9,四すくみ | 緑高の楽屋

緑高の楽屋

BL小説書いてます。
本家「まっちゃまろまん文庫」の整理ブログです。
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…………何だコレ。


「セトカ~。オマエの双子って四摩高だったんだな~。」
「セトカって双子だったんだ。」
またか。
「四谷さんがさ~。『セトカがワープした!』とかわけわかんないこと言うからどしたのかと思った。」
「だってふつう驚くだろ!ついさっき部室にいた奴が体育館にもいたら。」
目に浮かぶな。
「椿だってパニクってただろ。」
「え~、そんなことな……」
「オマエが変な声で『セトカ???』っつったからオレもそっちに目ぇ行ったんだよ。」
椿先輩って……いたよな?双子云々の話してた時。
まあ、それはともかく



「あ、そっか。」
問題はコイツだよ。
「緑高って和の学校だったな。そういや。」
ああ、ここが緑高だってことはちゃんとわかってたのか。で、その緑高に練習試合に来てんだってことも。ただ……その緑高と兄貴の通ってる学校とが同じだってことをうっかり忘れていた、と?
大丈夫か?充がだいぶボケてるってことは知ってたけどまさかここまでとは……。オレもあんまちゃんとしてるわけじゃないけど、さすがにこれよりはマシだろ。


「水原~、久しぶり~。アレ~?セトカも部活~?」
アリガトウゴザイマス。柏木サン。ついでにメールも。なんでワザワザ緑高に来ること知らせてくれんのかって思ってたけど……うっかり充と同じ場所にいるといろいろめんどくさいんだな。さっきの四谷先輩と椿先輩みたいに。
いつもなら部活は緑桜館か部室か、でなきゃ空き教室。なのにこんな日に限って体育館ステージが使えちゃうとか。これじゃ間違いなく顔を合わせるじゃねーか。充と……あと

「久しぶり。」
「お久しぶりです。」
水原さんにも。


ホント…………何なんだこの状況。