スパニッシュ・オデッセイ

スペイン語のトリビア
コスタリカ、メキシコ、ペルーのエピソード
パプア・ニューギニア、シンガポールのエピソード等

アレックス・ゲレーロ選手

2017-12-31 21:33:33 | 名前
 プロ野球シーズンが終了してしまうと、何だかずいぶん昔のような気がしてくる。
 BCリーグにはマニー・ラミレス選手もいて、話題になったものだが、もう印象が薄くなっている。
 ラテン・アメリカ出身のプロ野球選手で印象に残っているのは、デスパイネ、ゲレーロ、カミネロ、モイネロあたりだろうか。
 まずは、中日ドラゴンズで活躍し、来季は巨人でプレーする、キューバ出身のゲレーロ選手から始めよう。
 
 【ドジャース時代】
 ウィキペディアには「アレックス・ゲレーロ」の名で出てくるが、フルネームはAlexander Guerrero Pérez である。Alex は Alexander の愛称だが、Alexander は英語形である。スペイン語では Alejandro (アレハンドロ)となるのだが、キューバ出身の野球選手には、ユニエスキー・ベタンコート(Yuniesky Betancourt Pérez)というロシア名前っぽい選手もいる。
 Alexandar とつづるドイツの留学生も個人的に知っている。
 スペイン語圏の人間は「父姓+母姓」が正式だが、長くなるので、母姓は省略することもある。Guerrero は父姓で、Pérez は母姓ということになる。どちらも珍しい姓ではない。
 Guerrero は「戦士、軍人」の意味で、英語の warrior に相当する。英語圏に Warrior が姓になっているかどうかは知らない。英語の warrior が war の関連語であるように、guerrero はスペイン語 guerra (戦争)の関連語である。日本語でもお馴染みのゲリラ(guerrilla) の関連語でもある。
 guerilla は、guerra に縮小辞(-illo、女性形 -illa)がついた形で、「小規模の戦」が原義である。この語は、もともと「特にイベリア半島に侵略したナポレオン軍への抵抗戦の形態を指していたが、やがて英語から日本語に入った」(小学館『西和中辞典』)とのことである。
 さて、ゲレーロ選手はセリーグの本塁打王になったのだから、立派に戦士として活躍したわけで、来季はG戦士と呼ばれることになる。
 戦死しないで、最後まで戦うことを祈る。

ポチッとクリック、お願いします。

↓↓↓
スペイン語 ブログランキングへ

スペイン語とともに考える英語のラテン語彙の世界 (開拓社言語・文化選書)
好評発売中!!こちらは、このブログとは別物です。もちろん、トリビア満載です。



コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 外国人プロ野球選手の諸行無常 | トップ | アレックス・ゲレーロ選手の... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

名前」カテゴリの最新記事