3月の終わり。研究所。
ディープスリープモードから目覚めた なおたん はいくつかのチェックを終えて、今日から一人で行動出来る許可が下りたのであった。
なおたん「今日はイイお天気だねー!ポカポカいえーいだねー!春なんだねー♪」
ぽん博士「ようやく春らしくなったなあ。今年の冬は長く感じたよ。雪がいつまでも残っていたからねえ。」
なおたん「もう雪降らないのー?雪だるま作りたかったなー♪ \ざんねーん/」
かえぽ助手「もう3月の終わりだからね。次の冬まで待たないとだよ!」
ぽん博士「なおたんが眠ってしまったときはクリスマスイブで、あのときは雪が降ってたんだけどなあ。。」
なおたん「じゃーじゃー私、えーと、、いちにいさん。。3ヶ月も眠リンガーハットしてたのー?うひー!寝たね寝たねー眠ったねー!眠れる森のビジーフォーだねー♪」
かえぽ助手「3ヶ月じゃないわよ!、、なおたんが眠った日は、2015年のクリスマスイブだから、2年と3ヶ月経ってるのよ。」
なおたん「うひょー!そんなに経ったのー?月日が流れるのはハヤタ隊員だねー!それにしても私寝たねー!寝る子は育つっていうからねー!私育っちゃったねー♪」
かえぽ助手「なにも変わってないみたいだけど。。」
ぽん博士「いや、脱線のレベルがさらにヒドくなっておる。」
ポンキー「ワンワン!」
なおたん「あー!ポンキー、ひとかけ、みこすり、散歩ーるの時間だねー!、、あれー?ポンキーも育ったー?ちょっと大きくなったみたいだねー♪ 2トンくらいあるかなー?」
かえぽ助手「そんなにあるかいっ!」
なおたん「ポンキーと散歩リングたいむしてくるねー!2018年初散歩だねー!初回すぺさる15分延長だよー!。。よーし!ポンキー、出動だよー♪ わんだばだばだば♪ さばださばだばー♪、、昭和ーっち♪」
ニッコニコしながらポンキーの散歩に出かけていった。
かえぽ助手「この慌ただしさ、久しぶりですねえ。。」
ぽん博士「それにしても、どうして なおたん 目を覚ますことが出来たんだろうなあ?」
かえぽ助手「目覚める数日前からの録画をチェックしてみたんですけど、寝言で『なおたんびーむ!』って叫んでいましたね。変化があった点はそれくらいですかねえ。。もっとも、寝言は前から言ってましたけど。」
ぽん博士「寝言を言うロボットなんて、なおたんくらいだな。」
かえぽ助手「そんなロボットを作るのは博士くらいです。」
散歩中のなおたんとポンキー。外はイイ天気だった。
なおたん「イイお天気だねー♪ お空が青いねー!顔色は青いと具合悪いのー?って言われるのにねー!お空は青いとイイねーって言われるんだよねー!お空は違うねー!流石だねー♪」
ポンキー「ワン!」
なおたん「私の顔、いっつもおんなじ色だなー!青色にならないよー!たまには黄色とか赤色になったら楽しいのにねー!今度ぽんちゃに改造してもらおうかなー♪」
信号機か。
なおたん「さー!さー!ポンキー!今日のお散歩コースを発表するよ~!どるるるるるるるるるるるるる(ドラムロールを口で言っている)、、じゃん!、、公園でーす!ちゃんちゃーん♪」
ポンキー「ワンワン!」
結局いつもの公園かいっ。ただドラムロールを言いたかっただけかもしれない。
それでもポンキーは嬉しそうに吠えた。
ぽん博士「なおたん、2年以上も眠っていたんだな。」
かえぽ助手「今のところは、スリープ前と変わってないように見えますね。ポンキーと普通に散歩もしてますしね。」
ぽん博士「ポンキー、スゴイはしゃいでいたなー。あんな元気なポンキー見るのも久しぶりだ。」
かえぽ助手「なおたんが眠っている間、おとなしかったですもんね。寂しかったんですかね?」
ぽん博士「ポンキーだけが感じる、なおたんの感情みたいなものがあるのかねえ?、、調べてみるか、、ポンキー。」
かえぽ助手「ガクッ!、、なおたんじゃなくてっ?」
ぽん博士「あ、そうだ!かえぽ君。夕方から『第6実験室』を使うから、今のうちに装置を作動させておいてもらえるかね。」
かえぽ助手「え?あ、はい!わかりました。(第6実験室?、、今うちで第6実験室でのテストが必要なロボットなんてあったかなあ??。。あれ?でも、もしかしたら。。)」
なおたんは公園の砂場で砂遊びをしていた。団子状にした砂の塊をいくつも作っていた。
なおたん「砂だとおっきな だるま にならないねー!じゃー、じゃー、ちっちゃいのいっぱい作ろうかー♪」
ポンキー「ワンワン!」
ぐしゃ!
ポンキーは鼻先で何個か作った砂のだるまを壊してしまった。
なおたん「わー!ポンキー怪獣が砂の街を破壊しておりまーす!だるまピンチでーす♪」
それでもなおたんは怒ったりしないで、ケラケラと笑っていた。
なおたん「春はポカポカして幸せだねー!だけど雪でも遊びたかったねー♪」
夕方。なおたんとポンキーは、しばらく公園で遊んでから研究所に帰ってきた 。
なおたん「ただいまかえぽー!ぽんちゃっちゃー♪」
かえぽ助手「おかえり。なおたん。」
ぽん博士「ぽんちゃではない!ぽん博士だ!!」
かえぽ助手「そのセリフも久しぶりですね~!」
ぽん博士「こればっかりは、なおらんのだな、、まあイイわ。。あー、なおたん!ちょっと一緒に来てくれるか!!」
なおたん「了解ぽんぽーん♪」
第6実験室に連れてこられた なおたん。そこで見たものは。。
なおたん「わーーー!!雪だーーーーー♪」
第6実験室は冬季以外の時期でも降雪や積雪時のロボットの動作テストを行うために作られた、人工的に雪を降らせる装置を設けた実験室だった。
数時間前に装置を作動させていたので、床面には10cmほどの積雪が出来ていたのだった。
ぽん博士「これくらい積もってれば雪だるま作れるだろ!」
なおたん「うひょー♪ 春なのにー!ぽかぽかなのにー!雪だね雪だねー!嬉しいねー!スゴイねー!ぽんちゃスゴイねー!なにかの博士みたいだねー!ありがぽーんぽん♪」
ぽん博士「かなり前から、なにかの博士なんだが。」
なおたん「ほらほらポンキー!雪だよー!雪ちゃんだよー!遊ぼ遊ぼー♪」
ポンキー「ワンワン♪」
かえぽ助手「。。やっぱりこういうことでしたか。このタイミングで第6実験室って『もしかして』って思ったんですよ。流石博士ですねえ。」
ぽん博士「なおたん、あのとき、雪遊び楽しみにしていたんだろ。本物の雪ではないけど、雪だるまくらいならこの部屋で作れるんじゃないかな。。ま、なおたんが無事に目覚めることが出来たチョットしたお祝いだ。。ところで、かえぽ君。その袋はなんだね?」
かえぽ助手「あ!さっき買ってきたんですよ。良かったら、博士も一緒に食べませんか?ケーキとシャンパンです。なおたんにはクリームソーダ買ってきました。あの日、クリスマスパーティーどころではなかったですからね(笑)」
ぽん博士「やっぱりかえぽ君だねえ。。」
かえぽ助手「なおたんの担当ですから。」
なおたん「ぽんちゃー!かえぽー!一緒に雪だるま作ろー♪」
ぽん博士「この場所だけは春が来るのはもう少し先になりそうだな。」
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