「言いわけをする頭で実行することを考えよ」
トヨタ自動車工業副社長で、トヨタ生産方式の生みの親といわれた大野耐一(たいいち)氏の言葉である。
トヨタ語を聞きなれた人でも、言葉の真の意味を意外に理解していないことが多いと思う。
たとえば、カイゼンという言葉は、いまや世界語となった。
しかし、その真の意味は、「原価の低減による利益の創出」である。
本の中から、意味をかみしめたい言葉を紹介しておきたい。
「仕事を磨く」とは余力をつけること
仕事は「自分の知恵」がどれだけついているかで決まる。
悪くなったら元に戻さず、また直して改善すればいい。
「できない理由」は、裏を返せば、それさえ解決すれば「できる」とも読める。
「まずやる」は、軽々しい行動主義ではない。
人は困らなければ知恵が出ない。
今日のことは今日片づける(「やり仕舞い」)
成功には「黙々と」が欠かせない
ちょうど、私が最近紹介した記事に関連する言葉も掲載されていた。
いい失敗のルール
①失敗したら自分で直す
②同じ失敗は二度しない
③失敗を記録しておく
(関連記事 「評価される失敗✕評価されない失敗」
https://ameblo.jp/mamoru-gijutsu/entry-12349461488.html
「あれもやる、これもやる」というムダがあってもいい」(決め打ちは危ない)
(関連記事 「営業の常道「あの手、この手」
https://ameblo.jp/mamoru-gijutsu/entry-12349537712.html
トヨタ語は、生産の改善から生まれた言葉だが、驚くほど他の業種にも当てはまる。また、改善というと、改善方法に頭が行きがちだが、それは手段である。
トヨタの場合は、なんのために改善するのかという目的意識が非常に強烈であり、それがあるゆえに思考も柔軟なのだと考える。
私は、営業の記事も書いているが、営業で一番大切なものも目的、目標だと思う。
目的、目標があるから、「あの手、この手」が浮かんでくるのであり、資源を横にも縦にも連想できるのである。
ところが、この本にも、「発想は『横』にも『縦』にも」と書いてあったのである。