2014年10月9日木曜日

コモディティになるな!-『僕は君たちに武器を配りたい』



高度成長期には一億総中流と言われ、日本は最も成功した社会主義国だと揶揄されるほど、他の国に比べて日本は平等でした。それが、バブル経済とその崩壊後の長引く景気の低迷と、その間に進められた規制緩和によって、格差社会へと変質しました。実力主義、成果主義と言えば聞こえはいいですが、正規雇用と非正規雇用との格差や、正規雇用のポジションを獲得できたとしてもかつてのような終身雇用は期待できなくなりました。IT技術の進歩が経済のグローバル化を加速させ、今では製造業だけでなく、サービス業も拠点を海外にシフトさせ、日本人といえども同種の仕事のできる外国人と競争しなければならなくなりました。

こうした厳しい競争環境の中で生き抜いていくためには、自分自身が「コモディティ」にならない必要があります。この本はこうした社会の厳しい現実を噛み砕いて解説し、「コモディティ」にならないための考え方を提示してくれています。

最近は人手不足が顕在化していて、工事現場や外食産業などでは、人手の確保に苦労していると聞きます。こうした業種は「コモディティ」ではありますが、どんどん時給が上がっているようです。その一方で、普通のサラリーマンの給料はさほど上がっていないようです。そう考えると、プロフェッショナルやクリエイティブな仕事ができる人は別格として、肉体労働を苦にしない人は一定のニーズがありそれなりの報酬を得ることができますが、差別化できない事務職はこれからどんどん苦しい立場に置かれることになるでしょう。また、プロフェッショナルの中でも例えば弁護士や公認会計士などは、かつては難関資格として希少価値があり、ある程度の報酬も約束されていましたが、いまは合格者数が増え、資格だけではコモディティに近いものになっています。

この本を手にとって、この世の中を生き抜いていくための武器を手にしましょう。


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