1,お仕事優先 | 緑高の楽屋

緑高の楽屋

BL小説書いてます。
本家「まっちゃまろまん文庫」の整理ブログです。
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「うわああああああ~~~~。桂秋さああああああん!!!」

げ。

「おかえりなさいッ!!!」
「ぐっ……!」
……タック……ル……
「抱きつくな。臭い。」
「ヒドォッ!」
「ヒドくない。離れろ。」
スポーツ真っ最中の男が臭くないわけがない。コイツデカいし。真夏だし。
「アツい。」

高校生どものお守りからやっと解放されてストレス発散しに来たのに。
「や~、ホントお帰り。」
「桂秋がいない間全ッ然使い物にならなかったんでたんだよ。コイツ。」
……高校生よりめんどくさい。
同じバレーするにしてもクラスマッチの方がよっぽど楽しかったかも。

「学校の先生って夏休みも仕事あるんだな。」
「当然です。」
むしろふだんより忙しいわ!補習はあるわ、部活はあるわで生徒ですらほぼ毎日学校に来る。時間があると称して各方面からいろんな行事やら会議やら研修やらがぶっこまれてくる。夏休みに大会がある部活もわんさかと……
「ウチもそうです。全国大会。」
「おおお!スゲエ!!!」
「ただの泊り出張ですよ。しかもほぼ一週間。」
その道の専門家なら全然違うのかもしれないけど、残念ながら門外漢。運動部ならまだしも文化部……演劇なんて一体何をどう指導すりゃいいんだか。その点自分たちで全部やれちゃうアイツらはほんとスゴイと思う。どうせ独り身だし、せめて引率ぐらいはやりますよ。やるんだけども……
その間に別の仕事が着々とたまるんだよな、だから趣味のバレーに来る暇なんぞ……

「ないっつってんだろーが!毎年毎年!!!!!」
「寂しいんですよ!毎年毎年!!!!!」
「子どもか!」
ホント高校生以上に幼い。

あ。

「葉月、オマエきょ……」
「ハイ?」
「…………なんでもない。」

危な。
ブーメラン投げるとこだった。