【解答】 起点を表す「~から」は「von」か「aus」か? その感覚を教えます。 | Kazuのかんたんドイツ語 【文法・語法・会話】

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ドイツ語は難しい?いえいえ、実は英語よりも簡単です。挨拶・発音・数字から、ドイツ語を簡単に分かりやすく解説します。単語の増やし方、動詞・前置詞の格支配や名詞の性の学び方も解説していきます。マルチリンガルの私が、外国語一般の学習方法についても紹介します。

Guten Abend(Tag)!


火曜日の深夜に「場所を表す前置詞」の問題を出しました。


問題はコチラです。

【問題】場所を表す前置詞のおさらい
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11930420922.html


解答を見る前に、
何を見てもいいので、自分で問題を解いてから、この先を読み進めてください。




それでは、解答です。


A: Woher kommen Sie?
B: Ich komme ( aus ) der Schweiz.

A: Wo warst du?
B: Ich bin gerade ( von ) zu Hause gekommen.

A: Entschuldigung! Wie kann ich ( zum ) Bahnhof gehen?
B: Gehen Sie geradeaus bis ( zur ) Kirche, dann ( nach ) rechts.

A: Wohin ist Sakura gegangen?
B: Sie ist ( auf ) die Bank gegangen.

Ich habe gestern einen Unfall gesehen.
Vor dem Rathaus ist ein Auto ( gegen ) die Ampel gefahren.

Mainz liegt ( bei ) Frankfurt am Main.
=Mainz liegt in der Nähe von Frankfurt am Main.

Marie fährt manchmal mit dem Rad die Isar ( entlang ).

(Fußball)
Bei einem Foul ( innerhalb ) des Strafraums wird ein Strafstoß gegeben.




比較的日常的なものを出しましたが、いかがでしょうか?

「前置詞」と言った瞬間に、及び腰になる方は随分といらっしゃいます。
と言うのも、「前置詞」が日本語にないために、結構苦労する人が多いからです。

が、
ドイツ人も伊達や酔狂で適当に「前置詞」を言っている訳ではなく、
「前置詞」の基本的な発想を元に表現をしている訳です。

少なくとも、外国人が「前置詞」に慣れることを考えたら、
「前置詞」の発想を知っていると知らないとでは、大きな違いになってきます。



6番までは、初級でも扱う表現なのですが、そこまで今日は解説をしたいと思います。




まず、1番・2番です。

1・2:起点を表す表現


1番・2番の解答をもう一度出しますね。

1:Ich komme aus der Schweiz.

2:Ich bin gerade von zu Hause gekommen.




1番は自己紹介でもおなじみの表現ですね。
2番は、「?!」と思った方もいるかもしれませんが、「自宅から(来る)」とか言う場合には、
von zu Hause」という言い方をします。

これらは口癖で覚えてしまった方もいるかと思います。


でも、もし、これを日本語訳しなさいと言われたら、
赤字の前置詞の部分を「~から」と訳せそうな文ですね。



でも、何で前置詞が違うのか?ということを疑問に思う方も多いかと思います。

それでは、それぞれドイツ語での発想をお話します。

aus:「スイス(die Schweiz)」という「枠・器・空間から出てくる」イメージ

von:「自宅(zu Hause)」という「起」を示すイメージ


なんです。


だから、同じ地名を言う場合でも…

出身を言う場合だと、街などの「枠」を意識しますから、
解答1みたいに「aus+●与格(Dat.)」を使います。



でも、電車やバスみたいに出発「点」を意識する場合には、
やはり「von+●与格(Dat.)」が使われますね。

例えば…

Der Bus fährt von München nach Wien.

となりますよね。


その感覚の違いを感じ取ってみて下さい。




3~6:方向・到達点を表す表現

この到達点を表す前置詞の表現は色々あります。


一番使えるようになって欲しいのは、
与格と対格を両方取る前置詞(Wechselpräpositionen)

要は、●場所(与格・Dat.)・⇒方向(対格・Akk.)を示す前置詞です。

具体的には…

an / in / auf /unter / neben / vor / hinter / über / zwischen

の9つです。

これらの基本的なイメージはこんなんでしたね。

Wechselpraepositonen Dat.

Wechselpraepositonen Akk..


この詳しい解説は、コチラをご覧ください。

http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11578383032.html



その中でも6番では、特殊なものを使いました。

立派な建物・公共施設の場合は、「auf」を使うのが好ましいというものです。

例えば…
der Hof
der Markt
die Bank
die Post


あたりが代表的です。

その複合語も対象になりますから、
「der Bahnhof」「der Supermarkt」「die Spielbank」
あたりも、「auf」とセットだったりします。

もちろん、例文の場合は、⇒行先を言っていますので、
「auf+対格(Akk.)」の形になります。



この場所(与格・Dat.)・方向(対格・Akk.)を示す前置詞は、
もうちょっと詳しくやりたいので、今回はこれくらいで説明を止めておきます。




が、今日お話したいのは、

方向・到達点を示す時に出てくる「zu」や「nach」についてお話しておきます。


3・4の「zu+与格(Dat.)」の基本的な発想は「●到達点」です。

だから、「駅に行く」と言っても、

Fahren Sie doch zum Bahnhof, bitte!

Ich gehe zu Fuß auf den Bahnhof.



上の文は、タクシーで行先を言う時に出てきますが…
駅は到達「点」です。

この上の文を仮に「auf den Banhof」に入れ替えると、
タクシーが駅の中まで来るような感じがして、ちょっと変な文になってしまいます。


下の文のように歩いて行く分には、「auf den Banhof」でも全然問題ないです。




あとは、5番の「nach」ですが…

本来は「~の後」を示す前置詞ですが、
「ふらふら追っかける」イメージから転じて、「方向を示す」ことがあります。


それが…
Gehen Sie geradeaus bis zur Kirche, dann nach rechts.

この場合の「nach」です。


でも、方向を示す「nach」が使われる場面は…
・方向(rechts/links/oben/unten usw.)
・方角(Osten/Westen/Norden/Süden usw.)
・目的地の都市・国(無冠詞の物に限る)


の場合だと思っていれば間違いはないです。


いずれも厳密にスッとまっすぐ行くというよりは、
そちらの方にフラフラと行くイメージが元々のようです。



起点と到達点の話で、今日は終わりにします。


解説の続きは…

押えておきたい!場所を表す2格支配の前置詞
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11948260125.html




Quatsch!は日曜日に更新の予定です。


それでは。


Tschüss!


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