来週から、親族の子の支援クラスに付き添いで少しお手伝いに通うことになったので、仕事とそちらで時間がとられるため、ブログの更新がやや遅くなると思います。ですので今週のうちに、下書き記事で書き上げられたものは随時UPしておきます。

 

本日2つめの記事です。

 

私の家での、持ち回りをしている不登校の子達をメインにした学習会が今週末でとりあえず終了です。来週からはまた違う親族が担当します。

 

今週は色々と発見があったのですが、一つ、子どもの学習の足かせになっている「書く」ということへの偏りについて感じたので、漢字を参考に書いていこうと思います。

 

発達障害の子供の大半は、「書く」ということが苦手です。字が汚いか、バランスが悪いか、気が散漫ではしょるために抜けが多いか、スローなので書くのに時間がかかるか、視覚的な・目の動きなどの問題があって頑張っても書字が困難だったり、と読みはそれほどでもありませんが、書く方は結構な人数が困難を感じています。

 

そういう子ほど、大きくなるとパソコンやタブレットを重宝しています。今は社会人になって、字を一日書いていなければいけない社会ではないので、それだけが救いです。

 

ですが小学生のうちはそうはいかず、低学年のうちに、この「書く」という作業が壁となって、学習そのものを嫌いになる子達が出てくるのを、私達はかなり気を付けて「書く」ことと「学習すること」を分けて考えるようにしています。

 

以前に、親族で急速に広まっている・・・とご紹介した小学生・中学生・高校生対象の学習ツールである「勉強サプリ」(こちらの記事で紹介)は、まさにこの「書く」という苦しい作業から解放して、「学ぶ楽しさ」に触れるために導入しているわけです。学習の遅れがある子は、6年生でも4年生の勉強サプリから履修していますが、「書かない」のであれば、聞き流すつもりで動画を流しておけば、学習の内容を耳にすることで「あれ、なんかわかる」と思えば、ぽつり、ぽつりと目を向けるタイミングが増えていき、講師の先生の横話など「わかる楽しい話」になれば、聞こうとする・・・それが学習にやっと、気持ちを向けるきっかけになるなど、心の扉を開いた瞬間となります。

 

学習動画を見せても見たくない・見ない子ほど、今まで学校でずっとやってきた「書くという学習での苦しさ」を忘れられず、学習自体に嫌悪感や難しさという先入観を持っている子がほとんどです。そういう子を、「書かずに聞いているだけでいいからね」とお気に入りの車のおもちゃでも持たせつつ、国語のお話しの解説をしている動画を流せば、聞いているだけで「なんとなくわかる」と、書くことに必死であった時よりも理解できるなぁ、となんとなく思えば、嫌がっていた学習を、細く長く続けることも可能になります。

 

そのためなら、ゲーム性のある学習ソフトなど、書くことに重きを置かない学習ツールであれば、何でもいいのです。

 

 

そして小学生時代に子供達を苦しめるものの筆頭が、「漢字学習」です。

学校の宿題で、新しい漢字5~10こを各5回とか、10回とか、ノートに書いてくるなんて宿題が出たとしたら、子供たちは阿鼻叫喚です。

 

この子達に、少しでも障害から来る避けられない苦労を強いないようにしようと思えば、漢字だけでも容赦してもらえるように通級を利用することも考えます。普通級で「自分だけ漢字を書く回数を減らしてもらう」は、周囲の子がずるい!と納得できませんし、自分も同級生と違い特別扱いされていることが気になりますから、「苦手なところを習うため」と通級へ通うことで、周りや本人が不平・不満を感じることのないよう、正式に免除や軽減をしていただくわけです。ただ、それだけではどちらにしろ「書く事への辛さ」が「学習することへの辛さ」につながるので、できれば漢字への抵抗を減らしたいと思っています。

 

全員に使えるわけではありませんが、漢字は書いて覚えるのではなく、見て覚えることもおすすめです。ゲームなり、カードなり、いろんな方法を取りますが、いきなり書いて覚えさせることがハードルが高すぎる子達には、見て、絵のように一緒に分析していく時間をじっくりと取った方がよいことがだんだんとわかってきました。

 

見て覚える、ってどんな風に?と思うかもしれませんが、この方法だと親子で「あてっこゲーム」などをしつつ、覚えていくことができます。例えば、

 

「女が無口、って漢字なーんだ?」

 

「女偏に、カタカナのムと漢字の口で、『』まるの字!」

 

という風に覚えるわけです。これだと、各練習をせず、具体的に部首なりイメージなりで口頭で意味づけして覚えるので、テストなどでもパッと記憶から出てきやすい、と子供達は言います。

 

このゲームをする時に使うのが、漢字辞典です。

 

 

国語辞典や他の漢字辞典のように、「辞典を引くこと」が難しいと、子どもは辞典を与えたところで使ってくれません。この漢字辞典は、「1年生、2年生・・・6年生」という風に、学年別に習う漢字がまとめてありますので、「引く場所が限定される」ことで、ぱらぱらとめくると見つけられる・見つけやすい、ということで使いやすいです。

 

また、音訓さくいんが最初のページにあるので、親はそれで調べることもできます。

 

漢字を一文字調べると、

 

・大きめにその漢字を書いてくれている

・漢字の「なりたち」が書いてあるので、クイズに使いやすい。

 

です。例えば、「川」の字だと、

 

「水が流れる様子(川)からできた字です。両側の//は岸で、真ん中の/が水を表し「かわ」のいみに使われます。」

 

「季」の字だと、

 

「禾は穀物の穂の形、子が『おさない』いみを表しています。『まだのびていない苗』のいみの字でしたが、『きせつ』のいみに使われるようになりました」

 

という風です。

 

「のぎ偏に、ちっちゃい子どもって漢字!なあに?」と、聞いてくれる親族の子がいました。わからないふりをして、「え~むずかしいな~。ヒントちょうだい?」と聞くと、「ほら、春とか、夏とか、山の色が変わることだよ!」と季節の意味を伝えてくれました。漢字の本当の意味と文字を記憶でつないでいる、いい勉強になっていると思います。

 

あとは、読んでいて面白い本ということで、ドラえもんの「国語おもしろ攻略 絵で見ておぼえる小学漢字1006」も人気があります。

 

 

どちらにしろ、「書くこと」にこだわる勉強法だと、学習そのものが大嫌いになってしまい、せっかく数字や理科の虫や実験が好きでも、「書かないといけないから」という一点ですべての教科の学習から遠ざかってしまうのはもったいないです。それなら、書かずに学べる動画の学習ツールを多用したり、見て覚える漢字の本を使ったり親子であてっこゲームをするなどして、学習法から変えていくことが「楽しい」につながることもあります

 

学校流の勉強の仕方だけにこだわらない、臨機応変に「子供の特性に合わせていく」ことで、勉強嫌いになることを回避できるかもしれません、という点を書いて終わりにしたいと思います。

 

<追加: ドラえもんは辞典関係が多いらしく、念のため使用したものを上記に画像追加しておきました>

 

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