芸術教育という言葉があります。

 

芸術というと、どうしても

きわだつ個性とテクニックで素晴らしい作品を創るような

凡人ではない、なにか才能が必要とされるイメージがあります。

 

絵に関して言えば

どうしても実物通りに上手く描けないことから

苦手!嫌だ!

という感覚に陥ってしまいがちです。

 

大学生の授業で

絵が苦手な人?と質問した時

90%の学生が手をあげました。

 

でも、絵はきれいに上手く描くという表面的な解釈もありますが

もうひとつ、別の解釈もあります。

 

それは哲学的であり、想像的であるという解釈です。

 

「じっとみて。」絵本制作はもちろん後者の哲学の方。

だから、絵が上手いとか下手とかは関係ありません!と

最初に声を大にしています。

だって、

「あなたの気持ち、下手だよねー」なんて

そんな解釈、存在しませんよね。

絵は気持ちの形であり

気持ちに上手いとか下手とかのものさしは無用なのです。

 

ただ、なかなかどうして。

表面的な解釈にとらわれる傾向が強い人がとても多いため

絵は苦手だと多くの人に思い込まれているようです。

残念なことに。。。

 

今日、ご紹介したいのは

前回紹介のおじいちゃんと一緒に参加してくれたお孫さん(8歳)の絵本です。

なかなか素敵な気持ちの形を描いてくれました。

 

まずははじまりのタネ。

金の針で覆われています。

好奇心旺盛で赤色が好き!

なんとも素敵な気持ちがカタチになりました。

 

風船のようにわくわくふくらんだ芽がでました。

 

栄養は緑の大きな葉っぱ

自然に包まれた感覚が大好きなんだそうです。

別にリアルな葉っぱじゃなくてもいいのです。

気持ちを描く芸術だからです。

 

そして花が咲きました。

ハリネズミの花!

はじまりのタネの針はこの花のための準備でした!

すてきな気持ちがつながっています。

 

みらいのタネ。

おとなしくて力持ちだそうです。

金色の木登りが上手なタネ。

その気持ちが見事に表現された芸術です!

 

アートの力は

想像力によって

もうひとつの真実を語り出します。

そこには対話も生まれ、新しい発見も!

 

アート教育は創造力の旅。

結論に向かう筋道を立てる教育とは正反対の

どんな道が広がるかわからない

でも、なにか面白い発想を発見する!気づく!

そんな冒険の旅です。