長崎市在住、50代、男性Aさん。
両腕が徐々に上がらなくなってきて横には45度までしか上がらなくなってしまい、掌庵に来院されました。
当院での施術4回目に、とうとう横へ水平まで上がるようになりました。
前回はここまでご報告していました。
今回は施術5回目の結果です。
この方は、横に腕が上がりにくくなってしまっていますが、他にもいろんな動作が出来なくなってきていて困られていました。
そのひとつに、箸でご飯を口に持っていくのが出来なくなってきているということがあります。
(あと同じような動作にシャツの一番上のボタンを留めることが出来ないのもあります。)
動作としては、
①ごはん茶碗に箸を持っていき、ご飯をすくう。(ご飯をすくう時前腕が回外位になる。)
②口までご飯を持っていく(回外位のままで肘を屈曲。主に上腕二頭筋、上腕筋を使う。)
この中の②が出来ず水平まで上げることが出来ません。
写真で見ますと、肘がほとんど曲げることが出来ていないのがわかります。
ご飯をすくう(手のひらを上にした状態)前の状態(回外ではなく回外・回内の中間位といいます)では90度ちょっとまで上がります。
<参考>
今回も良い結果が出た前回と同じ内容の施術を行うことにしました。
斜角筋と、斜角筋と筋膜で繋がっているライン上の筋肉や筋膜、そのラインに影響を与える別のライン上の筋肉や筋膜、などです。
今回は一つ一つの施術ごとに検査をしてどの筋肉が神経に影響を与えているのかを調べていこうとしました。
最初に、斜角筋と同じライン上であり、隣接するライン上にもある筋肉の筋膜にリリースしました。
場所的には首、肩、腕のラインとはまったく違う離れたところにある筋肉です。
施術時間は、その部位のみを前回の3倍ほど(10~20分)かけて丁寧に行いました。
そして、数分の休憩を入れました。
その時に「箸を持って、手首を返してからが上がらないんですよね。」という話をしながら、ボールペン、シャーペンを箸に見立てて動作をしたところ
上がったんです!
二人で「えっ!?」となりました。
何回か繰り返してみましたが、上がります!
「よしっ!もっと良くなるかも!」と心で思い、再度同じ施術をし、プラス首の牽引を行いました。
施術後、同じようにペンを持って前腕を回外にし口に持っていく動作をしてもらいました。
写真のように同じところまで上がりましたが、あと10cmくらい、ペンの先が口に来るくらいで指はその手前10cmくらいで止まり、それ以上は口に近付けることは出来ませんでした。
でも、すごい変化です。
施術前までほとんど曲がらなかった肘が100度くらいまで曲がるようになったのです。
今回の施術は1回10~20分くらいでした。それを2回と牽引です。牽引と言っても、引っ張るのではなく軽く伸ばした状態でしばらく待ち、力が抜けてきて自然と伸びた分だけ引く感じの超ソフトなものです。
しかし、ここで急に変化が起こりました。
手を口に持っていく動作を4、5回と続けていったら、急に上がらなくなってしまったんです。
何回も上げたから疲れて上がらなくなってきたのではなく、力が入らなくなってきたのです。
言えば、また神経圧迫が戻ってきた感じです。
すぐになぜそうなったかを考えました。
そしてそれに対応する施術を1分ほどしました。
すぐ上がるようになりました。
それからは帰られるまで大丈夫でした。しかし、回数をたくさんすると少し上りが悪くなるようです。
今回の施術は、斜角筋を緩めるために斜角筋と筋膜で繋がっている離れたところの筋肉を柔捏、リリースして結果を出すことが出来ました。最初の良い結果を出す時までは直接斜角筋は触っていません。
その後のまた上がらなくなった手を上げる施術の時は斜角筋のみで改善させました。
今回の記事では、どの筋肉の筋膜に施術したかを書きませんでした。それは、安易に真似して同じような施術をしてほしくないからです。
なぜかというと、私の腕の神経麻痺への施術数が極端に少なく、さらに成功例がこの方が初めてだということです。(今回より前の施術では、麻痺している部位がある首~腕の直接的な筋膜ラインへの施術のみをしていました。今回の成功例は違うラインからのアプローチでした。でも、肩関節周囲炎(四十肩、五十肩)の改善例はたくさんあります!)
しっかりとした理論が出来て何回やってもそれなりの効果が出るものでないと、私以外の方が理論も分からず見よう見まねで施術するとリスクが高いと思います。(これを書いている時点で実は70代男性でまったく肘が曲がらなかった方に施術したらなんと自力で少し肘を曲げることが出来るようになったんです!力はとても弱かったですが、ひとつも力が出なかったのが出るようになったのです。2例目になりますね!理論は分かってきたので後は実例を増やしていくだけです。)
あと、私は基本アナトミートレインの筋筋膜経線(筋肉と筋肉の筋膜によるつながり)を利用して施術しています。
ここ1~2年で実感することは、ライン上にある筋肉と筋肉は筋膜をとおして引っ張り合いをしているということです。
それもとても激しく瞬時に引きあいます。
先ほどの急に腕が上がらなくなったのも、原因はそれと考えています。
なので、理論を知らずに、たとえば斜角筋が原因筋だからと柔捏やリリースをしてしまうと、実は同じライン上に他にも原因筋があった場合、その筋肉が緩んだ斜角筋をすぐに引っ張って、すぐに斜角筋を張らせてしまいます。そうなると斜角筋の間を走っている腕神経叢を圧迫し腕は力が入らなくなります。その時に理論をしっかり理解していない施術者だともう元に戻せなくなる可能性があります。
私は新しいことに挑戦するときは理論をしっかり組み立て、お客さんにお話しして施術しています。
なので今までに、思ってもいない状況になった時も全部元に戻し、改善してきました。
筋膜の繋がりの重要性を知ってしまうと、安直に柔捏(マッサージなど)やストレッチは出来なくなります。
しっかりとした理論と理論に基づく経験が大事です。
へバーデン結節や手指の関節リウマチに挑戦した時もそうです。寝違えや四十肩もそう。理論が先です。
今回の腕の神経麻痺などはとても大きな挑戦でした。お陰様で良い結果が少しずつですが出てきていますので良かったです。
<最後に>
この方は、何か所かの病院で何回もMRIなどの検査をしたりリハビリに通ったりされながら当院へいらっしゃいました。
徐々に両手が上がらなくなってくる。ご飯を口に持っていけなくなってくる。タオルで背中を拭くのが大変になってくるなど、少しずつ、でも着実に症状が悪くなってきているのです。
両手が動かなくなったら何も自分一人では出来なくなるのです。私は今年49歳になります。他人事ではありません。もし自分だったらと思うと胸がとても痛くなり、この方の心境を考えるとたまりませんでした。
なのでこの5回目の施術で腕が上がった時は、熱くなり目がウルウルになり涙がこぼれそうになりました。
これからもがんばりますよ~!
※前回(4回目)の横に45度までしか上がらなかった腕が水平まで上がった写真です。
おしまい。
(記事の内容は当院での施術事例の紹介であり、当院にて施術を受けられた時の施術効果を保証するものではありません。)
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便秘を緩和するための大腸のうんちを体操で移動させようという誰でも出来る「体操の本」です。
表紙です!
内容は、
1.簡単解説「基礎知識」編
★食べてからうんちを出すまで
★「便意」 「排便」 とは
★「排便」のメカニズム
★「便秘」とは
★便秘の種類
★慢性便秘の原因
★便秘になると
2.「大腸うんち移動体操の理論」編
★大腸の形
★大腸にある「強く屈曲する部位」
★便が溜まりやすい部位
★現在ある便秘解消体操
★キーワードは「大腸の形と動きと圧」
★大腸の「ぜん動運動」
★「大腸うんち移動体操理論」
3.トイレに行く前に行う「大腸うんち準備体操」編、11種類。
4.トイレで行う体操「大腸うんち移動体操」編
5.「大腸うんち移動体操」後の「もうあと一押し体操」2種類。
となっています。
「大腸うんち準備体操」はおなかを押したり、凹ましたり、ジャンプしたりして、硬くなり大腸の内側にくっついて離れにくくなった大便を出来るだけ離れやすい状態にしたり、大腸や小腸同士が癒着していたり、骨盤内に内臓が下垂しているのを出来るだけ元の場所に戻していくイメージで行う体操です。
そして、メインの「大腸うんち移動体操」は元の形に戻った大腸の中の、動きやすくなった大便を、ゆっくりと滑らかな動きの体操で直腸まで押しだしていくイメージの体操です。
解説文と一緒に体操を前からと横から見たイラストと、大腸のどのあたりを意識するかを示した大腸のイラストを付け、出来るだけわかりやすくしました。
じつは、大腸の大便を移動させるときに大事なことは、
力を入れて「いきむ」ことではなく、おなかの力を抜くことなのです。
最後の直腸にある大便を出す時だけ少しいきむくらいで、それ以外の時は力を抜いて大便の移動を妨げないようにすることなのです。
そしてもっと移動しやすくなるように、おなかの力を抜いたまま身体を倒したり、反らしたり、捻じったりすることです。
大便が腸の中を移動していくのは「ぜん動運動」という運動によっておこります。その「ぜん動運動」をヒントに「大腸うんち移動体操」を作りました。
様式のトイレに座ったままで行えるゆっくりとした動きの体操です。(普段からイスに座ってしてもかまいません。)
最初に大腸の形を覚えていただいたら、体操も簡単に覚えていただけます。
「大腸うんち準備体操」は、「大腸うんち移動体操」の効果を上げるために事前に行う体操ですので、移動体操の前に準備体操をするのが理想的ですが、朝早くから体操を2つも出来ないというのが現実かなと思いますので、準備運動のほうは前日寝る前などにしてもかまいません。
また、11種類のうち自分に効果のあるものだけをチョイスして短時間でしていただいても大丈夫です。
みなさまの健康に少しでも寄与出来ましたら幸いです。 著者
(アマゾンの書籍の紹介文から抜粋しました。)
税込324円です。
私は体操は毎日しています。快調です!快腸!
時間を短めに「移動体操」だけしています。
時間がかかりそうなときは「もうあと一押し体操」をします。
<本の中身は……説明は>
4.右後ろを見るように体をねじりながら前に倒します
左前に体をねじりながら前に倒れていきます。大便が上行結腸を右結腸曲へ向かって上がって行くようなイメージです。
手の位置も動きに合わせて右上後(右結腸曲)に移動します。左手は肘を左膝の上に置く感じです。
倒したらこの姿勢を5~10秒保ちます。
★手(うんち)の位置:「右上後」
★頭の位置:「左下前」
こんな感じのページで、大腸のどこにあるうんちを移動させるためにこんな姿勢を取りますというのを丁寧に書いています。
大腸の形を考えながら、うんち(大便)を
盲腸→上行結腸→横行結腸→下行結腸→S状結腸→直腸の順に移動させていくイメージで体を動かして行きます。
きちんと理論も書いていますので、最初に大腸の形を覚えてもらったら体操もすぐ覚えることが出来ます。
<大腸の形>
理論も簡単で
大腸のうんちを出す「ぜん動運動」をヒントに考えています。
<ぜん動運動のしくみ>
このように、うんちの後方の筋肉が収縮して圧をかけうんちを前に押しやっていきます。
この筋肉が収縮して圧をかけている仕事を、体操で身体を倒したり反らせたり捻じったりして代わりをしようとするものです。
簡単な理論で「そんな簡単には」と思われるかもしれませんが、ひとつひとつの姿勢を5~10秒(気になるところはもっと長めに)キープしながらすこしずつ動いていくとなんか「ん?これは?」的な感じが少ししてきます。
便秘の度合いも人それぞれですので、どのくらいの効果が出るかはしていただかないと分かりませんが、今までに本などで紹介されているものより刺激がいくのではと思っています。
ご興味のある方はぜひ読んで下さるとうれしいです!
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おしまい。
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