こんにちは、ぴこちゅらです。
「講座って更新しないの?」という ター坊さんの期待に応えて、復活してみました。
(図1)
黒1のカタから3とツケるのは 星定石で、よく使う手法です。
黒1~白6まで、ここまでは問題有りません。
(図2)
黒7と繋いだのが良く有りません。
すぐに、白8とボウシに消されました。
黒7は左辺の白に響くわけでもなく、白8に荒らされると
まったく働いていない石になってしまうのです。
(図3)
つけた石に対して、白も受け答えしてくれたので
もう付けた石は、ひと仕事を終えた (利かした)と見て
右図の黒1と転換することが大切だったのです。
黒1に白2と切ってきたら?
実はこの白2の切りは黒にとって、たいへんありがたい!
罠にはまってくれたと、喜ぶ一手なのです。
(図4)
黒3、白4を利かし また、手を抜いて黒5
さらに白6ときってこれば・・・
(図5)
黒7から9
さらに白10ときってきたら・・・
(図6)
黒11~13まで
白が小さな利を取っている間に
黒は右辺を荒らしただけでなく
黒11~13のノビキリの勢いがすばらしいです。
ところで、利かした石とは、何のことでしょうか?
強い人であれば
「利かした石」と「そうではない石」の見分けが浮き上がって見えてくるの?
そんな質問をされたことが有りました。
まず「利」の字をつかった「きく」と、「効」の字のきくの意味を調べてみました。
「効く」・・・・期待通りの良い結果が実現する。
「利く」・・・・本来の機能を十分発揮する。
つまり、「利かした石とは」 本来の機能を十分発揮し終わって、役目を終えた石のことです。
これだけでは、なんのことだかサッパリ分かりませんね
「利かした石」とは・・・・
相手の固いところに、へばりついた状態で、それを助けても、
なんら将来の含みや味、すなわちネライのない石のことになります。
また、こういうイメージで捉えられます。
「利かした石とは」、その昔、長篠の戦において武田勢の騎馬隊の行く手に
織田勢が張り巡らした馬防柵のようなもの。
つまり、柵と考えれば捨てやすいし、
また、利かした石に資本投下し、柵を丈夫にしてもつまらないということも
自然と理解されるとおもいます。
貴重な軍資金の無駄遣いになる恐れがあるのであれば、柵は安物でけっこうなわけです。
敵が柵を突いて来てくれるのは歓迎ですし
来るべき決戦のときになにかの役に立てばよいのです。
それくらいの軽い気持ちでいることが大切なのですネ。