最近、ある動画「視頻(视频)(shi4 pin2/シピン)が話題になったため、大きく報道されています。

タイトルは下記になります。

海南航空空姐吃多份乘客飞机餐食

「海南航空」(hai3 nan2 hang2 kong1/ハイナンハンコン)とは、海南省に拠点を持つ航空会社です。
その、親会社である「海航集団」
(hai3 hang2 ji2 tian2/ハイハンジトゥアン)は、不動産業や観光業など、手広く商売を行っているようです。

今、スチュワーデスとは言わないようですが、女性のキャビンアテンダントを「空姐」(kong1 jie3/コンジエ)と言います。

男性の場合は「空(kong1 ge1/コンガ)もしくは「空少(kong1 shao4/コンシャオ)です。

正式には「空中乗務員(空中乘务员)(kong1 zhong1 cheng2 wu4 yuan2/コンジョンチョンウユェン)と言うそうです。

乗客は、そのまま「乗客(乘客)(cheng2 ke4/チョンカ)です。

飛行機に乗ることは「乗飛機()(cheng2 fei1 ji1/チョンフェイジ)とも言いますが、よく「飛機(坐飞机)(shang4 fei1 ji1/ズオフェイジ)と言います。

「打飛機
(打飞机)(da3 fei1 ji1/ダフェイジ)と言えば、男性器をしこしこするという意味になってしまうので注意しなければなりません。
なお、しこしこする動作を「
(lu1/)と言います。

「飛機餐食(飞机餐食)(fei1 ji1 can1 shi2/フェイジツァンシ)とは、機内食のことですが、通常は「飛機餐(飞机餐)(fei1 ji1 can1/フェイジツァン)と言います。

「海南航空の女性乗務員が、乗客用の機内食をいくつも食べました」という意味になります。

動画の内容はまさにその通りで、女性乗務員が、よく機内食として出される、ご飯とおかずが入った、恐らくアルミの容器だと思うのですが、それをずらっと並べます。

そして、一口ずつ食べて遠くを見つめるという、正直、なんでそんなことしたの?というような動画でした。

これが「もったいない!」という話になって「どういうこっちゃ?」となり、ネット上で一気に大騒ぎになりました。

その後、
この動画は、インチキではなく、ホンモノではあるものの、ただ、海南航空ではなく、烏魯木斉航空(乌鲁木齐航空)(wu1 lu3 mu4 qi2 hang2 kong1/ウルムチハンコン)CAであったことがわかりました。

もっとも、烏魯木斉航空は、烏魯木斉市政府と海南集団との合弁ということですから、海南航空と言っても、あながち間違いではないようです。
2014年に成立したようなので、まだ出来てまもない航空会社でした。

そして、調査の結果、動画は事実であるものの、乗客に配り終わった後の余った機内食だったことがわかりました。

余った機内食は、もったいない話ですが、そのまま捨てることになっているのだそうです

このCAは、どうせ捨てるのだからということで、ちょっとやっちまったのだと思います。
これにより、搭乗禁止のお咎めを受けることになりました。

ネット上では、どうせ捨てられるのだから、別にいいだろうという意見もありましたが、今回の処分は、あくまでも、規定通りに処理しなかった、ということにあるようです。

日本の飛行機には、ほとんど乗ることがないので、日本の状況はよく知りませんが、中国の飛行機では、乗務員はよく機内食を食べています。

航空会社によって、乗務員の食事の規定は異なるようですが、余ったもの結構食べているような気がします。

私はトイレに何度も行くので、よく知っています。

以前、乗客には出ないハーゲンダッツ「哈根(哈根达斯)(ha1 gen1 da2 si1/ハゲンダス)のアイスクリーム「冰激凌(bing1 ji1 ling2/ビンジリン)を、CAたちだけが食べていたのには驚きました。

それにしても、この「空姐(コンジエ)」は、どうしてこんな動画を撮ったのでしょうか。

盗撮されたという説もありますが、乗務員が待機する場所で撮られているので、盗撮であれば、同僚に売られたことになります。

きっと、盗撮ではなく、こんなことしたら受けるんじゃない?ということで、誰かに撮ってもらったのだと思います。

全然面白くありませんが、こういう面白いことをすることを「搞笑(gao3 xiao4/ガオシャオ)と言います。
そして、全然面白くありませんが、こういう面白動画をネット上に流し、注目してもらうのが流行っています。

ネット上での有名人を「網紅(网红)(wang3 hong2/ワンホン)と言いますが、「網紅(ワンホン)」になれば、お金ががっぽがっぽ入ってきます。

悪いことではありませんが、皆、お金儲けに必死です。
ただ、「新時代
(新时代)(xin1 shi2 dai4/シンシダイ)
の中国では、あまりいいこととされないかもしれません。