予算の使いみちは正しいのか?(箸休め) | ヤモリのつぶやき

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日々のニュース解説等をつぶやきます......

 だいぶ前に書いたんだが、すっかりアップを先送りにしていた。

 さかんに面白すぎるネタを提供してくれる民進党のせいだ。

 土曜日だし箸休め的に取り上げてみる。

 国の政策を見ていると、一般ではわかりにくいが必要だというものもあれば、マスゴミの言いがかりのようなものもあったり、どう見ても謎の予算というものもある。
 だいたいは夏くらいまでに各省庁から概算要求があり、税率から逆算して予算を組み、はみ出した分は各省庁の予算を少しずつ減らして帳尻を合わせる。
 一度組んだら、実際に税収が少なくても赤字国債で埋めて完了だ。

 

 これらがいくつか問題なのは、予算編成が官僚vs政治家の大きな武器になっていることと、とにかく税率優先で税収は関係ないこと、各省庁の要求で進み、必然があるかが事前に細かく審査されないことなどがあげられる。
 チェックすると言っても、上がってきたものを適正か見るだけで上がってないものを精査はしない。
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青天井の概算要求、歳出カットに財務省不安 官邸1強揺らぎ威光に影 2017/9/8付
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO20903380X00C17A9EE8000/
 2018年度予算編成の査定作業が始まった。夏の概算要求の総額は101兆円弱に膨れあがった。ここ数年、財務省は夏の段階では青天井の要求を認め、年末に一気に絞り込む戦略をとる。今年は官邸1強が揺らぎ、不安の声もでている。
 夏の概算要求基準は5年連続で歳出上限を設けなかった。厚生労働省や防衛省の要求額は過去最高。国土交通省や農林水産省も17年度当初予算から約15%も増やした。要求官庁の財政規律の緩みと…

-------以下、有料につき割愛

 会計検査院が一応審査するんだが、これは使ったあと。
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 会計検査院について   > 会計検査院の地位
http://www.jbaudit.go.jp/jbaudit/position.html
会計検査院は、国の収入支出の決算、政府関係機関・独立行政法人等の会計、国が補助金等の財政援助を与えているものの会計などの検査を行う憲法上の独立した機関です。
国の活動は、予算の執行を通じて行われます。
予算は、内閣によって編成され、国会で審議して成立したのち、各府省等によって執行されます。
そして、その執行の結果について、決算が作成され、国会で審査が行われます。
予算が適切かつ有効に執行されたかどうかをチェックすることと、その結果が次の予算の編成や執行に反映されることが、国の行財政活動を健全に維持していく上できわめて重要です。
そこで、憲法は、「国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。」と定めています。
また、会計検査院は、このほか、国有財産、国の債権・債務、「国が出資している法人」や「国が補助金等の財政援助を与えている地方公共団体」などの会計を検査しています。

--------以下略

 念の為に言っておくが、国家財政を赤字対策で縮小すると、経済が一気に悪化するので、だめだ。
 民主党が行った歳出カットなんて愚の骨頂だ。
 実際あれであちこちに問題が生じ、多くの命が失われた懸念が拭えない。
 そして、まるでご家庭みたいに歳出を抑え増税すればバッチリ、という発想も国家にはそぐわない。
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胡散臭い「財務省ゲーム」 歳出削減と大増税で人々が笑顔になる発想は気味悪い 2016.05.12
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160512/dms1605120730002-n1.htm

 また、赤字だ赤字だと叫んでいるのも、特別会計と一般会計の総額ではなく一般会計部分だけを槍玉に挙げて数字を見た目上大きくし、これを理由に増税と叫んでいるので、騙されてはいけない。
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 日本の歳入・歳出の推移
http://ecodb.net/country/JP/imf_ggrx.html
 2017年度で200兆円もある。

 

 これらの予算の推移を見ても、野放図に増えてきたというよりも、逆に抑えすぎて大失敗という状況なのは間違いない。
 
 そんな予算編成は年末まで続き、今回なら選挙を受けてから年末年始あたりで決定する流れになる。
 そういった話から急に個別の話をするのも恐縮だが、この予算申請の歪みだな、と思うものをご紹介する。

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毒蛇「ヤマカガシ」の血清がなくなる!? 個体減少の上、採算性も要因 中国産代用の研究もしているが… 2017.9.22
http://www.sankei.com/west/news/170922/wst1709220016-n1.html
【悲報】「ヤマカガシの血清足りない!」→国内唯一の製造所の現状が・・・ 2017年09月27日
http://okutta.blog.jp/archives/18946836.html
マイナー毒蛇から小5救う 血清開発したヘビ園に聞く対策の闇 2017年08月05日
https://withnews.jp/article/f0170805001qq000000000000000W05x10101qq000015683A
 先月末、兵庫県の小5男子がヤマカガシとみられるヘビにかまれ、一時意識不明になりました。治療に使われた血清は、群馬県太田市の小さな観光ヘビ園で30年ほど前に開発されたもの。死に至る毒があるものの被害例は少ないヤマカガシは、治療研究も少ないです。ヘビ園のご努力がなければ、今回の男の子はどうなっていたのだろう… そんな思いを胸にヘビ園を訪ねると、日本の毒蛇対策のさらにお寒い事情を知ることになってしまいました。

「実は毒蛇」の衝撃
 私がガキンチョだった数十年前、仲間うちでヤマカガシは「毒のないヘビ」と思われていて、とっつかまえてはブンブン振り回す身近な生き物でした。ところが1984年、愛知県の中2がかまれて死亡と報道され、「毒蛇やったんや」と衝撃を受けた記憶があります。

研究者、自発的に血清開発
 今回の兵庫の事故後、Facebookで、京都女子大名誉教授の小波秀雄さんからの「ヤマカガシの血清開発は科研費の研究だった」という投稿がまわってきて、驚きました。
 科研費、つまり科学研究費助成事業は、研究者が国に研究プランを示し、認められたときに研究費が出る仕組みです。要するに、死に至る毒蛇の治療法の開発は国主導ではなく、研究者が自発的に始めたということです。
 小波さんも投稿で「その科研費が採択されていなければ、血清は作られておらず、今回の事故でも死亡につながったかもというわけです。人の命を救うための研究が、そういう性質の予算で辛うじて支えられたというのは、ちょっとこわい」。確かに。

自給自足の「へび研」
 科研費のデータベースを見ると、申請は愛知の死亡事故の翌年で、申請者は日本蛇族学術研究所(へび研)。ググると、群馬県太田市の観光ヘビ園、ジャパンスネークセンターに併設されています。とにかく、行ってみることにしました。
 大変失礼ながら、「とても立派だ」とは言いがたい雰囲気のへび研。聞けば、ヘビ園運営も併せてスタッフはパートさんも含めて計9人。運営費も基本的に、ヘビ園の収益でまかなっています。でも実は、現在も国内の毒蛇対策の重要拠点なのです。

「誰もしてない」から始めた研究
 「ヤマカガシの研究を始めた動機は、単に他にやっている人がいなかったから、ですね。単純な毒だとは考えられていたので、素人には取り組みやすいと思ったのです。死亡例は1例知られていましたが、そこまで危機感があったわけではありません」
 主任研究員で所長代理の堺淳さん(62)は淡々と、話してくれました。大学時代に学んだのはクモの動物行動学。確かにヘビは「素人」だった堺さんですが、入所後に行った研究は、ヤマカガシの血清開発に大きな可能性を与えました。

基礎研究が道開く
 堺さんが明らかにしたのは、ヤマカガシの毒をウサギなどの動物に注射すると、きちんと血中に抗体が出来ること。そして、その抗体がきちんと毒を中和すること。それがあってこそ、愛知の死亡事故の翌年、へび研が血清試作に乗り出すことができたのです。
 試作に乗り出したきっかけは、死亡した中学生の遺族からの依頼のほか、当時の所長の熱意もあったようです。「元々は東大のヘビ毒の研究者でしたが、被害の多い東南アジアも駆け回り、治療法を探った人ですから」と、堺さんは振り返ります。

血清完成後、死者は1人
 へび研が試作した血清が11人分の治療で尽きはじめた頃の1998年、やっと厚生省(当時)研究班ができ、ヤマカガシの血清開発に取り組みます。堺さんも参加し、1000回分以上の血清が作られました。これが今も、使われています。

 あまり人をかむことがないヤマカガシの被害は少なく、血清が使われだしてからの治療例は20回だけ。しかし、治療開始が遅れた1人以外の死亡例はありません。

メジャーなマムシでも...
 「マイナーなリスクであっても、誰かが対応しないとダメ、ということですね。でも、メジャーな毒蛇のマムシ対策だって、厳しい状況なんです」と、堺さんは顔を曇らせました。
 国内でマムシの被害は年間約3000件で、死者は5人前後。年間約3000回分の血清が出荷されています。作っているのは一般財団法人の化学及血清療法研究所(化血研、熊本市)だけです。「昔は企業や大学など4者が作っていましたが、撤退しました。利用数が少ない血清は、利益が出ないんですよ」と、堺さんは説明します。

血清の運命、ヘビ園とともに
 しかも、血清製造に必要なマムシの毒を採取し、化血研に送っているのはへび研だけです。「マムシから毒を絞るだけでなく、処理もしなくてはいけない。今のところ、できるのはうちだけです」
 しかし、へび研の運営を支えるヘビ園の入場者は減りました。堺さんが1979年に就職した当時、会社の慰安旅行の団体さんも多くにぎわいましたが、近年は「かろうじてやっている」状態。若い人が入所しても生活が成り立たず、やめていくといいます。

医師の相談対応も...
 マムシ血清の材料の供給が途絶えかねない不安に加え、もっと直近の不安もあります。
 ヤマカガシもそうですが、マムシ被害にしても、多くのお医者さんはそう頻繁に診察する訳ではありません。特にマムシはかまれた時に痛みが少ない時もあり、来院が遅れることもあります。様々な状況に対応できない全国のお医者さんが、へび研に相談の電話をかけてきます。
 「相談の仕事ができるのは私だけなんですよ。でももう62歳。いつまでできるか…」

体力・経営以外の不安も
 ヤマカガシに関しては、堺さんの体力やへび研の経営以上に困難な状況もあります。
 水辺でほぼカエルを専門に食べるヤマカガシは近年、カエルの減少と共に減っています。そして、ヤマカガシの毒はマムシと違い、殺さないと採取できないので数を集めなくてはなりません。厚生省研究班で血清を作った際は、約300匹を集めました。

 「そろそろ作り直すことを考える時期ですが、それだけのヤマカガシを集めるのはかなり困難でしょう」
「大変不安です」

 日本の毒蛇対策はどうなるのでしょう。
 「もう、大変不安です」
 正直なところ、「昔の研究者の熱意が兵庫の少年を救う」という美談が書けるのでは、という思いで始めた取材でしたが、へび研を去るときには私にも、不安しかありませんでした。

----------図版等はソースにて。

 どう見てもおかしな話で、採算が取りにくいからこそ国家事業向きなのに、長年、補助金以外が動いた形跡がない。
 所管は厚生労働省だと思うのだが、どうなっているのだろうか?


 気温が高くなってくると毒虫や毒蛇などのリスクは指数関数的に増大する。
 ヒアリとか目立つものの対策は必死でやっているようなのだが、従来から存在し死者や被害者も少ないものは放置、という事例なのだ。

 どうもこういった官庁は、死者などの被害をことさらに統計で捉えてしまって、少ないからいいや、としがちなのだ。

 以前も、子宮頸癌ワクチンで接種数に対しての被害者数が、通常の異常発生リスクの範囲内なら問題がないと捉え、無理に推進した経緯がある。
 たしかに、癌で亡くなる方と接種によって被害をうける方の数は前者が圧倒的だから、統計上の総合で見れば効果があったとなるわけなんだが、被害を受けた方はたまったもんじゃない。
 毒蛇などの話でも、噛まれて血清が古くて効きませんでしたとか、民間で用意していて採算取れないから無理ですというのでは、流石に当局は何をしてるんですか?となりそうなのだが、そういった指摘もない。
 こういったものほど政治家が動くべきなのだ。
 それ故、あえて拡散的にとりあげた。
  
 同様に誤解が受けやすく、かつ、効果が疑問視されるものに、こういったものがある。
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【ODA】対中円借款が完了 貸し付け累計3兆円超 歴史的役割を終える 2017年09月27日
http://hosyusokuhou.jp/archives/48801897.html
日本政府が中国向けの政府開発援助(ODA)として続けてきた円借款の貸し付けが二十六日、完了した。日中国交正常化から四十五年。中国の経済発展に貢献し、日中の友好と協力の象徴となった累計三兆円を超える有償資金協力は、歴史的役割を終えた。

新規の円借款事業は二〇〇七年度で終了し、既存の事業のみ貸し付けが続いていた。最後の貸し付けを終えたのは、黄河源流の青海省で〇八年から始まった総合環境整備プロジェクトで、約五万三千ヘクタールの植林や砂防ダム、水利設備、農牧など総額六十三億円に及ぶ。責任者を務めた国際協力機構(JICA)中国事務所の張陽さん(45)は「強風と乾燥で植えたヤナギやポプラが枯れたこともあった」と振り返る。事業の結果、近隣の村を悩ませていた泥流被害が減ったという。
円借款は、中国の改革・開放政策を支援する目的で一九七九年から始まった。八九年の天安門事件で欧米が経済制裁をした際は一時凍結されたが、三百六十七件、契約ベースで三兆三千百六十五億円の円借款が実施された。北京や武漢の空港、北京や大連の上水道整備など、インフラ整備などに幅広く利用された。
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引用ここまで全文は下記よりお願いします

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201709/CK2017092702000126.html
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 こういうのも、有償協力だからさし上げてしまったわけではないものだ。
 したがって無駄遣いというわけではないのだが、支那ではこういった事実は伏せ、自国の政策のために反日をあおり、尖閣などに押し寄せる。

 こういったものを起動的に用いて、相手を封じ込める武器にするのが、軍隊を動かさない外交のコントロールのツボだと思うのだが、なぜか、そういうことはしない。
 日中友好のためにやっていて、友好に全くつながってないなら、やる意味が無いのだ。

 なにせ、変な裏金キックバックシステムのようなことにも発展している噂があり、もっとはるか前に止めねばならないものだった。

 

 チグハグな国家予算を意味のあるものにするためには何が必要なのか。
 民主党が行っていた事業仕分けも、手法としてはおかしくなくて、結果が非常におかしいものになっていたのだが、ああいった手法で民間が精査するとか、会計検査院じゃなくて予算編成検査院みたいのを作るとかの必要性があるのかもしれない。
 無論、予算を無理に削るのではなく、適正なところに適正な予算配分、ということだ。
 長年にわたり慣例で進みすぎて見直してないのが問題なような気がする。

 ちょうど選挙だし、こういうこともきちんとしてくれる政治家を選びたいものだ。 

 了

ガンバレ!日本!!
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