お見舞い袋

今日は弊社で売れる商品のなかでも特に気を付けなければならない商品のお話です。
それは「お見舞い」用の袋です。
なんで気を遣うかというと、お見舞いの種類(内容)によって袋の外装装飾がかなり
変えなくてはならないからです。

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お客様が無言でピックアップしレジにお運び頂く場合こそそのまま販売させて頂きますが
お見舞いの内容が、

病気なのか?
病気だったら快復の見込みがあるのか
限りなく死に近い方への見舞いなのか?
症状の軽重によってそれなりの袋をご用意しなければ逆効果になることさえございます。
また病気ではなく、火事や近頃増えている水害や大規模災害による被災見舞いなど死者まででた遺族へのお見舞いなど間違っても「赤色」が入ったデザインの袋は使えません。

選定に悩まれているお客様にはなるべくアドバイスするようにさせて頂いておりますが、先日ちょっと変わったお客様がお見えになりました。
エキセントリックというよりも困ったお客様の分類とでもいいますかね、

 

女性で年齢は50凸凹だとお見受けしました。 


「あの~これから病院へお見舞いなんだけどこの袋とこっちの、どっちがいい?わたしはこっちでいいかな?と思うんだけどさ?」


お持ちになられたのは なんと 御霊前多当 2種類


「え!これ...ですか?本当ですか?」


思わずお顔を見てしまいました、でも至って真面目な顔つきです。


「この袋じゃどこかおかしいかしら?」


まんざら冗談ではないご様子です。


「あの~できればこういう袋でのお見舞いはおやめになったほうが無難ですよ、本気ですか?」


訝しがる私を余所に


「あら何がいけないの?なんか可笑しいかしら?これじゃ」


「これは~ やめたほうがいいですよ」 「...。」


「あの失礼とは存じますが、お友達のご病気の見舞いですよね?」


「うん、そうだけど。」


そのご友人、もうお亡くなりになられたんですか?」


「何言ってんのよ失礼ね、病気で入院してるだけよ、退院する前に間に合わせようかと思って」


「それじゃこれは不味いと思いますよ、この袋じゃ、大袈裟かもしれませんが、先様に死んでくれと言ってるように思われますよ、お友達でもまず冗談通じませんよ。」


え~何で?」


「お客様のお持ちになられたこの袋、両方とも葬儀にお持ちになられるものです、生きてる人には通常使いません。」


「えーえーえー!!そうなの?今まで知らなかったわよ、なんで誰も教えてくれなかったのかしら」


も~知らんがな~。


「じゃ貴方が選んでよ!。」


その後2.3見繕ったものから選んでもらい無事ご購入になりました。


疲れるわ~こういう人、今までどうして来たんだろう、何十年生きてきてこれだもん、お友達も病気になるわけです。


では今日はこの辺で。