃあ、なおさらこれ(普及タイプ)でいいってことね?」
まちのでんきや「ところが、この(普及タイプの)レンジは、後ろを〇センチあけなくてはならないんです。とすると、かえって棚の中に納まりきらなくなるんです。その基準でいうと、実は背面ピッタリ設置ができるこちらの…。」
野々村さん「へぇ~サイズが大きくなっても、こっちの方がいいの…。」
まちのでんきや「このレンジを入れるとしても、上の棚板、一枚、できたら外してもらった方がいいです。上〇〇センチ、左〇センチあけないといけないんです(右側はピッタリ設置可)。」
野々村さん「いろいろ難しいんですね。ただ入ればいいというわけではないんですね。」
(納品時、とりあえず棚板1枚外し、納めてみました)
予想していたのですが、ちょうど真後ろのコンセントが窮屈で、これでは左側に放熱スペースが確保できません。
まちのでんきや「野々村さん、申し訳ないのですが、もう一回きます。後ろのコンセント、場所を移動させますので。」
(というわけで、後日また出直し、いったんレンジを取り出し、コンセントを移動)。
電子レンジ一つでも何度でも出向き、完全を極める、それがまちのでんきやです(レンジ一つでもというのもおかしな表現ですが)。
(画像、レンジ左上の位置にコンセントを移動しました)。
これだけのことですが、結構な所要時間を要しました。
インパクトドライバーを使い、ガガガガガ…と音を立てると、
野々村さん「思ったより手間なんですね。」
まちのでんきや「そうなんです。家電だけ配達するのなら、ここまではしないんですけど、快適に使ってもらうためには、徹底しないと…。」
実は、電子レンジを配達する当日の朝、野々村さんから電話がありました。
野々村さん「でんきやさん、やっぱり電子レンジ、一回り小さいのにしようかしら。」
まちのでんきや「野々村さん、一回り小さいレンジはかえって放熱スペースが確保できなくて、具合が悪いんです。総合的に判断して、この前成約いただいたのがベストと判断したので…。」
先日のお話をすっかりお忘れに(汗)。
まちのでんきや「上面と左側、放熱スペースしっかり確保ができました。」
野々村さん「ありがとうございます。お陰で、望外(ぼうがい)の買い替えになりました。」
まちのでんきや「望外?あ、将棋の藤井君ですね(笑)。」
中学3年生の藤井聡太4段、30年ぶりの連勝記録28に並ぶ…。
その間、非公式ながら羽生3冠に勝つと、
「実力を出し切れましたし、望外の結果でした。」とコメント。
望外?中学生?
野々村さん「このスペースだと、一番安いのしか入らないかなと思ってたんです。でも、フラット庫内のレンジも気になってたんです。」
放熱を考慮した結果、図らずもフラットタイプに。
まさに望外(使い方合ってるかな)。
望外 望んでいた以上に結構なこと(広辞苑より)。
単価アップで(大きな声では言えませんが)、いえ、お得意様が喜んでいただいて、僥倖(ぎょうこう)としかいいようがありません。
僥倖 思いがけない幸せ(広辞苑より)。
野々村さん「やっぱり、まちのでんきやさんやね。ただ家電を運ぶだけじゃダメやもんね。」
まちのでんきや「野々村さんのように、そういっていただける人ばかりだといいんですが。」
家電量販店とインターネット通販の台頭で、まちのでんきやの立ち位置は年々厳しいポジションに。
ようやく最近一部の動きとして、押し返そう!というアクションが沸き起こりつつありますが…。
道は険しく、茫洋としていて、つかみどころが…。
茫洋 果てしなく広々としているさま(広辞苑より)。
この言葉も、藤井聡太4段が、人工知能AIとの対局後、雑誌のインタビューで発した言葉です。
藤井4段「序中盤は、人間からすると、茫洋としていて、なかなか捉え辛いです。」
なんという中学生…。
藤井4段、なんと!小学校4年生の頃から新聞を隅々まで熟読し、5年生の頃には、司馬遼太郎の『竜馬がゆく』を読破したとか。
それで大人でも使わないような難しい言葉が自然と。
望外、僥倖、茫洋…。
この三つの言葉を使ってブログを書こう!と、今日は心に決めていました。
時に時事問題と絡めるまちのでんきやブログ。
そのためには本筋とは離れ、脱線することも。
藤井4段、ならぬブログ余談ということか(笑)。
大変失礼しました…。
本筋に戻り…。
まちのでんきや、ただたんに家電を届ける家電の運び屋ではありません。
家電量〇店なら、配達の一度だけ。
インターネット〇販なら、一度も誰も来やしません。
まちのでんきやは3度以上、足を運びます。
まちのでんきやはインフラと安全安心をセットで届ける、トータル家電ライフサポーターです。
野々村さん、電子レンジのお買い上げありがとうございました。
まちのでんきやはトータル家電ライフをサポートします。
まちのでんきやアゲイン!
『まちのでんきやエレジー』! (『まちのでんきや』テーマ曲・YouTubeにて)
まちのでんきやユニフォーム、ノボリ、ご用命は、各都道府県組合経由、石川商組または青年部会まで。