韓国ドラマ「噂で聞いた」
コアソン(映画「優雅な嘘」「グエムル」)は、夫であるチジュンとの間に距離を感じ始める。
労働者の不当解雇に対し訴訟を起こす側を応援していたのが、チジュンは、父であるユジュンサンの懐柔策を受け入れようとする。
ハン家の嫁として、いっしょうけんめいに勉強して司法試験に合格し、そうして、ユジュンサンに認められようと努力してきたコアソンだったが、自分のやっていることに疑問を感じ始める。
けっきょくは、自分はどこまで行っても受け入れられないのではないか。
そして、ユジュンサンの側にいることで、最終的には自分もそのような人間、つまり、人を自分の成功の道具としてしか考えない
怪物
になってしまうのではないか、と思い始める。
この作家が提示するテーマは一貫している。
前作の韓国ドラマ「密会」もそうだった。
キムヒエ演じるオヘウォンは、自分がその権力を手に入れることで力を得ようとするが、ユアイン(イソンジェ)は、けっきょくそれは終わりのないたたかいに過ぎないことを見抜いている。
「密会」の14回で、キムヒエの家の駐車場の壁に頭をもたせかけて、疲れ切った表情でキムヒエを見つめていたユアイン。
それとまったく同じ表情で、コアソンが、チジュンの部屋の壁に頭をもたせかけてチジュンを見つめる。
今回は、実際の姿ではなく、チジュンの想像の中でなのだが。
純粋なたましいにふれたとき、ひとはおそれを感じるのだ。
正義の側にある人間が強いのと同じように、そこに
理
があるからだ。
金持ちの嫁から、一気にシングルマザーになりそうなコアソン。
高校中退で、家も貧しく、展望が何もない中で、乳飲み子を抱えて、生きていこうとする。
Tシャツにジーンズ。
ストレートの髪を無造作に書き上げるコアソンの姿がまぶしい。
そんなコアソンが、きれいな服を着て、しがらみにしばられていた「若奥様」の時より、いきいきして見えるのはなぜだろう。
いつか、ほんとうに、若い人がいきいきと希望をもって生きることのできる、そんな世界が来るはずだという確信が、このドラマにはある。
権力ある者がいつまでも、弱い者をしいたげる、そんな世の中は続かない、という確信と
社会の中で、堅実に生きている庶民の力への信頼が作品の中に流れているのだ。
韓国ドラマ「噂で聞いた」は大きく展開しているが、最後は正義が勝つことを信じて、見守りたくなるドラマだ。
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