満開のバラが彩る百花繚乱(都市緑化よこはまフェア・みなとガーデン第2弾) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

前回の主役はサクラ。あれから約1ヵ月半が経過し、

みなとガーデンはすっかり様変わりしました。

ご覧の通り、バラが満開に! これこそまさにみなとガーデン最大の醍醐味であり、

運営者が(恐らく)最も来園者に見てもらいたいであろうシーンです。

 

写真は、港の見える丘公園

この日は南から北へ移動する形で、ガーデンを散策して行きました。

とは言え、実は仕事用の撮影も兼ねていたので、

そちら専用のカメラ(社長からの借り物)も持っており、正直肩と首が疲れました……。

当然仕事用のほうが性能はいいのですが、まさかプライベートで使うわけにもいかず、

加えて昆虫などの接写には私物カメラの方がやりやすかったりします。

(多分、扱い方を勉強すれば仕事用カメラでも接写はできるんでしょうけどね)

 

ちなみに都市緑化フェアの会期は6月4日までですので、

まだの方はぜひお早めに! 今度の土日ならまだたっぷり花を見られるはずです。

 

 

 

 

 

 

 

以前にも書きましたとおり、元々はほとんどバラしか入っていなかったここの花壇ですが

今は宿根草やパンジー・ビオラなどとの混植で見事な花景観に!

花のジャンルが多彩だと、見ていてなかなか飽きがきません。

 

 

 

 

 

カップ咲きのピンクのバラ。品種、なんだったっけな……?

ピンクは人気が高く、こういう花形も女性を中心に好まれるので

ローズガーデンなどではよく見られるバラです。

 

 

 

 

 

 

 

港の見える丘公園は緑地面積が結構広いため、

少なくとも山下公園に比べれば昆虫も多く出没します。

写真は吸蜜中のナミアゲハ。「食べもの」はそこら中にあるため、

ゼフィルスなどのレア種に拘らないのであれば、

実はチョウの接写に適したスポットだったりします。

 

 

 

 

 

 

 

 

クマバチ(左)にヤマトシジミ(右)。いずれも定番の種ですが、

こういうガチの都市公園で見かけると嬉しいものです。福徳の森のヒヨドリと同じで。

ほか、イチモンジセセリ、ツマグロヒョウモン、モンシロチョウも現れました。

 

さて、ここまで見ていてお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが

彼ら昆虫がやってくるのはハーブやキク科などの小さな花ばかりで、

ここのメイン種であるバラにはほとんど止まることがありません。

形からして何となくわかるかもしれませんが、園芸用のバラは蜜腺がかなり深いらしく

大型のアゲハチョウでもやっと口が届くか?という程度。

(以前、バラに来たカラスアゲハを撮っていますので、絶対来ないというわけではないです)

今回こうして昆虫が多数現れたのは、混植ガーデンに転換した成果といえるでしょう。

 

一方でバラは、昆虫にこそあまり好かれないものの、人からの人気は絶大。

バラの市場は全園芸植物の中でもぶっちぎりのトップです。

(ガーデン誌の編集なんかやっているとわかりますが、本当に圧倒的にデカいです)

すなわち、小さな花が虫を呼び、大きなバラが人を呼ぶ……

そして、このみなとガーデンで人と昆虫が出合う―――という仕組みができているのです。

 

私に言わせれば、バラもまた「人と野生生物の共生」のために

大いに役立つツールなんじゃないか?と考えております。

 

 

 

 

 

 

ちなみにここは港の見える「丘」公園なので、

ご覧の通り結構起伏に富んでいます。

足の悪い方や体力に自身のない方は、一応気をつけた方がいいかも?

 

 

 

 

 

写真中央の噴水に、スズメが水浴びに来ていました。

(この日、異様に暑かったっスからね)

別にバードバスとして作られたわけではないと思いますが

都会に順応した生きものは自分で勝手に人工物の利用方法を見出します。

(排水溝に巣を作るカワセミ。線路で木の実を破壊するカラスなど)

 

 

 

 

 

公園の端っこの方にカフェもあります。

土日でしかもバラ満開ということもあって凄まじい混み具合でしたが、

バラを眺めながらのティータイムは最高と聞きます。

私は金欠でしたし、時間もあまりなく一応仕事中だったので

撮るだけ撮ってさっさと移動してしまいましたけどね……(汗)

 

 

 

 

 

バックに洋風の建築を据えて。

ほか、ベイブリッジが見える角度でも撮ることができます。

 

 

 

 

 

沈床型花壇につくられた「香りの庭」

ここではバラの香りの系統ごとに植え分けがなされており

フルーツ系、ミルラ系、ティー(お茶)系、ダマスク系の4種に分けられています。

それぞれの香りの特徴や代表種については書くとめちゃ長くなりますので

気になる方はぜひ直接足を運んで確かめてみてください(爆)

 

一応、王道のよく言われる「バラの香り」というのは、ダマスク系だと思われます。

 

 

 

 

 

 

香りの庭の中。バラのアーチが見事です。

園路を歩いているだけでも香りがいっぱい。加えてこの時期はユリも咲いており、

2大香り植物がフルにその本領を発揮しています。

好きな方にはたまらんでしょうが、強い香りが苦手という方は一応ご注意を。

色彩や華やかさについては申し分なしです。見事!

 

 

 

 

 

ハマナスの葉にやってきたナミテントウ

バラに付くアブラムシをどん欲に食べてくれるため、

全国のローズガーデンやお庭からリスペクトされているとの専らの噂です。

ちなみに幼虫もアブラムシを食べますが、見た目が少々グロいため

あまり好かれていないという噂も(汗)

 

 

 

 

 

山下公園に移動しました。

こちらの沈床式花壇もバラが最盛期です。

バックに氷川丸を据えて撮るのが、港町横浜らしい撮り方!

 

 

 

 

 

 

 

あるいは逆側を向いて、マリンタワーを入れるのもいいでしょう。

 

にしても日差しが強いためか、日傘使用の方がずいぶん多いですし、

薄着のおねーちゃんが急激に増えましたね。

キャミに生脚ホットパンツはぶっちゃけエロ杉て目のやりどころに困ります。

 

 

 

 

 

 

 

以前にも紹介したガーデンベアの立体花壇。

ですが、後ろから撮ったらただのデカいボールにしか見えませんw

 

 

 

 

 

 

 

ここは象の鼻パークの一角。タネだんご花壇といいまして、

色々なワイルドフラワーの種を練りこんだ土だんごをたくさん植えて

どんな風景になるかは見てのお楽しみ……といったものでした。

サクラのシーズンにはまだほとんど何も生えていない裸地状態でしたが

先日見に行くとご覧の通り。ヤグルマソウなどを軸に色々な花が咲き、

それでいて野趣に満ちたお花畑となりました。

 

一通り仕事用の撮影も終わり、横浜駅から埼玉方面へ帰ろうと思い

途中交通費をケチって歩いて駅まで向かいましたが、

道中、高島町付近の更地でちょっとした出合いがありました。↓

 

 

 

 

 

これは、コチドリですね。まあ決して希少種ではないですが、

こんなみなとみらいのど真ん中で見かけるとは思いませんでした。

なんか地面にジッとしてピーピーずっと鳴いていましたが

一体何をやっていたんでしょうね……なわばりの主張?

 

で、具体的にどこにいたかといいますと……↓

 

 

 

 

 

こんなところ。思いっきり目の前を人が通っていますし、

カラスも出るので、お世辞にもよい環境とはいえません。

とは言え、実はこの高島町近辺の更地、以前にマヒワが現れたこともあり

ブログ開設前の話ですが、私も写真を撮ったりしています。

何か鳥を呼び寄せる魅力があるのか、はたまた単なる偶然か……。

 

ちなみに、あくまで暫定の更地であって今後何かしら施設が建つと思いますので、

来年以降も鳥が見られるかというと相当怪しいところです。

 

 

 

 

 

 

 

立ち去る寸前に、正面からクローズアップ。

こちらを正視していましたが、決して逃げることはありませんでした。

というか、その場から一切離れようとしませんでした(汗)

 

 

【5/21 みなとガーデン~横浜駅で撮影した生きもの】

鳥類・・・オナガ、カルガモ、コチドリ、ムクドリ

昆虫類・・・アカボシゴマダラ、イチモンジセセリ、クマバチ、セイヨウミツバチ、ツマグロヒョウモン、ナミアゲハ、ナミテントウ、モンシロチョウ、ヤマトシジミ

その他・・・ミズクラゲ