本日の四字熟語「奇貨可居(きかかきょ)」 | 東京スズメ倶楽部の「本日の四字熟語」

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四字熟語で語り、そして覚えます。

ヨジジュクガーです。


今日もまた、珠玉の四字熟語を紹介したいと思います。


【本日の四字熟語】
奇貨可居(きかかきょ)


意味: 好機はうまくとらえて、利用しなければならないというたとえ。珍しい値打ちのある物は貯えておいて、将来値が上がってから売ること。

奇貨可居


「何だこれ?ヤフオクで売ってみるか・・・」



出典は『史記』の呂不韋伝(りょふいでん)です。



中国戦国時代末期(紀元前3世紀)、趙の首都邯鄲は商売が盛んで街は栄えていて多くの人の往来がありました。



呂不韋(りょふい)は、韓の豪商で邯鄲の都をよく訪れていました。



あるとき、秦の太子安国君の庶子である子楚(しそ)が、人質としてこの都に住んでいること知りました。

子楚はひどく困窮な生活をしていることを聞くと、呂不韋は「これは大変な掘り出し物だ。大変な価値を生むぞ」」と考えました。


早速、呂不韋は子楚に会い、「あなたの家を立派にしてあげようじゃありませんか」と切り出しました。


子楚は冗談と思い、「そんなことをする前にご自分の家を豪華にして、そのあとが私の家というものでしょう」と言いました。


呂不韋は「「分かってませんね。あなたの家が立派になれば私の家も立派になれるというものです」と返しました。


子楚は呂不韋の言わんとする意味を理解し、「もし私が国王になったなら、あなたを宰相にしてあげます」と言いました。


呂不韋は財力に物を言わせて、子楚を太子とすることに成功し、その後、荘襄(そうじょう)王となった子楚から宰相に任じられたのでした。



ちなみに、子楚の子が秦の始皇帝です。


結局、呂不韋には「先見の明」があったということなのでしょう。



アメリカではこうした「先見の明」を持つ人たちは「ビジョナリー」と呼ばれます。スティーヴ・ジョブズなんかがそうです。



ですが、彼らは特別な予知能力を持っているわけではありません。



彼らは、手元にある情報から未来を予測し、行動するルールを持っているだけなのです。



ルールがあるから自信も持って行動でき、自信を持って行動するから成功するのかもしれません。



「自動車王」と呼ばれたフォード・モーター社の創設者、ヘンリー・フォードはこう言ってます。

「もし顧客に彼らの望むものを聞いたら、彼らはもっと早い馬が欲しいと答えただろう」



自動車が登場した当時は馬社会だったわけですから、当然です。


周囲に「何やってんだ?」とバカにされながらも、最期まで自分を信じられた者だけが成功するのです。



今日はなかなかよいことを言えました。自分にささげたいと思います。



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