あまり気にしていませんでしたが、今、中国では、鳥インフルエンザが流行っているようです。
流行っているどころか、ちょっと大変なことになっているような気がします。
鳥インフルエンザ、中国語では「禽流感」(qin2
liu2 gan3/チンリュウガン)と言います。
インフルエンザは「流感」(liu2
gan3/リュウガン)です。
「流行性感冒」(liu2
xing2 xing4 gan3 mao4/リウシンシンガンマオ)の略です。
日本語では「鳥インフルエンザ」と言いますが、決して「鳥流感(鸟流感)」(niao3
liu2 gan3/ニャオリウガン)とは言いません。
また、ニワトリは、決して「鳥」とは言わず「鶏(鸡)」(ji1/ジー)と言いますが「鶏流感(鸡流感)」(ji1
liu2 gan3/ジーリウガン)とも言いません。
トリもニワトリも含めた鳥類という意味で「禽」(qin2/チン)を使うのだと思います。
なお「鶏(鸡)」(ji1/ジー)と言えば、よく売春婦のことを指します。
妓女(ぎじょ)の「妓」(ji4/ジー)と、発音が似ているからです。
これを「諧音(谐音)」(xie2
yin1/シエイン)と言います。
女性がニワトリで「鶏(ジー)」であるため、男性の場合は、アヒルという意味の「鴨子(鸭子)」(ya1
zi/ヤーズ)と言われます。
また「鶏巴(鸡巴)」(ji1
ba/ジーバ)と言うと男性の性器を指します。
「鳥」という字を「鳥(鸟)」(diao3/デャオ)と読んでも、男性器のことです。
最近の流行り言葉で「屌絲(屌丝)」(diao3
si1/デャオス)があります。
これは陰毛という意味ですが、そこから、陰毛のような奴ということで、お金持ちじゃない若者を指すようになりました。
この国では、お金持ちでない人は、人として扱われないようです。
「鶏」も「鳥」も、どちらかと言えばそちらの方を想像してしまう言葉ですが、今年はトリ年「鶏年(鸡年)」(ji1
nian2/ジーニェン)と言うことで、最近、ちょっと口にするのを控えているような気もします。
で、その鳥インフルエンザ「禽流感(チンリウガン)」ですが、今年、中国で、相当流行っているようです。
この1月は、全国で、H7N9型に192名感染し、そのうち79名が亡くなったのだそうです。
記事ではさらっと「死亡者数為79(死亡者数为79)」(si3
wang2 zhe3 shu4 wei2 qi1 shi2 jiu3/スワンジャシュウェイチシジウ)と書かれていましたが、思わず「ちょっと、ちょっと」と突っ込みたくなりました。
そんなに冷静に言われても、困ってしまいます。
79名が亡くなるなんて、これって結構、すごいことではないでしょうか。
ちなみに、2014年1月は、H7N9型の患者数と死亡者数は、127名のうちの31名でした。
2015年1月は、83名のうち38名、2016年1月は、28名中の5名です。
これを見ても、やっぱり79名はすごいことがわかります。
2016年12月の段階では、感染者106名のうち亡くなったのは20名でしたから、1月に入っていきなり増えたようです。
もっとも、中国の統計で、それも公表されたものですから、この数字は必ずしも信じられるものではありません。
ただし、実際より少なく見積もることはあっても、多く見積もることはあり得ませんので、今出ている数字よりも間違いなく多いと断言できます。
PM2.5も気にしなければなりませんが、鳥インフルエンザについても注意が必要なようです。
日本製のマスクが、また売れるようになるかもしれません。
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