なぞの転校生
岩井ワールド
自然光を取り入れた美しい映像美。
SF 神秘性
ラスト15分の展開は神秘的でしたね。「超ひも理論」や11次元の世界など物理学の理論が進む現在だからこそ納得できる部分もあります。
パラレル宇宙のどこかでもう一人の自分がどうなってるのか?
いのちには永遠性がある、SF的、哲学的であり宗教的な概念。
そうしたものを映像でどう表現するか?興味は尽きなかった。
久しぶりに終わらないで欲しいと感じた作品でした。
最後にみどりは流れ星に何をお願いしたのか・・・
❑ 岩井俊二ワールドを堪能
第1話で、奇妙な流れ星を主人公の広一(中村蒼)とヒロインみどり(桜井美南)が河原で目撃する。
そのシーンで使われたショパンの「雨だれ」が、全編の中で印象的な場面で流れる。
さらに、自然光の繊細さを生かした淡い画面で学校や教室、体育館、グランドをノスタルジックに映し出す。
ドラマの筋なんか追いかけなくても、それぐらい魅せられる、息を呑むような映像美がありました。
撮影はREDのEPICで、5Kの解像度で行われたという。
「高画質ということが良い映像とイコールでないことは勿論十分承知しています。しかし、その解像度でなければ得られない画もあったのも確か」と語る監督の長澤氏。
「今や4K時代、新しいテレビの時代だといわれています。今回は5Kのカメラを常時2台、ステディカムを装着しライブ感のある撮影をしました。撮影現場で生まれるドラマとの境目を、若い役者を媒介にして複雑な動きを全部フォローした、快心の撮影が出来ました」
岩井俊二渾身のドラマ化だと思います。ドッグイヤーといわれるぐらい時代の流れは早い。でも、10年後でも色あせない完成度があるように感じます。
全12話の前半部分のまったりしたテンポ、スピード感、SF用語の分かりにくさは、賛否のあるところだが、どこかふつうのドラマと違う映像美に気付いた頃から虜になりましたね。
SF部分は、CGが駆使されているイマドキの作品でもあり、やすっぽいSFドラマにならなくて良かった。
監督の長澤雅彦さんの作品「ココニイルコト」は好きです。堺雅人が瑞々しかった。大阪が舞台でした。
岩田広一…中村蒼
香川みどり…桜井美南
なぞの少年…本郷奏多
江原正三…ミッキー・カーチス
大谷先生…京野ことみ
大森健次郎…宮里駿
岩田君子…濱田マリ
岩田亨…高野浩幸
春日愛…宇野愛海
鈴木拓郎…戸塚純貴
太田くみ…椎名琴音
小川玲子…福地亜紗美
和田えみか…岩崎優里菜
戸塚肇…川籠石駿平
丸山隼人…黒木辰哉
鎌仲才蔵…葉山奨之
冴木小次郎…碓井将大
咲和子…樋井明日香
前川克也…芹澤興人
岩田あすか…立川杏湖
なぞの少女…杉咲花
なぞの男…中野裕太
みどりの姉…市川沙谷香
高校の警備員…清水洋介
体育・二階堂先生…加藤玲子
《スタッフ》
企画プロデュース・脚本 … 岩井俊二
監督 … 長澤雅彦
音楽 … 桑原まこ
原作 … 「なぞの転校生」眉村卓
主題歌 … 「今かわるとき」桜井美南
ED「DREAM」清水翔太
公式サイト テレビ東京