ここの所、台風などで気圧の変化があるとなおさら実感しますが、私たち親族の子供達の中で「体力の限界!気力もなくなり・・・」という子が都心の方でも、田舎の方でも出ています。

 

もともと、4月という新学期を迎えてゴールデンウィークを乗り切り、6月までの3か月を頑張ったところで息切れし、沈没するというのが7月です。

 

この時期に、まだまだ自分の体調や気分、気候の変化による服の調整や食欲、気分の整え方などを身に着けていない成長途中の乳幼児、幼稚園・保育園児、小学生などは思いっきり脱力する時期です。

 

都心に住まう親族の方では、中学生も同じく息切れをして初の不登校状態に陥ったりもしています。

 

発達の遅れがあったり、勉強ができたり突出した能力がある子でも、発達障害の枠に居る子達はどこか、思考と身体のかみ合わなさというか、不協和音があるように思います。そのため、自分で体調や不快指数を把握して整えていく、ということ自体がとても難しい。

 

中にはギリギリのラインで頑張れる子もたくさん親族にはいるのですが、それとて家庭内で「その子に合わせた環境調整」を実行してやっと、な状態です。

 

朝、起きた時に部屋が「もあん」と湿気やぬるさを感じる温度だと、たちまち不快に感じて、そこに生きて存在することすら嫌になるのが、まだまだ感情中心で生きている幼い年齢の子供達なので、起きる前に冷房をきかせて涼しく、湿気やぬるさで不快を感じさせない状態の部屋で起きて行動させます。

 

着替える時に汗ばんでいると、それだけで服を着ることが難しくなったり、肌に張り付いたり引っかかったりして「絶望的」な気分になってしまうという、この暑い時期特有の「やりにくさ」に辟易してしまわないように、少し着やすいゆとりのある、肌触りの良いTシャツや、「かわいい!」とか「かっこいい!」と思うような絵柄の服を選んであげたりします。

 

自分で服を選んで揃える、ということがこの気候の中では朝にやることはとても難しくなるので、ほとんどの場合は夜寝る前に済ませておきます。翌日の準備をすると極端に不安になって眠れなくなる子の場合は、いくつか「着替えパターン」を大判の透明ストックパックに入れて置き、朝はそれをどれにしようか選ぶだけ、という簡易型にしてあります。シャツやパンツ、ズボンまはたスカートにスパッツなどを一袋にセットしてまとめて入れておく、そのパターンを4つ、5つ作ってある感じです。

 

あと、食事も簡素になる子が多いです。普通に食べていた子でも、この時期には食事をする時間が長くかかったり、食欲がないけれどなんとか食べている、という頑張る子達が増えますし、幼い年齢の子達だと朝食拒否とか食べたくない、とぐずる子が増えます。

 

脳をはたらかせるには、脳でエネルギーを燃やす原料がいりますので、それを小さい子であっても説明して、せめて果汁100%のゼリーを食べようとか、好きな菓子パン1個とか、ヨーグルトかヤクルトを飲もうとか、好きな物を中心になるべく食べれるように準備します。

 

和食好きな子はお味噌汁で白ご飯を流し込むタイプの子も増えるので、あとは焼き魚などが食べれていた子でもその「食べる作業」がおっくうでしんどくなる子がいるので、もう佃煮だとかパクッと一口で食べれるおかず入りのおにぎりだとか、お浸し系を何種類か食べるだけにするとか、朝から人参や玉ねぎ、ごぼうや豚肉を入れたトン汁「だけ」をかきこんで、ふらふらになりながら学校へ向かう子もいます。

 

とにかく、暑さや肌に感じるなまぬるさの不快感から、朝の支度に必要とする気力・エネルギーがこの時期の発達障害の子達にはとてつもなく「湧いてこない」とか「すでに起きた時にかつかつに枯渇している状態」な風なので、朝から無理をさせて1日の気力を全部使い果たすわけにはいかないです。

 

さて、以上の日々の工夫でもってしても、気力・体力ともに7月に入ると「もう限界!」という子はどうしても出てきます。集団生活というものを頑張ってきた以上、無理をしているのは誰しも当然なのですが、少し手を抜いたり、気分転換をしてり、嫌なことはそれなりにスルーして見たり、という器用さが全くないので「集団の中であらゆる刺激を受け身で受け続ける」刺激攻撃のサンドバックになったような状態で、學校に「通ってるだけ」なのにぼろぼろになる子がいます。

 

こういう子を、そのまま集団生活である学校へ行かせても「集団の中で自分の感覚や意識、体調を守るスキルがない」ので、引き続き、自分を苛む刺激を受け続けるわけですから、心身が病む二次障害になってもおかしくありません。

 

そうなる前に、不調が出てしまった、登校が難しいほどにエネルギーが枯渇している、という状態になってきたら、先にその心身の調子を「健康に」戻していくことが最優先となります。

 

その対処をいくつか、親族達が取っていましたので例としてご紹介します。

 

ある小学5年生は、2日ほど休み、通院しました。いつもの主治医は予約が取れなかったので、同じ県内で見てもらえる思春期外来と、発達相談センターの担当の方に連絡して面談予約を取りました。

 

思春期外来やカウンセリングに通院することを理由として、学校を「堂々と」欠席させ(本人が学校を休むことを気に病まないように、定期検査として予約を入れることもあります)、ドクターから体調の状態を客観的に指摘していただき、今後の調整の物差しとするなど、学校や家庭でぐったりして時間や日々を過ごすことのないように、初動をなるべく早めに取って7月中に、これよりも深刻な、厳しい気候と体調の調整時期になる8月に備えます。

 

ですので、この7月に無理することなく、できれば思春期外来や発達障害専門の先生で経過を見ていただいている主治医や定期的にカウンセリングを受けている専門家と会う時間をつくり、この時期特有の疲れや、それに対する助言を「先生の口から」子供に説明していただくのも、自分を知る一つの方法となります。

 

他の親族は、なんとか学校へは通っていますがテスト全般がぼろぼろで、本人も気落ちして立ち直れそうにないので、そこからフォローしていくことにしました。

 

この7月の時期は塾などで夏期講習の予約などをしている時期でもあるので、子供と一緒に見学・相談に行き(先に親が問い合わせをして、費用や雰囲気がOKだと思った所に、ですが)、夏休み中に遅れた学習を少しでも手助けしてもらうよう、スケジュールに組み込むといいです。

 

塾の場合は個別塾や少人数の所も選べますし、涼しく快適な場所も選べます。学校とは違い、学習に集中できるように工夫されている塾もありますので、見学して子どもがほっとできる、ここならいいかも、と思える人や環境の場所を選ぶといいかなと思います。

 

この親族の子は、普段はそこまで落ち込まないのですが、この気候でイライラ、欝々がひどく気分が急下降している中で「テストもぼろぼろだった」という結果がつきつけられて、撃沈した、という感じです。塾と言う受け皿を用意することで何とか安心を確保したので、今できなくてもしょうがない、夏になんとかする(塾でなんとかしてもらう)に気分が変わって持ち直しています。勉強ができない子でも、できないなりに気に病むのだ、という例だったかなと思います。

 

7月後半から8月の夏休みをどう過ごすか、は体調不良で学校を休みがちであったり、また学校を休むことで自分に対しての自信を無くしている子にはとても大事な時期です。

 

エネルギーがないから、と家でごろごろしていて、精神的に癒えるのかというと「頭で忙しくネガティブなことを考えがち」な発達障害の子には、ネガティブ思考で自分を貶めていく時間があればあるほど、ただじっとしている・横になっているだけでも、脳内は忙しく自分を卑下しているわけなので、さらに体調は悪くなっていきます。

 

涼しい開放的な、人の少ない場所に親子で出かけて、そこで親子それぞれが1時間、もしくは2時間ほど集中して勉強することもありですし、マクドナルドが大好きな子は「マクドナルドでマックシェイクとポテトを食べながら、1時間ほど勉強しようか」と言うと喜んでついて来たりもします。

 

気分転換にもなり、「少しだけでも何かをした」という結果が残れば、子供達は自分では気づかないながらに「今週は4回出かけて、4時間も勉強したねぇ。」と褒められると、そうかな、と少し思えたりもします。

 

学習だけでなく、好きなことや得意なことがあれば、それ一色にしてあげるような、でも活動の幅を広げてあげられるような環境を用意してあげるのも一つです。先日、親族の一人の子供は、通っているスイミングスクールではとても級を取るのが遅く、2年生レベルをまだ5年生でやっているような状態ですが「水」が好きなので、夏はスポーツジムでやっている「早朝の個人授業」というものを見つけて、先日見学をして、ぜひやりたいというので7月後に予定を入れてきました。

 

ある子は、自然観察やサバイバル、キャンプのようなものが大好きな外向きな子なので、学習は全然ダメなのですが、7月中に夏休みの宿題を終わらせるスケジュールを立てて、計画通りにすすめるという約束で、8月にアクティブキャンプに申し込みました。それを楽しみに、なんと今通っている学習塾(個別指導)で、夏休みの宿題を教えてもらうということになっています。

 

塾と言うのは普通は、独自のテキストで学校の勉強をフォローするものですが、この親族の子は「学校の授業の内容をどんどん忘れていく」のと興味がないため、覚えきらない、ということで塾の先生の助けを借りて「印象に残る」よう、なんとか覚えられるように面白く指導する、という方針で夏期講習は組まれています。個別指導の良いところは、こういう個人の「学習の凹み」に合わせて指導してくれる所かな、と思います。

 

最近不登校を始めた小学校高学年の子は、少し遠いですが、電車で通える範囲で、小中高校生対象のフリースクールを見つけました。この気候のうんざり感もあってぐったりしていましたが、どちらかというと「人の多さ」と「交流しないといけない人が多すぎる」ため、気力も使い果たした、という感じです。

 

選んだフリースクールは郊外なので自然が多く、建物もすっきりとしていて住んでいる都心の、友達付き合いの複雑さに疲れたこの子には「ほっとする」感じなので、気に入ってすでにこの少人数のフリースクールに通い始めています。復学または中学受験をしていく指導をされているようなので、この先のことをカウンセリングで相談しながら、学習も続けていくことになっています。

 

親族の子達も自分達の体調やエネルギーがない状態で無理やり、学校へ登校したとしても続かないので、なんとか朝に工夫をしたり、病院へ出かけて今後の立て直しのためぐだぐだな状態に一区切りつける試みをしてみたり、他に過ごせそうな場所を探してとりあえず、その場所で過ごしてみたりと試行錯誤です。

 

どの子も、見るだけでわかるぐだぐだ状態、大丈夫かなと思うぐらいにエネルギー切れしていたりしていますので、おそらく親族以外の読者のお子さん達も、相当たいへんな時期じゃないかと思いましたので先にこの記事を書き上げてみました。

 

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