【おしもり】パライバトルマリンの丸ビーズがないのはなぜ?
2017年 07月 19日
おはようございますっ!MORiKO★ですっ!
今日は久々に「おしもり」のコーナーをお送りいたしますよ~♪♪♪
質問はMORiKO★が勝手に作りました!笑
Q.パライバトルマリンの丸ビーズがないのはなぜ?
パライバトルマリンに限らず、恐ろしく美しい宝石で丸ビーズってほとんど存在しないですよね?
でもルースで存在しているということは原石はあるんですよね。
だったらなんで丸ビーズがないんだろう?
高すぎて買う人がいないから?
そうですね。
もちろんそれが大きな理由なのですが、NHKのオイコノミアっぽく考えてみると、なぜ作られないかというのがちゃんと説明できるので、今日はその説明をさせていただこうと思います。
パライバトルマリンはトルマリンの中でも最も高価とされている色です。
銅によって青緑色になった美しい色をしていますが、産地が限られているのもあってとても希少価値の高い宝石です。
これの丸ビーズがあったらなぁ・・・
4ミリでもいいからみたいなぁ・・・
なんて日ごろ思っておりますが、見たこともないし、この先も見ることはないでしょうね~♪
それでは高い石がなぜ丸ビーズになりにくいのか、考えてみたいと思います。
ある高価な原石があったとしましょう。重さは10カラットです。
それを宝石加工の工場が買いました。
工場は丸ビーズにする技術も、美しいカットが施されたルースにする技術も、両方持っています。
もしみなさんが工場の人だったら、ビーズにしますか?それともルースにしますか?
別に同じ売り値だったらどっちでもいいんじゃない?なんて思っちゃいませんか?
急いで作った雑な図で説明いたします♪
ある原石を丸ビーズにした場合と、ルースにした場合を比較してみます!
ビーズにする場合、まずはサイコロ状に切らないといけません。
白い点線の状態で作るサイコロが最大の形になります。
こちらもチェック!
さらにそれらの形を整えていくときに、どちらもロスは増えていきます。
最終的に出来上がった製品はビーズで4カラット、ルースで6カラットになりました。
無駄が多いか、少ないかで考えると、確かにそうなりますね~♪
この原石が10万円だったとします。
これに加工費がのってきますが、とりあえずそのままのお値段で、どちらも10万円になりました~♪
じゃあ結局値段は同じなんか~い!
と一見すると思っちゃいそうですが、宝石というのは重さあたりいくらで取引されているんですね~。
そうすると、
丸ビーズの場合は4カラットなので、10万円÷4カラットで、1カラットあたり2万5千円。
ルースの場合は6カラットなので、10万円÷6カラットで、1カラットあたり1万6666円。
わ!
全然値段に差が出てしまいましたね~!
それともう一つ。
ビーズにする場合、最後に穴を開けないといけませんよね?
この穴を開けるときがまた厄介で、割れてしまうこともあるんです!
こんな高い石でリスクは負いたくないよぉ・・・という心理も働きそうですね。
それとまだあります。
このブログをご覧の方は天然石の魅力を十分にご存知なので、高価なビーズがあることなど常識だと思いますが、
世間一般の人にとって、綺麗にカットされたルースと、丸ビーズと、どちらが高いと思うでしょうか?
ルースの方が高いものだと思いますよね?
工場からすると、高価な原石を持っていたら、丸ビーズにするよりもルースにした方がメリットが大きいのです!
お分かりいただけましたかぁ~?
作る側の気持ちを考えると、どうしても丸ビーズになる確率が低くなってしまうんですね~。
しかし、MORiKO★は宝石のバイヤーではなく、天然石のバイヤー。
こういった希少なビーズがどこかにないか、がんばって探しておりますっ!
宝石にした方がいいような高品質の原石から作られたビーズがあれば、それは原石の希少さに加えて、作る人が少ないという希少さも加わります。
ここ最近だとスイスブルートパーズのビーズがそうなのですが、そういった宝石級のビーズは本当に貴重ですっ!
すでにそういったビーズを持ってらっしゃる方は大事にしてあげてくださいね~♪♪♪
バイヤー三銃士ブログもよろしくお願いします。
by stonebuyer
| 2017-07-19 09:00
| おしえてMORiKO★!