国で輸血うけたら・・・赤十字のやり方ではジカウイルスの混入を25%見逃す(と受け取られない)という関係者の発言が波紋をよんでいます。
- シアトル血液センター関係者が、競争相手(competitorとありますから、かの国で赤十字の独占ではないのですね)の赤十字について批判。彼ら赤十字は、FDAガイドラインに則ってすべての献血血液についてジカウイルスの検査をおこなうべきところ施行していないと。
- かれらのやり方ではFDAガイドラインに従っておらず、ジカウイルス感染症の流行していない地域ではごく少数のバッチについて検査しているのみであり、25%は見逃すのではないかと。赤十字は(ジカ対策としての検査を)我々ほど十分な努力をはらっていない。
- 一方、赤十字側からは、FDAガイドラインに段階的に則って行く予定であり、FDAの理解は得られていると反論。
- FDAは8月26日付で、すべての血液センターは、すべての血液に対してジカウイルス検査をするようガイドラインを発布しているが、強制力はない。
ジカウイルスの血液感染が言われて時間も経ち、FDAが輸血用血液の検査をガイドライン提示しているけれど、米国内の血液関係者のあいだで足並みがそろわず、ジカのチェックしている血液としていない血液が米国内で混在しているという問題点です。
海外で医療にたずさわると、特に途上国では、輸血用血液は頭痛の種になります。管理人のセネガル在勤中、ある邦人が現地で出産をされることになり(もちろん管理人としては帰国しての出産を繰り返し説得しましたが、当事者たちにはどうしてもそうできない大人の事情があり)、気が気ではありませでした。担当医を呼び一席設け(血液の)情報収集をして特段のご高配を頼み・・・と神経質とも思われそうな事をやったのは、その少し以前に同国内の一般血液センターで「B型肝炎ウイルスは全数検査。C型肝炎は試薬も十分ないのでサンプル検査」なる説明に衝撃さめやらぬ状態だったからであります。
そんな思いでをリコールしてしまいました。
Red Cross failing to follow Zika blood-screening guidelines, Bloodworks official says
Originally published October 17, 2016 at 5:17 pmUpdated October 17, 2016 at 7:16 pm