新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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「日本の輸入デング熱症例の動向(感染研)」を読んでみた

2017-02-21 12:21:43 | デング熱

感染研が今回更新した「日本の輸入デング熱症例の動向」
http://www.nih.go.jp/niid/ja/id/690-disease-based/ta/dengue/idsc/6663-dengue-imported.html

http://www.nih.go.jp/niid/images/epi/dengue/PDF/dengue_imported201702.pdf

パラパラ見てみましょう。

  • 輸入デングの「チャンピオン」はなんといってもインドネシアとフィリピン。
  • 2015→2016年の変化では、インドネシアの変化率がすごい(66→110)。率だけ見ればベトナムの3倍増がさらに上をゆく(9→31)。
  • タイ・マレーシアは思ったほどでもない(意外にもマレーシアの減少) 
  • インドは少ない19例だけれど、邦人の多いニューデリーで騒動になったから次の更新で増えるかな
  • 月別では夏休み(7~9月)と春休み(3月)にグンと棒グラフが伸びるというわかりやすさ。渡航者10万あたりのグラフで「夏のフィリピン、春のネシア」が鮮明。

半年に1回程度更新してゆくとのことですが、さて、次回・次々回はどうなってゆくでしょうか。管理人的に予想というか、気にしているのは・・・

  • 昨年来騒動になっているインド。邦人数の多いニューデリーが焦点になってるだけに、次回どんな数字になっているのか・・・
  • LCCの新規就航ないし増発地。LCC就航で航空賃がぐっと下がると、(インバウンドもアウトバウンドも)質的に異なる階層の出入りがぐっと増える。そしてぐっと増えた部分の階層が、インバウンドでは母国でより蚊に刺されやすい生活環境の人々、アウトバウンドではより行動範囲のバラエティ広い人々(冒険的?に農村部や安宿地区に拡がる)層が増える。具体的にはエアアジアとジェットスターの新規就航地。そういえば先週末18日にPeachも東南アジア初就航を果たしたっけ(バンコク9980円から)・・・
  • LCCではないけれど、最近驚くほど道が太くなっているのがベトナム。数年前までナローボディ機で細々飛来してたベトナム航空、最新鋭A350は入れるわ、乗客数でシンガポール航空を抜いたわの驚愕のニュース数々。

ともあれ、目先、春のインドネシアに注目です。

 

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