この記事は「記事リクエスト・質問・その他:その5」(記事はこちら)のコメント欄にいただいたご質問への回答となります。

 

以下はかすさんのコメントへのご回答となります。

 

コメントへのお返事が大変遅れまして、申し訳ありません。お子さんの具体的な言動や状況を詳しく書いていただきましたので、お返事をお待ちいただいている間に親族の意見や経験も情報交換することができました。以下、その情報も含めてまとめてみましたのでご参考になればと思います。

 

ご相談内容:

 

・現在小学2年生、3人兄弟の真ん中、兄に比べると良い子で「良い子」とほめてきた。

 

・兄が小学5年生、小さい頃からADHDが全開、小さい頃から問題・できない事が多い

 

・弟は年中

 

・2歳ごろの特徴」癇癪が強かった、ひっくり返って泣き叫ぶ、話しかける・触ると長引く。会話ができるようになると癇癪が減った。

 

・自分の意に反する事は受け入れない、自分の体を抱く様に固く腕を組んでテコでも動かない

 

・年中から月2回、心理相談に通う

 

・最近の特徴:自分が間違っていてもヒステリックに叫び、そこで怒られると瞳孔が開く・意識をどこか飛ばしている様になり聞かなくなる(脱力で周囲を遮断の傾向)

 

- 「学校や対外的には誰とでも仲良く出来るし、先生の話を良く聞いて、お手伝いもするとても素直な良い子で個人面接などでは全く問題ない」

 

- 幼稚園入園後から気になる事:トイレに失敗したパンツを隠す(叱らず・言い聞かせも効果なし)

 

- 担任の先生と他の子がいると、自分が他の先生の所へ行く思考・行動(共に交わらない・相手に意向は聞かない・自己解釈で完結)

 

- 母が間違い・助言を指摘すると癇癪を起こす、自分のやり方を突き通す、完璧にしてから母の前で披露するパターン

 

- 毎日、部屋に食べ物・水を撒く、壁やドアに落書き、壁紙をはがす、クローゼットや引き出しを漁り・壊す・部屋にまく(兄弟三人での深く考えずの行動的自閉、いたずら、実験。息子主導、言い訳的なごまかしは娘担当。しかし、運動会後に2か月実家に預けた際に家が荒れず、娘主導だったとのこと。主導や先導ではなく、兄妹の組み合わせの結果=共同興奮・ひらめき・共同快楽であった、とも考えられる。)

 

- 上記に対して考えつく方法を全て試した結果、全く効果がなく、母であるかすさんが病んでしまい一年以上、送り迎え以外何も出来ず。

 

- 幼稚園では完璧な一方、新しい環境や発表会が苦手。練習は完璧で楽しそう、当日は顔面蒼白で無表情の発表。

 

- 年長の運動会前は荒れる・園へ行き渋る

 

小学校入学前後の状況:

 

・入学時の発達障害専門の病院でテストを受けた。結果:凹凸はあるが診断名が付くほどではない。ただ母の嫌がる事をピンポイントでついてくる能力の高さが気になる、とのこと。

 

・小学校入学後:

 

- 破壊行動(主に私が使う物)、弟への暴力や意地悪が増えた。(当たりやすい相手への八つ当たり・発散)
 

- 宿題をしない。していないから学校へ行かない。


- ハイテンションで喋り続ける、暴れ続ける(本人は遊んでいるつもり)
 

- 現在はストラテラを飲んでいる。あまり効果は感じていない。

 

 

専門家の見解:(抜粋します)


病院や心理の先生からは「お母さんへの愛情を求めている。ダメな私を受け入れて欲しいと言う試し行動だから受け入れて」と言われます。
私なりに娘との時間を取ろうと、好きそうな手芸や工作のキットん買ってきたり、一緒に出掛けてたりと工夫をしてみましたが、娘は不平ばかりを言い最後は嫌な空気になり「もうしない!」と私が怒って終わります。1人でやらせたらと与えても、ばら撒いたり壊したりとなり「与えなければ良かった!」となります。(個人主義で、頭の中での自分の興味・関心だけの世界で生きており、現世の他人の言動に関心が発動しない時期のため)

 

 

母の見解や母自身のこと:(抜粋します)

 

「完璧主義で理想が高くそこから少しでも外れると受け入れられない。外で素が出せず理想の自分を演じる事に疲れてしまい、家でその反動が出ている。」

 

「私も娘と同じ様な思考があり、理想通りにならなかったり結果が出ない事に強いストレスを感じます。言われている「ダメなままで受け入れて、流す」と言う事が凄く難しく、最近では娘との接触を避けてしまいます。良い子だった娘が何一つ良い事が出来ないと言う状況を私が受け入れられていないと思っています。」

 

ご相談内容:(抜粋)

 

「娘はこのままでは、健やかな成長は難しいと思っています。自分でストレスを消化する方法や自分を受け入れる方法など、生きやすくする為の娘への関わり方へのアドバイスをお願いします。」
 

「親も特性がある場合の親側の気持ちの持ち方と言うか消化の仕方へのアドバイスもいただけたらと思います。

私に考えつく方法は全て試したつもりですが、悪化するばかりです。下の息子も娘ととてもタイプが似ているのでこのままでは下の子も崩れてしまうと焦っています。」

 

投薬についての追加説明:

 

「もともと破壊行動と瞳孔が開いた様なおかしな目になりハイテンションで騒ぐと言う事がある子でした。最初の病院では愛情が足りないから問題行動を起こすと言われ(年中)病院を変えました。小学に入り宿題をやらない、下の息子へ怪我をさせると言う事が続きインチュニブを処方されました。ただ合わなかった様で、衝動性は治ったけれど気力もなくなった状態になりストラテラに変更になりました。現在は気力が戻り、衝動性も戻って来た感じです。
 

問題行動について本人に聞いても「やりたくなっちゃうの」しか言わずに困っています。手当たりしだいに荒らすので、檻に入れる以外の解決方法がないのでは…と思ってしまうほどです。病院等でいただくアドバイスは、なるほどと思うのですが私が実行し続けるのはなかなか難しい」

 

ということでした。

 

 

拝見したところ、お子さん3名にそれぞれ特性がおわりのようですし、「兄弟姉妹を混ぜて境界線のない状態で家庭内で育てているので、自然に自閉世界を楽しむ共同作業者をお互いに見出し、あれこれ「実験」した結果、上記のとんでもない行動をいろいろと起こした、常識では考えられないけれど、自閉傾向のある低年齢の子達(2歳ぐらい~小学校中学年ぐらいまで)をまぜて「してよいと許可を出した小屋や部屋内で自由に遊ばせている時」には、見られる行為です。

 

綺麗なものは、維持したいのが大人ですが、子供は「どうなってるのかな」「ひっついてる」「水でダメなところにまく快感」「やってはいけないことを試す面白さ」という誘惑と動機は常に持っているので、「許される場所」では嬉々としてやります。それが「自宅の部屋」であったのは、単に3対1でストッパーが1人であり、人数が多いとやってもお叱りや嫌なことは分散される、適当にごまかせるので、単純に「相手がだれでも」外にばれない安全圏ですので、どばーっとやってみた、という感じです。

 

棚から物を出してばらまく、というのも自閉世界にいる子はよくやります。まだその部分が「外の世界に出ていない」のだな、と思って、大変ですがしばらくはたたむのをあきらめ、出されたものは大きなごみ袋にでもいれて押し入れに入れておく、など簡易的に片づける=労力を割かない、ということで成長を待つしかないかな、と思います。これも自閉的行動の実験中の行動の一つと私達は思っています。

 

部屋でやられたくないときには、モニターの設置をして、それこそ「関わらなくていいので、目だけで確認する」という方法を取り、怪しげな行動を取ろうとしたときに止めるのではなく、「道具を片付ける」だけでいいです。水を撒くまえにコップを触るそぶり、実験したそうなそぶりを見せる時に片づける。兄弟姉妹が「共にいる」時は、特に目をはなさず、共同で作業しようというそぶりが少しでも見えたら、それぞれに「好きな物」をすかさず与えて気をそらす。

 

注意しても聞かない=自閉仲間との共同実験作業はとてつもなく楽しい、という図式なので、言う方が疲れますから、「共同実験作業」ができないよう、道具をそれとなく消していく(やれないようにしていく)のがいいです。壁は、はがす前提で「貼る壁紙」というのがありますので、できれば壁全面に「ブラックボードシート」

 

を張るといいかと思います。これは落書き用の貼ってはがせる壁紙シートです。これはあまり多用しませんが、「成長を待つ必要がある子」には使います。

 

これで遊ぶ以外は、「3人そろう」「上の2人がそろう」時期を、もう少し成長してからにずらすことをおすすめします。学校でやんちゃなグループの子を、席を別々にしてしのぐのと同じ理論です。そろうと「自然発生的に授業妨害や迷惑行為も楽しんでやってしまう」けれど、離すとそれぞれに個別に指導できる・個々の特性が良く見える、という「兄弟姉妹でごまかせない」状況を作ることができます。

 

あとは、別々の児童デイを使って預ける、ということでしのぐこともおすすめします。なにしろ、「組み合わせが最高(子供視点で)」なので、いくらでもやりたい放題をやりたくなります。これは理性がまだできていない子が「自閉的に遊ぶ誘惑」に勝てない弱さがあっても仕方ない時期なので、止めようとするなら、それぞれを「家庭という野に放たない」ことです。「野に放った自由人を止めることはできない」とも言います。

 

娘さんの家庭内での兄弟と挙動作業での自閉的遊びについては、上記が効果が唯一りそうな解決策かと思います。

 

次に、お子さんの見立てですが、いくつかの特性が一気に強く出ているだけで、それぞれの特性は多かれ少なかれ、発達凸凹の子達は抱えていますので、特別におかしな点は見られないのですが、嵐の渦中にいる母親には、とても把握しづらいだろうと思います。ですので、かすさんが困り果てても当然の結果です。

 

同時に強く出ている傾向としては

 

・強い自閉傾向(自分の内面世界を大事に生きていて、その世界での楽しみが強烈に好き)がある時期が続いている

 

・現実世界(園生活)を生きているようで、「点の経験、自分の興味を引く目の前の展開」だけをぶつ切りで見ている、(興味あることには)焦点が合ったり(興味ない時間は)自閉したりを交互にしながら「自分なりに集団の現実生活をしのぐ」ようにしていた、とも考えられる。それができない発表会などは苦手(練習時は他人の練習時間や先生が見ていない時間は自閉・空想などで過ごせるが、舞台の上では楽しい自閉・空想ができず逃げるチャンスがない=やらざるを得ないので無表情)

 

・小さい頃から癇癪が強いのは「自閉世界での希望・当然のこと」が「現実世界では違う」ので、違う!これじゃない!という表現が癇癪になる。自閉傾向が強い子には多い(成長してこの傾向が現実世界とつながると、頑固でテコでも動かない部分が良い方向にのび、驚くほど部活や学校生活で活動的な優等生になることもある。そうした似た子が現在生徒会長をして安定している。)

 

・認知の歪み(自閉世界に閉じることとは違う)、思考の癖が強い。担任の先生ではなく他の先生を選んだのは「適当な遊ぶ相手が担任ではその時むりで、手が空いていたのが他の先生だったから」という理由づけだと思いますが、誰とでも仲良くする、が相手と良好なコミュニケーションを取れているということではないので、自己完結しています。 好きな相手と遊びたい時は「遊びたい」「いつなら手が空く?」とねだる、単純に聞く子が多いと思いますが、それよりは「手の空いた人と今遊ぶ」利便性を選びます。気を利かしたように見えますが、自分の利便性優先のことが実は多いです。

 

ただし、利便性で選択したことと、「自分が望む相手と望むタイミングで遊べなかった」不満は別物です。不満は不満として残るので、親に説明することは多々あります。不満だったから、です。ですが実際には「不満だからその場でねだる、空いた時間を聞いてそれまで他の先生と遊び、空いた時間になったら希望の先生と遊ぶ」などは利便性の上で「遊びたいタイミング」がずれますので実際にはやりません。矛盾していますが、現実の利便性を優先して、希望がかなわなかったことを不満に思う、というクールな部分と感情的な部分の両方が共存します。

 

特性がある子でも、誰とでも仲が良いと思われる子で、かつ心の発達がすすんでいて、自閉世界から「外に出てきている」場合は、担任の先生と子供のやり取りを見たり聞いたりして「自分も手助けする、その子をヘルプしてみたい」とか「どうしたの」とその集団に参加する方向に動きますので、遊びを優先するより、人とのコミュニケーションの部分で関り、が出てきます。これが自分と他人が「同じ世界を共有している」と気づいている証拠であり、現実世界で行動しているからこそ発揮される優しさにつながる片りんみたいなもので、その時の「判断と行動」でだいたい、自閉世界にまだいるのか、外の世界に出てきている頃か、興味嗜好やその時点での思考の癖、優先順位などは見て取れると思います。他のエピソードなどでも振り返ってみてください。

 

・「指摘されたくない・教えられたくない」相手が親、というよくある特性が出ているが、外では集団生活ができているので「ある程度」外でなら指摘されていても泣き叫ぶ・怒る、などの表現をせず諾々と受け入れる「練習」になっている可能性があります。この部分は「自分が完璧にできる」という自閉的な絶対できる感覚、というのを信じている間は続きますので、口頭で「なんでも完璧にできる人はいない」「人は失敗の方が多い、なのに完璧にしようとすると現実を受け入れない分だけイライラ、怒りに変わる」ということを、自閉から外の世界に出てきた頃(おそらく娘さんの場合は中学か高校ぐらい)に、少しずつ「教えるのではなく、テレビなどを見ながら感想のように、またはつぶやきのように」耳からの情報として印象に残ればいい、という程度に繰り返し繰り返し、印象付けていくことが功を奏します。

 

過去記事の、こちらが参考になるかもしれません。https://ameblo.jp/hattatsu5/entry-12113922399.html

 

成長してから、特に同級生や親と言葉でコミュニケーションを取るようになると、この過去記事の内容が内面で「ズレ」を起こすかもしれません。発達凸凹がある完璧主義の人は、「現実での見落としが多い」から自分を完璧だと思えるわけなので、よって理解の分野で他人の言葉の多くの意味を「限られた自分の自閉世界での言葉に置き換えて」違う風に解釈していることも多いのです。

 

よって、国語を履修し、学年があがり、本を読んだり学校で「これはこういう話だ」などの説明を聞いて「そうなんだ」と思える発達段階(自閉して閉じている場合はこれが起こりにくいです。外の世界に出てきている段階で、の話です)であれば、少しずつ「ズレ」が小さくなっていくので、それと共に、なぜか「完璧主義」は持ちつつも(自分の失敗にはイラッとするなど)、他人とのかかわりの中でイラっとすることが格段に減ります。

 

この部分は、母であるかすさんが「保持している部分」ですので、一緒に取り組んでいくといいかと思います。大人の発達障害の人が二次障害になっている部分の一つの原因として、この「語彙があり高度な知能があっても人が使う言葉の世界の半分以下の理解世界で生きている」ことや、「現実世界ではなく自閉世界(自分の内面と脳内)の比重がかなり偏るぐらいの生活」になっている可能性があります。

 

一度、意識して「考えることを止める」1日を送ってみてください。脳内多動の自分を自覚できるかと思います。脳内多動でいる間は「自閉世界での生活」が続きますので、「現実世界での行動、発言」に比重が置かれず、結果として「現実世界の本当の行動」という経験値が上がらず、経験値が上がらないので理想が高いまま、脳内生活から批判や批評の日々を送る、という悪循環が実施されます。

 

「考えることを止める」には、次のような行動をとってみます。

 

朝起きて「あ~めんどう・・・また~しなきゃ」と脳内でつぶやくような時に「はいストップ、いますることは〇〇と〇〇です。今やります。その次は〇〇です」「布団を持ち上げた。重い。一度じゃ無理。一枚ずつ。」とか、行動を言葉にすると、「感想・感情・批判・不満」の隙を与えません。

 

それで、「やることリスト」を書いて、「次は〇〇」「終わった」「ちょっと休憩」など、実況中継に徹して1日過ごしてください。そこで、「機能の私と今日の私の違い」を、はじめて夜寝る前に10分ぐらいだけ考えて、10分が来たら「寝ます」と寝てください。

 

定型の親族が言うには、一般的には「こうしたことを考えず、ささっと行動している。いちいち、脳を使わない」そうです。なので感情も使わず、疲れにくい。不満を持ったり、怒ったりという感情を動かせば動かすほど疲れるのは当然なので、そうさせている「思考回路」を「行動」にシフトさせる試みです。これは慣れると、パターン化には発達凸凹の人は向きますから、自然とやれるようになっていきます。子供時代に脳内多動な子は、親と一緒にこれをやることもあります。母親になったときに「次は〇〇。あ、〇〇するのを忘れていた。〇〇と〇〇の用事の間にします。」という風に癖がついているので「あ!あれやり忘れた。も~~~!!なんで!なんで忘れるの、もう!」と腹を立てる隙が起こらない、ということです。思考世界から行動世界にシフトしていけば、発達障害の人でもそういう風になっていきます。

 

お母さんがまず実行してみて、その「効果」を感じて、脳内生活から来る実生活への影響、自分への閉じ方・現実世界では何もしていないのにたくさんのことを「考えて」疲弊している事実などを、実行前、実行後で検討し、娘さんに活かしてみてください。

 

お母さんを選んだり、弟をピンポイントで選ぶのは「その人たちが自分にとって最も簡単」という利便性の問題なので、愛情が足りないからではないです。逆で、愛情や情で「つながりやすい人」「便利に動いてくれそうな人」「我慢してくれそうな人」「自分のために努力してくれる人」を自分の思うように動かして満足したい、できないと八つ当たりする、特に用事がなくても「自分の持ち物」としての確認のように、暇なのもあって攻撃してみる、そう思った方がつじつまが合う時があります。

 

例えば、以前に過去記事に書いたことがありますが、母親に執着して母が「嫌がらせ」としか思えないようなことを多々され、母だけを選んで八つ当たりや特性全開の素の姿を見せる子に疲弊して、別居し「普通に接することができる父」と過ごすようにして母を療養させたとき、子は安定していて、母がいなくても普通に生活しますし、寂しがる、泣いて母が恋しいと言い募る、反省の言葉を述べて言動を変えると宣言する、などの定型の子が見せる姿は見せず、あっさりしたものでした。

 

ですが母を目の前にすると、嬉々として喜んでおぶさったり、しんどい、痛い!と言っても笑ってふざけて嫌がっても無理に抱き着いてお腹をぎゅーっと抱きしめたりして、反応するのを喜ぶ、というような行動に出たりしていました。年々、それが収まって、距離を保つことで「同化していた母と、違う他人として」接することができているような距離感で、変化としては「電話で」会話することが多くなり、意見を交わすようになって、上記の不適切な行動はほぼ今では見られません。

 

逆に母親のことは小さい頃から父親より大好きです。笑顔を多く見せるのも父へではなく母でした。父親へは普通です。執着もありません。愛情、という部分が原因であれば、これと逆に「深く強く近く接しましょう」というアドバイスになり、それを実践して悪化するのがこの子のケースです。

 

ですので、こうした特殊性を理解しての他人の発言なのか、それは正しいのかは「現実の状況と照らし合わせて」「助言と結果を照らし合わせて」判断していく、根拠をもとに考えていく、「一般論でこうです」「一般的な、主な対処方法はこれです」というものを丸のみにして、それが結果的に少しでも効果があればいいですが、万が一、全く変わらない・逆にひどくなる場合は「違うのでは」と別の方法も考えてみる必要があると思います。

 

こちらの過去記事も参考になるかもしれません。(発達障害の子を狂わせ喜ばせる大人。距離感がなくなる特別な対象(ターゲット)が存在します。

 

この過去記事にあるように、かすさんと娘さんが「同一化」している状態でお子さんが満足している場合だと、外で理性的なことにも説明がつきます。外では「先生や同級生が他人であることが理解しやすい世界」ですので、嬉しすぎて興奮しませんし、かすさんほど強い思いを持って、娘さんの相手を深く、親しく、粘り強く、都合よく相手してくれるわけではないので、そのあたりで「その程度の他人」と理解しやすいのだと思います。

 

この理由で、母親がいる場所では「興奮する」のだとすると、投薬は意味がないです。まず原因が「母がいて楽しい」なので、興奮してテンションマックスなわけです。その相手が「いう事を聞かない(叱ってくる・言い聞かす)」が衝撃的であると、あくびをしたり、熱を出したり、1日鬱のようになったり、極端な「落ち方」をする、というケースが親族の子達には見られます。これも「原因」の喜びの元である親と距離を取ると、普通に社会生活が送れます。

 

よって、児童デイや園や学校、習い事など、こうした子をなるべく家庭外に出すのは「親と離して、理性の働く状況で学ぶことができる」ようにするためです。ご実家や園で外に出て、家に母といないと安定するというのは、通常、この上記の理由以外あまりないので、親族の似た子達と同じケースじゃないかな、と思います。

 

外に出せないときは、家庭内に「シルバー人材センター」の人や、お母さんが診断を受けて手帳を取り、家事などの支援をしてもらい、「他人の目」を家庭に入れてみてください。それで興奮状態は自動的に「母と同化できない時間」となりクールダウンしますので、安定すると思います。

 

宿題をしないのは「母のいる家に持って帰るから」という部分もありますので、宿題は外でする、児童デイで終わらせる、などを試してみてください。児童デイの人が「宿題はやるもの」「ここで終わらせるよ」と伝えてナビゲートした結果、嫌でもやったなら、それは「家に母がいるから」あえてやらない、という意識が高まっているからであり、外でできる場合は「クールダウンしていて、やらないといけない状況は理性で理解はしている」という行動に移せるからです。二次障害になるほどのストレスにはならないと思います。二次障害ですと、娘さんのように元気に楽しむ行動ではなく、その子にとって辛く悲しい行動を取ります。家庭内暴力も、している本人が辛そうだ、というのが見て取れますが、娘さんはおそらく「楽しい」が伴っていると思いますので、楽しく発散されているのでは、と思います。

 

かすさんが思うほどお子さんは弱くなく、おそらく社会適応性と耐性は案外高いと思います。ですのでストレスはあれど、実際には乗り越えていき、年々たくましくなっていくのではと予測します。その中で、学校内で活躍の場や自分の打ち込める発散の場(部活動や生徒会活動など)で称賛されたりすると、その傾向がぐんと自分が称賛される方向へ舵を取りますので、自信がつけばつくほど、余裕が出てくると思います。

 

その頃に、認知の歪みに取り掛かっても遅くないです。逆に今は自閉世界にどっぷりいそうなので、解説しても理解しにくかもしれません。逆に自分で理解していくタイプなので、「環境」と「学べる場(民間の療育場やメリハリがはっきりしている児童デイなど)」があると、そこで伸びると思います。親から学ばないタイプは外で学べますので、外に出すことも愛情の一つ、と言えます。親でまかなえない事は外でお願いする、という支援を求めて上手く行っている親族の家庭は多いので、「定型の一般家庭」と同じに考えなくても、逆にそれで問題になっていません。

 

 

かすさんは、おそらく今、子どもと関わるときの加減がわからなくて悩んでおられると思いますが、そうなっているのは「ぐいぐいくる娘さん」から、加減がわからない状態に持ち込まれて押され続けているから、とも思います。他人であるシルバーさんなどを家庭に入れて1、2年継続して見てもらうと、そういう部分が見えてくるので、第三者の意見として後々、診察などに使えて重宝したりもします。

 

長くなりましたが、「距離を変える」ことで、まずは対処してみてください。上記のことを駆使して距離を取ると、2、3か月で改善が見えてくると思います。ただ、「変わったから」と安心したとたんに揺り返しというか、隙を見てすぐ同じ(母への同一化を好んで同じ問題行動を起こす)ことをしますので、その点を忘れず、「距離を離す」を再度するなりしてリセットしたりして、安定するまで続けてみてください。今2年生ですので、だいたい4年ぐらいで多少の片りんは残るものの、落ち着いてお母さんと同じ空間にいても、ひどいことにはならない程度になっていると思います。

 

以上です。無理をされないように、アウトソーシングを多用してくださいね。

 

PS 娘さんは発達凸凹があまりないとの記載があったので、普通級と判断しました。よって普通級で負担が大きいのは当たり前の事実ですので、書きませんでした。その部分での対処は「個々のお子さんにあったタイミング、場所での環境調整」という内容でブログで常に書いている通りです。その分でストレスや登校しぶりや小学校自体を拒否したとしても、お子さんは自身で選ばれるタイプだと思いますので、落ち込んで閉じこもる、何も言わなくなる、食欲がなくなる、などのネガティブな心身の症状が出なければ、家で元気に暴れて発散、楽しんでいる様子もある、ということなら幼稚園のように「場所が違えば」すんなりいく子でもあると思いますので、適応教室(少人数)を利用したり、フリースクールを選んだりしてしのいでもいいかと思います。

 

 


人気ブログランキング

 


にほんブログ村