ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

荒れるトーゴ・もう1つの憲法問題(1)〜大統領任期問題

2017-10-19 09:00:59 | アフリカ情勢
ギニア湾岸の小さな国、トーゴ。先月末から大きなデモが相次いでおり、日によっては仏語圏アフリカメディアのトップニュースとなった。いったいなにが起きているのか?

アフリカの少なからず多くの国で、ここ数年、憲法問題が激しく論じられてきた。その根本的要因が「大統領任期」の問題だ。

ほとんどのアフリカ国家の憲法では、大統領任期を5年ないし7年とし、三選を禁止する規定を設けている。

なぜ三選立候補がダメなの?という根拠は明確ではない。国際的にはアメリカ合衆国の大統領制が発端だと言われる。初代大統領のジョージ・ワシントンは、君主制への偏向を危惧して、三選の立候補を辞退したという逸話がある。しかし1900年代に入り、フランクリン・ルーズベルトが大統領となり、その地位で逝去するまで、四選を果たしている。三選立候補の禁止がアメリカ憲法に明記されたのは、ルーズベルト没後6年がたった1951年になってからのことだった。

「フランスがアフリカの指導者を採点する筋合いはない」(2)~アメリカ人だって?!

しかし、コンゴ共和国、ルワンダ、コンゴ民主共和国・・・現職大統領、ないしその側近たちは、同大統領の三選立候補を認めさせ、利権にかじり付こうとしてきた。このことがしばしば国内の衝突を生み、あるいは国際社会が圧力をかけた。

アフリカの憲法問題はこの「ぶら★アフ」でも繰り返しご紹介してきた。

アフリカの憲法改正論議
第一話 勝手に変えてはいけません
第二話 あの子はよくて、ぼくはダメ?

「憲法改正!」コートジボワールのホットな事情
第六話 本日投票
ポストワタラに動く政局


さて、トーゴの憲法問題。歴史は深く、長い。実はその問題とは、他のアフリカの国とはちょっと違い、三選立候補の禁止が憲法に規定されていないことに端を発する。このことが野党による激しいデモの原因にあるのだ。次回、詳しく見ていきたい。

(トーゴの首都、ロメ)


(つづく)

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